Mix Tape
k.dope.eps 1. DJ George / South 2 South (D-St.Ent)
ーベルマン・インクのライヴDJも務めるDJジョージの最新ミックス・テープは、サウス物オンリーの新シリーズ。リル・ジョン、リル・フリップ、ヤング・ブラッズ等のアフロ・ヒットが詰まっているのは言わずもがなだが、アルバムの中の“実はイイ曲”が数多くピックアップされているのも嬉しい限り。サウス、クランク好きは勿論のこと、逆に未だに抵抗のある人にこそ聴いて頂きたいブツ、である。Great Crunk!



Albums
2. Young Buck / Straight Outta Cashville (Universal)

Gユニット第4の男がロイド・バンクスに続きソロ・デビュー。ナッシュヴィル出身の南部男(キャッシュ・マネー〜UTP出身)だけに、このアルバムの内容も当然ながらそのフレイヴァーを持ち込んだものとなっている。リュダクリス、T.I、リル・フリップ、デヴィド・バナーといったゲスト陣もこの男ならでは、か。それでいて50セントらGユニットのメンバーもガッチリと援護射撃。これぞGユニット・サウス!的な力作。日本盤ボーナス・トラックには更にDPGとの例の曲が…!!
3.The Roots / The Tipping Point (Universal)

通算6作目となるスタジオ・アルバム。クエストラヴ曰く「このアルバムは今までの6枚の作品と12年間の活動の集大成なんだ」。しかしその発言の真意はサウンド・プロダクションそのものを指すものではない(と思う)。オーガニック云々とはベクトルの異なるザ・ルーツ流のオーセンティックかネクスト・レヴェルのヒップホップ。ジーン・グレー、デヴィン・ザ・デュードの他フィリー人脈が顔を出しているのも既報通り。スライ&ザ・ファミリーストーンへのオマージュから、そのドラマは幕を開ける。
4. Slum Village / Detroit Deli-A Taste Of Detroit (EMI)

アルバムを出す度にメンバーが減っているスラム・ヴィレッジの3rd。T3とエルザイの2人組になった彼らはそれでもスラム・ヴィレッジのスタイルを守り続ける。売れっ子カニエ・ウエストが手掛けた先行カットの「Selfish」にしても新機軸のようでいて、実は彼ららしい楽曲。カニエ、MCブリード、ダート・マッガードからファット・キャット、ドゥウエレ、J・ディラ(リユニオン??)まで多彩な客演者の存在も気になるが、デトロイト然とした2人のナスティな佇まいが変らないのが良い。
5. Theodore Unit / 718 (Handcuts)

ソロ・アルバムが好評だったゴーストフェイスを中心とする“ウータン内別ユニット”の初アルバム。作り的には所謂ミックス・テープ・アルバムと言えるモノだが、これはかなり凄まじい内容だ。フリースタイルのクオリティの高さ、使われているビートの間違いなさも言うまでもなく、総勢7人のMCのバラけ方もかなり工夫されている。因みにカパドナやトライフ、キラー・バーズらもその組員であり、ウータン一派に求めてやまない男クササをストレートに見せてくれている。大スイセン!
6. DJ Fillmore / Thump Up!! (KSR)


注目度を増すチカーノ・ラップ。で、その音源なら“まかさんか!”という名門レーベル“サンプ”のクラシックをウエッサイ系の人気DJ、フィルモア(横浜)がセレクト/ミックスした強力な一枚がコレ! 来日したMr.カポーン・Eのハイ・パワー・ギャングスターズの音源を中心に、ベタなくらいファンクと泣き(メロウ)にこだわるチカーノの何たるか、を見事にまとめ上げている。入門編としても最適な、カーステ常備盤。 
7. Ill Suono / Ill Suono(Hostess)


アズーロとハシム・B(カッパブラック)による噂のユニットが遂にフル・アルバムをリリース。PCのファイルのやりとりでビートを構築し、スクラッチを乗せ、ミックスしたというサウンドは、エレクトロニカやダブといった表現方法を自然にモノにしたものであり、相反するパーソナリティ(違ってたら申し訳ない)を持ちながらも理解し合えているユニットだからこそ、の完成された美学が滲み出た作品となっている。アナログでも話題を呼んだ志人フィーチュア曲「Doll」も改めて凄い曲だ、と感じた。 
8. Othello & The Hipknotics / Classic(Miclife)


マイクライフ”がまたやってくれた! ライトヘッデッドのメンバーとして知られる天才MC=オセロの“ロジック以外のかつてのグループ”オセロ&ザ・ヒプノティックスの幻のアルバムがコレ! ドラムス、ベース、キーボード(フェンダー・ローズ)、サックス(アルト)という編成で、ジャズ、オーガニック・サウンドのフレーズで連想可能な気持ちいいツボを突く、しかしながらハッとさせる瞬間の多いセッションを聴かせてくれる。つまりライヴ・バンド的の理想型。それにつけても“主役”オセロの饒舌さよ! ハマリますよ、コレは。
9. 妄走族 / 進攻作戦(Monohon)


渋谷から全国に“進攻”する侍ヒップホップ軍団=妄走族の4作目となるフル・アルバム。デンとゾロによる妄走族オリジナル・サウンド=ガス・クラッカーズが全曲のトラックをこれまで通り担当し、そこに8人の荒ぶるMCが様々なフォーメーションで攻めてくる、という彼らのやり方は分っていてもめちゃくちゃスリリング! マグマMC'ズ、ツイギーをそれぞれフィーチュアした曲の面白さもさることながら、彼らのこの潔く大暴れする生き様が刻み込まれていて聴き応えは壮快そのもの。ヤクザ映画の如くギラついたパッケージもヤバい。

MINI ALBUMS & SINGLE
10. You The Rock ★ feat. Fantastic Plastic Machine
/ Grand Master Fresh Pt.2(Tokuma Japan)

"Fresh!" 伝道師ユウちゃんの移籍第一弾シングルは、あのファンタスティック・プラスティック・マシーンとのコラボによるフューチャリスティック・ダンス・チューン。海の向こうじゃリル・ジョンの「Crunked Up!」だが、その根っ子は同じ。ユウちゃんの“自己解放、しようぜ!”のメッセージは人を選ばず伝わるハズ。併録のスカパラとのセッションの方が実はパート1(「Apache」!)で、更に敬愛するパンプ横山によるスクラッチ・ミックスも用意されたCDなのにジャンボな一枚。最高です。
11. Romancrew / Fly High(P-Vine)


地元大阪から東京へ進出したロマンクルーの新作。ライヴではスタンドマイクを前に古のソウル・ジャズ・グループのセッション感覚を見せてくれるその異色ぶりは勿論音源でも発揮されている。圧倒的に“あたたかい”ヴァイブス。紡がれた言葉の詩的なフレッシュさ。マイルドだが下味のしっかりしたガンボ的サウンド。そして“ファミリーを大切にする”堅い結び付き。そうしたフレーズに引っ掛かる人は是非手に取って頂きたい。ロマンクルー、注目株である。
1. DJ George / South 2 South (D-St.Ent)
ーベルマン・インクのライヴDJも務めるDJジョージの最新ミックス・テープは、サウス物オンリーの新シリーズ。リル・ジョン、リル・フリップ、ヤング・ブラッズ等のアフロ・ヒットが詰まっているのは言わずもがなだが、アルバムの中の“実はイイ曲”が数多くピックアップされているのも嬉しい限り。サウス、クランク好きは勿論のこと、逆に未だに抵抗のある人にこそ聴いて頂きたいブツ、である。Great Crunk!