2003年1月号


Bernard Collins (Abyssinians)


Greetings Friends,
VPにとってAtlanticとのコラボレーションはすでに成功収めているが、それよりももっと強力なタッグと思われるのが、DefJamと組んで誕生したのがDefJamaicaだ。この新たなレーベルからは今後、かなり濃いラガやヒップホップに傾倒した作品がリリースされるはずた。ジャマイカのゲットーから発信される音楽とUSのストリート・ミュージックとが永らくの間、まったく別々のレーベルで世に送り出されていたが、このコラボによって、両方のゲットーから数多くの有意義な音楽がよりスムーズには発表されるだろう。

間もなく満を持してアルバムをリリースするElephant Man。彼はまだUKのポップ・チャートでのブレークしてはいないものの、ストリート系ミュージックのありとあらゆるコンピレーション・アルバムに曲が収録され、ミュージック・チャンネルでの彼のビデオはSean Paulに次いでヘヴィ・ローテーションされている。僕が2、3年前にまだ彼がScare Dem Crewとして活動していた頃、ただ怒りに満ちたヒップホップとパンクのノイジーなミックスだと低調な評価を下したアーティストとしては、現在の躍進は上出来だと思う。

Denys Baptisteの最新作『Let Freedom Ring!』はJazz Jamaica/Nu Troopのベーシスト、Gary Crosbyが主宰するDuneレーベルからリリースされている。1962年、ブルーノートからリリースされたJackie McLeanのアルバムと同じタイトルを冠したこの作品は、McLeanのものと同様、かなり政治的メッセージの強い作品だ。12人の大所帯バンドがMcLeanのオリジナリティー溢れるナンバーを熱演している非常に音楽的に濃い1枚だ。

Top Deckでリリースされた全てのスカ音源がWest Sideレーベルで6年前にCDで再発されたが、英ワーナーが、そのなかの曲をリパッケージングし、『Ska Boo-Da-Ba』『Ska Down Jamaica Way 2』として発売した。Top Deckものは『Top Deck Singles Box』としてスマートなパッケージで再発売されている。
Wyclef Jeanの最新アルバムをやっと今月聴くことができた。11月には『The Preacher's Son』のリリースもあるが、今の調子では来年の中頃にならなければ聴けないだろう!

11月にはCoco Tea、Tony RebelとBushmanがライヴを行う予定。ルーツ・ミュージック・ファンには早めの冬の贈り物となりそうだ。

今年の終わりにリリース予定のアルバムに先駆け、Queen Omegaの新曲「22 Questions」がリリースされた。彼女の名前をタイトルにしたデビュー・アルバムで見せた才能を見事に進化させた力作の登場だ。

数少ない本当に素晴らしいレゲエ・ムービーのひとつ『Rockers』が遂にDVD化された。『The Harder They Come』は同等のクオリティだが、ストーリーがお粗末なのと、荒めの編集がタマにキズだ。『Countryman』はもう少し主人公がリアルに描かれていればその評価が上がっただろう。他の映画でジャマイカで撮影されたものは沢山あるが、どれもロケーションとして使われているだけで、別にどこで撮影しても基本的にストーリーには影響がないものばかりだ。『Rockers』のみがレゲエ映画の最高峰として君臨できるだけの素晴らしいサントラ、豪華なレゲエ・アーティストの出演、そして、ロビン・フッドを彷彿させる痛快なストーリーを持ち合わせた傑作だと思う。

わずか2、3年のあいだに20枚という大量のアルバムをリリースしたSizzlaが遂に今までの集大成ともいえる傑作をリリースした。Donovan 'Vendetta' Bennettプロデュースによる『Rise To The Occasion』のクオリティの高さは誰もが認めるところだろう。このアルバムで彼の評価は今後上昇するはずだ。

このリポートが読まれている頃には、VPとAtlanticからリリースされたアルバムも絶好調で、ティーンに大人気のSean PaulがBrixton Academyでのライヴを終えているだろう。

Sean Paulと並び、最近ティーンの間で頭角を表してしたきたのが、同じくVPとAtlantic 所属のKevin Lyttleだ。彼のビデオはミュージック・チャンネルでかなりヘヴィにオンエアーされている。

Wayne Wonderは今年のRoyal Albert Hallで開催されたMOBOアワード(Music of Black Origin:黒人からオリジーネートした音楽の祭典、毎年イギリスで盛大に行われる)で賞を獲得したが、そのTV放映では彼と他のレゲエ・アーティスト達のプロフィールは紹介されなかった。もちろん、彼は観客の前でヒット曲を披露することができたが、彼とその他のレゲエ・シンガーのプロフィールが全く紹介されなっかたことには納得がいかない。このアワード自体、レゲエ音楽業界がバックボーンとなり成長してきたもので、その原点ともいえるジャンルを粗末に扱うようになってしまったのか…。

 Till Next Time, Take Care



(訳/Miyuki W. Myrthil)



Coco Tea