U KNOW HOW WE ROLL / WARD 21
[GREENSLEEVES / GRECD272]

前作に比べるとサウンド面で外部プロデューサーによる音が多いが、スクを中心として作られるアイディアに満ち溢れたインパクト有る音は相変わらず。DJクルーとしてのスキルも上がっているのだろう、ラフでいて掴みはバッチリ、オールド・スクールなフレーズなどでかなりツボを突いた楽しませ方をしてくれる。ダンスホール・レゲエってこうゆうものだろっ!って感じ。解り易いカッコ良さってことかな。[輸入盤](鎌田和美)

VISIONS / LUCIANO
[STINGRAY / JET STAR / CRLP3097]

何故かロゴがアイアン・メイデンなニュー・アルバム。今回はUKスティングレーからの作品。このレーベルならではのラヴァーズ・フレイバーが要所要所で効いた音作りで、御堅くなりそうなコンシャス・シンガーに華を添えてます。コンシャスなメッセージを、こうやって幅広く受けいれられる音を取り入れ、明るく力強く、聴かせられるのは、音楽は音を楽しむモノで有る事を良く表してる気がしますね。[輸入盤](鎌田和美)

JAH IS MY DEFENDER / ROBBIE VALENTINE
[BLACKA MIX / BLKMCD 022]

U.K.ニュー・ルーツのレーベル、ブラッカ・ミックスから久しぶりのニュー・リリースとなるアルバムは、シンガーのロビー・ヴァレンタインをフィーチャリングした唄もの。ステッパーは勿論、ワン・ドロップ・スタイルなどを交えたニュー・トラック満載のハード・ルーツ。U.K.ルーツ・シーンの健在を知らしめる1枚でありオススメのアルバムだ。ダブ・ヴァージョンも収録されてお得な全17曲。[輸入盤](長井政一)

LAST TRAIN TO SKAVILLE / JACKIE MITTOO & THE SOUL BROTHERS
[SOUL JAZZ / SJRCD80]

キーボード・キング=ジャッキー・ミットゥがスカタライツ解散後に結成した、スタジオ・ワンの専属バンドが65〜67年、つまりスカ時代末期に録音した作品集。彼ら名義ではアルバムも2枚リリースしているが、ここに収められた16曲はそれらには収録されなかったシングルをまとめたものの様だ。どの曲も保証付の素晴らしさだが、ジャッキーが歌う「Got My Boogaloo」を聴けば誰もがニヤニヤ。[輸入盤](大場俊明)

LET'S CATCH THE BEAT / DANDY
[TROJAN / TJDDD133]

トロージャンは今年で35周年。そこでレーベル初期のカタログの多くを飾ったブラザー・ダンことダンディ・リヴィングストンの55曲を、オリジナル・アルバム3枚(『Follow That Donkey』はレーベルのアルバム第一弾)にシングル曲をプラスした形で一挙収録。初期トロージャンの象徴的存在、ダンディの作り出す音はジャマイカ音楽に夢中になっていたモッズ達のお気に入りだった。そんな匂いプンプン。[輸入盤](武田洋)

KING OF DUB ROCK PART 2 /
SIR COXSONE SOUND
[REGAL / TMLP 003]

名盤再発。UKのサー・コクソンのオーナー、ロイド・コクソンが制作したダブ・アルバム2作目で、フレッド・ロックスの『Love & Only Love』のダブ盤。王道ルーツ・ロックの匂いにスリリングなミックス。そのミックスはサイエンティスト。演奏もジャマイカ一流のメンツ。ダブの王道なカッコ良さが目一杯詰まってますが、なぜか今も昔もUK発の作品はコアな部分を解り易く聴かすのが上手い気がする。[輸入盤](鎌田和美)

BLACK SLAVERY DAYS / V.A.
[CLAPPERS RECORDS / HJRCD100]

1970年代後半、クラッパーズ・レーベルからリリースされたルーツ・レゲエの隠れた名コンピレーション盤の再発。録音は1975年、ジャマイカ。サウンドはロッカーズ・オール・スターズ。ホースマウスによる軽快なリム・ショットとバスドラムが妙に格好いい。スカルスの名曲「Black Slavery Days」をはじめ、本物のロッカーズ・サウンドが楽しめる。ダブ・ヴァージョンも収録されている。[輸入盤](長井政一)

JOE GIBBS PRODUCTIONS / V.A.
[SOUL JAZZ / SJRCD76]

フーキム兄弟のチャンネル・ワンと共に、70年代後半〜80年代前半にかけてのジャマイカ音楽シーンを揺り動かしていた重要レーベル、Joe Gibbsのコンピ。歌物、DJ物、ダブがバランス良く配置されて非常に聴き易い仕上がり。ポップでノリの良いサウンドが持ち味であるこのレーベルのカラーがキチンと表現されている。収録アーティストはレーベルの顔ともいえるカルチャー、トリニティら。初CD化音源多数。[輸入盤](小池信一)

