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2007年9月 アーカイブ

2007年9月 4日

What the deal is from No.281

(U KNOW)What the deal is
 
独立記念日の北からの花火や、ワールドカップなど盛りだくさんな今月でしたが、皆様いかがお過ごしですか? すっかりビールばかりを呑むエクスキュースが多かったので、夏バテはおろか体重を増やしている私ですが、米軍の不祥事や明らかな侵略行為を肯定しようというアメリカ/イスラエルの動きに、なごんでばかりも居られません。ブッシュやライス長官の牛歩振りにもイラだちますが、これで日本にある種のパラノイアを促進し、武器やレーダーを売りたいという魂胆は見え見え?
 
●今月の出所
リル・キムが1年の刑期を品行の良さを認められ、6ヶ月あまりで出所した。実際は刑務所ではなく、国立の拘置所に収容されていた彼女だが、入所ギリギリまで「リアリティ・ショウ」に出演するなど、“ただでは転ばない”ところを見せていた。あらゆるメディアでも中継されたこの出所の瞬間だが、白ずくめにサングラス、そしてロールス・ロイスの出迎えというスタイルで、多くのサポーター達が待ち受ける中、花束と風船を抱えて出て来たキムに歓声すらあがった。拘置所近所の駐車場で会見も行い、これからの音楽活動への抱負なども語っていたが、服役中に、思った様に自身の会社、クイーンBのスタッフが動いて居なかったと不満も漏らしていた。また一悶着ありそう?
 
●今月の抗議
ブルックリン・ミュージアムで6月の末から行われている忌々しい“グラフィティ”展に抗議するアーティスト達と、参加アーティスト達の間でちょっとした衝突があった。29日に先駆けた行われたイヴェントでは、トレイシー、ピンク、デイズ、クラッシュなどの参加アーティストに抗議しに来た新旧を含む“エアロソール・アーティスト”が、騒動を起こした。“グラフィティ”という体制側がつけた蔑称に甘んじているという事と、展覧会が必ずしも“ライティング”のシーンや歴史に反映していないにも関わらず、参加アーティスト達が大風呂敷を広げているというのが、論点だったらしい。確かに?
 
●今月のジャム
毎年恒例となったクロトナ・パークでのヒップホップ・ジャムのシリーズが、今年も盛大に行われている。ロックステディのメンバーでもあったフェイブルなどによって主催されているこのイヴェントだが、一夏中、このアップタウンの公園で行われる。7/6のジャムでは飄々とキャリアを重ねるレッド・アラート、グランドマスター・キャズ、フェイブル自らのDJセットで、暑さを吹き飛ばした。地元中心のオーディエンスは老若男女で、過去のサウンド・システムの雰囲気を知っているものも、未経験のものも、この絶える事無いスピリッツに触れた?
 
●今月のジャム2
なんとメリーJ.ブライジが早朝にサプライズ・ギグを行った。『グッドモーニング・アメリカ』という朝のニュース・ショウに出演のついでに、マンハッタンはミッドタウンのブライアント・パークで30分あまりのショウを行ない、通勤する人々が顔をしかめ、ハード・コアなファン達は大喜びというコントラストを描いた?
 
沼田 充司
DJ/プロデューサー。 レーベル<ブダフェスト>主宰。 雑誌『ブラスト』でも執筆中。 ニューヨーク在住。 [Photo by Tiger]

ISLAND EXPRESS from No.281


Tings Kinda Step Up Still
Text by Reiko NAGASE SMITH(協力:アイランドツアー)
 
ずっと囁かれてたアイドニアのアリアンス入団が確認された。キングストンで行われたキラー主催のステージショウに、アイドニアが出演したことで周知の事実となった。
 
Alliance=アリアンスって英語で、親族とか同盟とか連合とか、日本語で書くと超お堅い言葉だけど、ボウンティ・キラーが主宰するDJクルーで、キラー、ヴァイブス・カーテル、ウェイン・マーシャル、ブリンド(Bling Dawg)、マヴァド(Mavado)が属している。セレブ気分のバッドマン仲良しグループってとこでしょう。キラーが好きな黒を、好んで身につけるのがアリアンスの特徴です。ショウにはエレファント・マンも駆けつけてました。
 
キラーとビーニ・マンの争いがもとで、セレクターのホット・ボールがイジメられーの、アリアンスは常にスキャンダラス。
 
アイドニアはマネージャー、スキャタのもとを出ているし、えっ、そうすると、アイドニアとビジー・シグナルがアリアンスに共存してるわけ?
 