ラヴ&ライフ/メアリー・J・ブライジ
[ユニバーサル/UICC-1090 / RDR-1037]

P・ディティとの蜜月を完全復活させて臨む新作は、当然ながら濃厚なヒップホップ・ソウル集に。色とりどりのサンプル・ソースやアグレッシヴなビート上で吠える彼女の姿は感動的ですらあり、彼女の彼女たる部分を見せつけられたような気もして思わず震えがくる。いろいろあったらしい彼女が最も安定しているとされるこの時期に、こういった方策でもって新作を提示してきたことの意味を噛みしめたいところ。(石澤伸行)

オールモスト・フェイマス/ルミディー
[ユニバーサル/UICU-1051]

全世界で猛威を振るう「ディワリ」。R&Bの世界にも垣根をぶち壊して侵攻中のこのリディムに乗って「Never Leave You」を大ヒットさせたハーレム育ちの娘がアルバムをリリース。こんなハスッパな顔をしていながらその声には独特のお気楽さと愛らしさがあって、それがどこかネリー・ファータードを思わせる。作品全体はほぼ同様のフレイヴァで通されているが、これが結構クセになる。勢いってのはコワい。(石澤伸行)

アイ・リメンバー/ローネイ
[ユニバーサル/UICE-1066]
レーベルを移籍しての4作目。ゲストにはインディア・アリーやアンジェラ・ジョンソンに加えダヴィーナなんて名もあって、それぞれが話題性以上のパフォーマンスを披露。一方主役の方も流石はネオ・ソウルのオリジネイター、音の「立ち」が際立っているだけでなく、妙な老成などとも無縁のフレッシュな歌声を溢れさせる。小難しいことにも挑んだ内容ながら、耳を退屈させないのはこの辺に理由がありそうだ。(石澤伸行)

ソー・デム・ハッピー/アレサ・フランクリン
[BMG/BVCA-21149]

5年振りの新作。制作陣にジャム&ルイス、ロン・ローレンス、トロイ・テイラーらを招聘、メアリー・Jとのガチンコ勝負以外は若いモンへの擦り寄りも皆無。ただ「自分の“凄い歌”を受け止めきれるプロダクションをイマの人たちで」という一点のみをケアして、あとはもうひたすらに歌い倒していく彼女の姿は神々しくさえある。でも何故に引退? 衰えを感じさせないのが本作の一番のポイントだというのに!(石澤伸行)

グラマード/カサンドラ・ウィルソン
[東芝EMI/TOCJ-66222]

約1年振りの新作。アルバム全体を覆うのは相変わらずドライな質感ながら、一部の楽曲でのボトムの低さや疾走感あるリズム・ワークからは、充分にイマの音としての刺激を受けることも可能だ。恒例となったカヴァについては、スティング、ボブ・ディラン、ホーマー&バンクス、マディ・ウォーターズと多岐に渡り、その営みは極めて物静かながらその実全てを自らの色に染め上げてしまう力強さを伴っている。(石澤伸行)

ヒドゥン・ビーチ・レコーディングス・プレゼンツ・
ヒドゥン・ヒッツ Vol.1/V.A.
[ソニー/EICP-271]

本レーベル所縁の未契約のアーティストにスポットをあてたコンピ。R&Bとヒップホップが混在する中、キッパー・ジョーンズ、マイロン、ロージー・ゲインズらベテラン勢に多くの場が与えられているのが泣かせるが、ヒップホップでも新進勢が「次はオレだ」とばかりにアピール。ネオ・ソウルの美味しい部分だけを抽出したかのような至福のメロウネスと、珠玉の原石たちのハングリー精神が交錯する作品集だ。(石澤伸行)

リトル・ワンズ/ザ・リトル・エレファント
[RD / RDR-1037]

ここ数年、様々なスカのコンピレーション盤に参加していたのでご存知の方も多いだろう、岩国(山口)を中心に活動するザ・リトル・エレファントの待望のファースト・アルバム。今年、結成から7年目に突入するというのだから、既にベテランの粋かもしれないが、渋さやユルさの中に何処か初々しさもあって新鮮だ。演奏も粋だし、いなたいメロディにグっときてしまう。過去にリリースされた作品も新録。(大場俊明)

ニュー・エイジ・ステッパーズ/ニュー・エイジ・ステッパーズ
[ビート・レコーズ / BRC-79]

On-Uレーベルの第一弾作品が日本限定仕様で蘇った。売りはオリジナル・アートワークを再現した紙ジャケットとボーナス・トラック4曲の追加。「Fade Away」のカヴァー、グループ名そのままのステッパーズ・ダブ「Abder-hamane's Demise」など、ロック、ファンク、フリージャズ等の異種ジャンルとレゲエをブレンドした、まさしく“パンキー・レゲエ・パーティ”と呼ぶしかない強烈前衛的な音の数々。(武田洋)