今アップカミングなアーティストといえばMavado、キングストン出身のシンガーです。
Mavadoは「Weh Dem A Do」と「Real McCoy」でブレイクしたものの、エンターテイナー歴は長く、以前の名前はシンギング・ブラック。改名してスポットライトを浴びたいい例。バーバー(理髪業)職歴もあり。時計のMOVADOからきてるけど、彼の名はMavado、が正しい。
 
自分がうたうことは自分が経験してきたことばかり。リアリティをうたうシンガーで、初レコーディングはDJブキャニアのもとで。その後Don Corleonでレコーディング。
 
ブジュ・バントンのショウ、イギリスでまたキャンセル! 7月上旬、イギリス南部のリゾート地、ブライトンのクラブ、コンコルド2にて予定されていたショウがゲイ・コミュニティからの抗議で中止となった。ブライトンは同性愛者が多数住む地区とされ、同クラブはゲイ、レズビアン、バイセクシャルのグループからかなりの圧力を受けていたらしい。ブジュは、1992年のゲイ・バッシング・チューン「Boom Bye Bye」を歌わないだけではすまなかったようで。7月下旬に予定されているビーニ・マンのショウもキャンセルされるとの噂あり。
 
ジャマイカも夏が旬。
レギュラー・ダンスは今、パサパサ、ウェディウェディ、アップタウン・マンデー、ナニヴィルのガバ・サンデー(以上キングストン)、モベイのフランカーズ・フライデーなどにダンサーたちが集まり、毎晩ニュー・ダンスが生まれてます。
 
8月6日(日)はセント・メアリーのアノットー・ベイで、ケイプルトン主催の「St.Mary Mi Come From」があり、シズラやココ・ティが出演予定。
8月19日にチャンピオン・イン・アクションがポートモアのジャム・ワールドにて。アリアンス総出演、夏のスティング。Sell Off!

UK REPORT from No.281

Photo & Text by SIMON "MAVERICK" BUCKLAND

Andrew Tosh
 
Greetings Friends,
 
●Englandのレゲエ・ファンを熱くさせるのはリバイバルものだけではない。リミックス・チューンも熱烈な歓迎を受けている。この現象はアングラ・チャートにおけるMs Dynamite「Fall In Love」の大躍進が証明している。前回のコラムでStudio Oneによるリミックスの7インチを取り上げたが、今回は『Studio One Boulevard - The Remixs』というアルバムを紹介しよう。(ちなみに“Remix”の複数形は“Remixes”であるべきだが、アルバム表記は単に“S”をつけただけになっている。あしからず。)このアルバムには、Sam Cookeの7インチの両面(「Party Time」と「Black Up」リディム)、Elvis Presley「In The Ghetto」、Fugees「Ready Or Not」、Whitney Houston「It's Not Right'!!」、Beres Hammond「Doctor's Orders」に加え、Capleton、Gregory Isaacs、Dennis Brown、I Wayneらによるチューンが収められている。
 
これらのリミックスの特徴は、Coxsonが好んで多用したメジャーなリディムではなく、最近滅多に聴く機会がないヘヴィなルーツ系リディムがフィーチャーされている点だ。是非、行きつけのレコード・ショップをあたってみるべきだ。残念ながらこのアルバム、誰がコンパイルしたのか僕には見当がつかない。もう一つレアなアイテムについて書いておこう。UKとフランスで流通しているリミックスものの12インチだ。Michael Roseが2曲(そのうちShabbaと一緒のものが1曲)、Buju BantonとBackstreet Boysのものがそれぞれ1曲ずつ入っている。フランス西部在住の若者が作ったらしいのだが、『Studio One Boulevard〜』同様、思わずニヤけてしまうほどに選曲の以外性とリミックスのセンスが高いのだ。僕は、彼のことを知っている知人を通してもっと幅広い流通経路を確保すべきだと提言したい。とにかく必聴の一枚だ。
 
●この夏、UKにおけるレゲエのコンサートの“伝統”を再び復活させようという動きが盛んだ。LondonとBirminghamで6月に開催された「Legends Of Roots」コンサートにはLuciano、Culture、Andrew Tosh、Ras-Ites、そしてThe Abyssiniansらスターが集結したのだ。しかし、残念なことにこのショーは僕のいつものLondonへの旅行とは日程が合わず、観れなかったのだ。今夏、このラインナップをヨーロッパ本土で観ることができないだけに悔やまれるばかりだ。
 
●ルーツ系レゲエが、レゲエが盛んな地域以外でも人気を博しているという新たな“証拠”が、A-Lone Productionsレーベルから発売中の10インチだ。このレコードはRoberto Sanchezによりスペインでレコーディング、ミキシングされているのだ! A面にはRod Taylorの「You're Going Away」、B面にはRoberto Sanchez自身がマイクを握った「Don't Use Me」だ。SanchezのヴォーカルはTwinkle BrothersのNorman GrantとMax Romeoを足して2で割ったような感じで好感が持てる。リディムは70年代のTwinkle Brothersを彷彿させるヘヴィなものであり、曲の音作りも確かだ。レーベルの情報はウェブサイトwww.loveark.comでチェックできるし、またはFAXする34(スペインの国番号)-942-270-502という方法もある!
 

Alton Ellis
 
●フランスのKingston Connexionからリリースされた Ras Danhi「Nowhere」とPablo Paul「Respect」のルーツ系10インチも面白い。この2枚にはDavid MaddenとHerman Marquisによるホーンをフィーチャーしたヴァージョンが収められている。個人的にはMaddenのプロデューサーとしての手腕を高く評価したい。詳しい情報はwww.kingston-connexion.comで。
 
●ベテラン・ヴォーカリストのAlton Ellisがヨーロッパでの活動を活発化させている。最近はリリースもなく、僕も彼と最後に話したのは、アポイントをとるための電話だった。しかし、残念ながら、彼と会うことはできなかったのだ。完成度が高いわりにはイマイチ評価が低かった『Many Moods Of Alton Ellis』がフランスのMakasoundレーベルから再発売され、次々とツアーの日程が発表されている。僕は、密かに近い将来、彼が僕のフランスの家に来てくれることを期待している!
 
●モダン・スカがお好きな方に朗報だ。Englandの南西部から新たな実力派グループ、The Dualersが登場した。彼らは以前に紹介したIntensifiedの影響を受けた新進バンドだ。The DualersはIntensifiedに比べやや荒削りだが、イキのいいサウンドはインパクト大だ。彼らのデビューシングルCD「Don't Go」(カップリングは「Taller Than You Are」)はリズムのドライヴ感にヴォーカルがしっかりとハマっていて、コアなスカ・ファンも満足する会心の出来だ。2、3年前ぐらいから、スカは“とにかく速く弾けばいい”と勘違いしているグループが世界中に次々と現れたが、それらに比べるとThe Dualersは聴き応え十分だ。このシングルや、リリース予定のデビュー・アルバムについてなどの情報は、彼らのウェブサイトwww.the dualers.comで。
 Till Next Time, Take Care...
 
(訳/Masaaki Otsuka)

CHART from No.281

REGGAE 7" | REGGAE LP | REGGAE CD | REGGAE CLUB
HIP HOP 12" | HIP HOP LP | R&B | HOUSE | ABSTRACT

 
REGGAE 7
 
●REGGAE SHOP CISCO(渋谷)03-5458-6625
1. Voice Mail / Let's Dance (Don Corleon)
2. Idonia / Ukku (Legends)
3. Idonia / King Fish A Come (Big Ship)
4. Conrad Crystal & Suger Roy / Johnny Too Bad (Digital B)
5. Sizzla / Loving Anytime (Flat Bridge)
 
(1)やっとこさ出ました! 何処行っても盛り上がってます。デ、デ、デ、ダンス! "High Altitude" リディム。(2)ぐぃんぐぃんなベースに引っ張られる "Dem Time Deh" リディム! 今こいつから目が離せません!(3)ってことでもういっちょ! ルーディーな雰囲気の "Stick Up" リディム。Real Ting!(4)映画『Harder They Come』でお馴染みSlickersの同タイトル・ビッグ・チューンをリメイク&カヴァー!(5)Joe Gibbs時代のDennis Brownの名曲をリメイク! ジャジーな雰囲気がなんとも癒される "Love Has Found It's Way" リディム。最高っ!
 
●LION MUSIC DEN(名古屋)052-953-1386
1. Lymie Murray / Love And Friend (Digital B)
2. Freddie Mcgregor / Sentence (Big Ship)
3. George Nooks / Riding For A Fall (Total)
4. Natty King / Warn The Nation (Insight)
5. Etana / Wrong Address (5th Element)
 
(1)ヘプトーンズ@Coxsone "Ting A Ling" のChannel Oneタムリンズ・ヴァージョン・リメイク無名Vo.ながらも美しいメロディー。(2)D・ウィルソン@Coxsone "Run Run" オルジナル・ムード満点の好リメイク。(3)D・ウィルソン@Coxsone名曲を忠実にカヴァー・オリジナル同様トロンボーン使用。(4)人気レーベルからYabby Youの名ルーツ・クラシック原曲カヴァー!(5)IrieFm超パワー・プレイの話題作待望の再入荷! ピースなアコースティック女Vo.。
 