スターシップ・アフリカ/クリエイション・レベル
[ビート・レコーズ / BRC80]
80年、On-Uの前身レーベルである“4D Rhythms”からリリースされたクリエーション・レベルの傑作ダブ・アルバム。ディレイやリヴァーブによって徹底的に歪められた攻撃的なサウンドは当時のジャマイカのダブと比べても相当異端であり、革新的であったに違いない。エイドリアン・シャーウッドのキャリア初期の重要な仕事のひとつとし、また現在のUKダブ・シーンの礎となる一枚として評価されるべき作品。(小池信一)

ラバ・ダブ・マーケット〜奥歯がたがた/V.A.
[ダブル・ビー / BCN-003]

2002年からスタートしたカジノ891によるイベント「Rub A Dub Market」。今や殆ど見る事が無くなったラバダブで勝負するこのイベントで、会場を沸かせてくれたほぼ無名なマイク持ち22名のパフォーマンスがノンストップで聴ける。で、驚いたのはそのスキルの高さ。誰からもこのシーンで勝ち上がろうとする想いがヒシヒシと伝わってくる。栄枯盛衰…背後にはこんな凄い奴等がうごめいている。実況版のオマケCD付き。(大場俊明)

スポークス/プラッド
[ビートインク / BRC-83]

元ブラック・ドッグのエド・ハンドレーとアンディ・ターナーによるユニット、プラッドの新作が登場。今回はブラック・ドッグを彷彿とさせるニュアンスもちらほら。更にはエレクトロニカ以降ならではと思える実験性を多く内包しながらも実験に留まることのないポピュラリティーを兼ね備えた実にワープのアーティストらしい素晴らしいアルバムに仕上がっており、改めて彼らのスキルを認識させられる。(高橋晋一郎)

シリストリクチュール・エ・プーヴァワ/ストラクチャー&フォース/
デートコース・ペンタゴン・ロイヤル・ガーデン
[P-ヴァイン / PCD-18508]

二年ぶりにリリースされた待望のDCRPGのセカンド・アルバム。総勢14名という大所帯のバンドが発する幾層もの音のレイヤーが複雑に絡み合い、実に有機的なグルーヴを生み出す様は圧巻。ジャズはもちろんのことロックやソウルなどのフレイヴァーを巧みに取り込み、消化し、壮大で完全なるDCRPGオリジナル・サウンドとして吐き出すそのスキルは超強力。ちなみにタイトルの意は“構造と力”とのこと。(高橋晋一郎)

ライヴ・イン・ジャパン/ダブル・フェイマス
[スピードスター / VICL-61199]

日本が誇るエキゾティック・サウンドを奏でるバンドの代表格、ダブル・フェイマスの最新音源はライヴ・テイクと新たなスタジオ・レーコディング楽曲を収録したドキュメンタリー仕様。ヴォーカリストに畠山美由紀、中納良恵、レオナと3人のディーヴァをフィーチャーするという贅沢な内容ながらもリラックスした温かくオーガニックなサウンドは休日モード。「Jump Up」、「Brazil」といった名曲カヴァーも秀逸。(高橋晋一郎)

エクスクルーシヴ・トニー:コンパイルド・バイ・カオル・イノウエ/トニー・アレン
[P-ヴァイン/PCD-25009]

フェラ・クティと共にアフロ・ビートを生みだした、まさしくレジェンダリーなドラマー、トニー・アレン。近年はクラブ・ミュージックのフィールドで活動、リリースを重ねていたが、本作はそんな彼の活動をチャリ・チャリこと井上薫がコンパイル。オリジナルのみならず、トニーによるドラム・パターンがサンプリングされた曲や初CDとなるナンバーまでかゆい所に手が届くビギナーにも嬉しい選曲。駄曲全く無し。(高橋晋一郎)

カラーズ・ウォーター・ミュージック/山嵐
[ドリーミュージック / MUCD-1099]

レゲエやヒップホップ・ファンからも高い支持を得ている山嵐が、他ジャンルから13組のマイク持ちを招いて共作した異色作。参加アーティストはNG Head、Moomin、湘南乃風、Selmon、Bamiudaといったレゲエ勢、Uzi、Hab I Scream、ラッパ我リヤ、大蔵、Akeeyらヒップホップ勢に加え、Soffet、Leyona、キヨサク。どの作品も違和感など皆無で、逆にスリリングさを増した気もする。特にNGにはヤられた。(大場俊明)

ファンク・ユア・スタイル/V.A.
[P-ヴァイン / PCD-22060]

ファンク・ミュージックはレゲエ同様、かなりベタな音楽だと思うが、だからこそ根強く、そしてしぶとく日本各地に根を張っている。近年では本作でも参加しているオオーサカ=モノレールがシーンを牽引している感もあるが、当然、無名ながら実力あるバンドもひしめいている。本作はそんな熱き“日本のファンク”のショウケース。どのバンドもとにかく熱さと粘っこさに拘っている様で、蒸し風呂に入っているかのよう。(大場俊明)