●ROCKER'S ISLAND(大阪)06-6214-7565
1. Cocoa Tea / Medley (Roaring Lion)
2. Perfect / Free Up (Down Sound)
3. Chezideck / Where Did The Good Vibes Go (Digital-B)
4. Ward 21/ Garrison (Natural Bridge)
5. Voice Mail / Let's Dance (Don Corleon)
 
(1)来日間近の大御所シンガー。Mad Madのリメイク・トラにバンド・ショウさながらのメドレーが炸裂!(2)絶好調のこの人。今回もはちきれそうなヴァイブスがナイス!! (3)独特な声とフロウでバッチリ歌い上げてます。オケは往年の名リディム "Johnny Too Bad"。(4)最近やたらバッドマン節が光るレペゼン、ウォーターハウスの四人組。(5)以前からダンスでヘヴィー・プレイされてるこのチューン。とうとう45リリース!
 
●ORANGE STREET(新宿)03-3365-2027
1. Carlton Livingston / Stepper Anthem (Control Tower)
2. Webcam Hi-Fi feat. Earl 16 / Starlights (Tube Dub Sound Records)
3. Webcam Hi-Fi feat. Madu / Chose Your Friends (Tube Dub Sound)
4. Eek-A-Mouse / Wicked Shall Not Reign (Eek-A-Mouse)
5. Rootz Dimensionz / Negus Negast (Mod Records)
 
(1)フランス発新レーベルが放つ超強力デジタル・ルーツ。ヴォーカルは大御所C.Livingston。タイトル通りのステッパー・アンセム。(2)、(3)共にリリースが活発なこれまたフランス産ヘヴィー・デジタル。今後の展開が楽しみなレーベル。(4)彼のリリースの中でもヘヴィーなクラシック・ルーツの一つが待望の再発! 限定プレス。(5)ステッパー・インスト&ダブ。UKからの新レーベルより3枚同時リリース。全て外せないキラー・デジタル・チューン!
 
 
REGGAE LP TOP 5
 
●REGGAE SHOP NAT(新宿)03-5337-7558
1. Dennis Brown / Love Has Found It's Way (Joe Gibbs)
2. JC.Lodge / Someone Loves You Haney (Joe Gibbs)
3. Captain Sinbad / The Seven Voyages Of (Bad 2000)
4. Sizzla / Waterhouse Redemption (Greensleeves)
5. V.A. / Heavenly (Don Corleon)
 
(1)と(2)は、先月のJoe Gibbs名作アルバムの再発の続編! 2枚共、ラヴァーズ名作!(3)は、82年にGreensleevesからリリースされていたVolcano音源のDJ作品。初の再発!(4)はJammy's音源のニュー・アルバム! Roots & CultureなSizzlaらしいアルバム!(5)は、大ヒット・リズム "Heavenly" のワン・ウェイ・アルバム! ※皆様のご来店、お待ちしております。 http//www.rs-nat.ne.jpまで今すぐアクセス。
 
●DRUM & BASS RECORDS(大阪)06-6211-1044
1. Version Dread / V.A (Studio1)
2. Feast / The Congos (Kingston Sounds)
3. The Very Best Of Me / Billy Boyo (SV)
4.18 Greatest Hits / John Holt (Studio1)
5. Break Free / Mike Brooks (Teams)
 
(1)「Natty Don't Go」 C.Campbell「New Broom」H.Andyあたりのレアなダブ2LP。アナログのみ「Never Give Your Heart Away」Carltonsのダブ収録。(2)コンゴスの名義ではあるがMelodiansのDoweがコーラス参加のCedricのソロLP、Jack PotやAttackあたりのDeep なトラック での新録。(3)Killer 80's Old Skool!DubもKool、Roots Radics+King TubbyS+Scientist=Junjo。(4)2曲アルバムでは未発の曲含む2枚組。(5)BittyばりのTresure IsleのClassicsオケ使用の新録、ジャケは酷いがこの手が好きな人は一聴の値打ちあり。新店舗移転も完了、1F、2Fと充実の品揃え。 www.drumandbass-rec.com / www.rock-a-shacka.com
 
 
 
REGGAE CD TOP 5
 
●TOWER RECORDS(渋谷)03-3496-3661
1. V.A. / Reggae Gold 2006 (VP)
2. Busy Signal / Step Out (Victor)
3. Lukie D / Deliver Me (Victor)
4. Da'Ville / Can't Get Over You (VP)
5. V.A. / Dancehall Reggae Deluxe Volume 1 (Pony Canyon)
 
(1)毎夏恒例の最強コンピ。今年は嬉しいDVD付! コレは持ってなきゃ、みんなに置いてかれること必至!! (2)弾丸ヒット飛ばしまくりのルーキー。今最も“忙しい”男闘呼は彼だ!(3)日本でも人気の高い美声シンガー、待望の新作☆話題曲「Drowning」も収録。(4)誰もが認める前作に引き続き、今回の2ndも期待を裏切らない内容。哀愁テナー・ヴォイスに男女問わずメロメロにされちゃう注意報発令しまーす。(5)暑〜い夏を吹き飛ばすならコチラ! 最新注目曲をどっさり収録したハイセンスなコンピ☆
 
●HMV(渋谷)03-5458-3411
1. V.A. / Reggae Gold 2006 (VP)
2. M.B.C. / Makes Boys Cry (Jamdown)
3. Rub-A-Dub Market Extra Standard (Part 2 Style)
4. Ziggy Marley / Love Is My Religion (Tuff Gong)
5. Players Of Instrument / Make A Joyful Noise (Down Beat)
 
(1)VPの夏はコレ! 今年は映像付きで更にあがる!(2)UK Jamdown期待の新人。コレが結構ヤバイ! 要注目。(3)現在の東京レゲエ・シーンの一角を表した素晴らしい素晴らしい1枚。彼らのレゲエがぎっしりと詰まった傑作。(4)耳に心にそして体にも快いアルバム。(5)Upsetter音源にキーボードをオーヴァーダブしたアバンギャルドな話題作。これは凄い。
 
 
REGGAE CLUB TOP 5
 
●CLUB JAMAICA(西麻布)03-3407-8844 Selected by Club Jamaica Crew
1. Baby Cham / Rude Boy Pledge (Mad House)
2. Capleton / Never Let Us Now (Shan Shan)
3. Mr.Peppa / Gangsta Guerilla (Natural Bridge)
4. T.O.K. / Now that You're GOne (B-Rich)
5. Vegas / Bullet (Q45)
 
(1)Mad Houseからのニュー・リディム "Stage Show"! 今回も“らしい”音作りとなっています!(2)今月のCapletonはこの "The Formula" リディム! きれいなメロディーの好リディム。全曲良いです!(3)大人気 "Gully Smile" Trk!!! (4)これはT.O.K.らしい美メロ!!! 良いです!(5)"Jump Start"リディム!!! 今月も皆様をお待ちしております!
  
●JADE(札幌)011-520-1015 Selected by Green Peace "Ryota"
1. Cham / Chetto Pledge (Dave Kelly Production)
2. Pinchers / The Enemies (Dave Kelly Production)
3. Capleton / Hit Maker (Don Corleon)
4. Alain / Hurry Hurry (Don Corleon)
5. Capleton / Forty Sup'emmh (Blaque Warriahz)
 
(1)、(2)はChamの"Ghetto Story"のヒットも記憶に新しいDave Kellyから早くも次作が登場!! Riddim名は "Stage Show" 忘れずにチェックお願いします。(3)、(4)は毎度お馴染みヒット・メイカー、Don Corleonからのニュー・リディム!! Capleton、Alain以外にも注目のMunga等ヤバイです!! ※Green Peaceスケジュール...8/9 @Jade「Hot Junction」「Have Marcy」、8/11 @波乃屋「Green Peace 5th Anniversary」、8/12 @Niseko野外、8/19 @JADE「Jamdang Saturday」、8/26 @Balance「Bullet Bullet Bullet」。
 
●CLUB I to I(大阪)06-6252-4201 Selected by Killasan Movement "Ten-Shin"
1. Damian "Jr.Gong" Marley / Move (Ghetto Youth)
2. Damian "Jr.Gong" Marley feat. Bobby Brown / Beautiful (Ghetto Youth)
3. Damian "Jr.Gong" Marley / There For You (Ghetto Youth)
4. Damian "Jr.Gong" Marley feat. Nas / Road To Zion (Ghetto Youth)
5. Da'Ville / On My Mind (Fashozy)
 
(1)〜(4)全てアルバム『Welcome To Jamrock』7インチ・カットされたチューン。説明不要“神の子”Jr.Gong。(2)〜(4)は各ダンスでお馴染みですよね。本当にJr.Gongのチューンでフロア全体がドッカーンとなればいい光景であり、又Jr.Gongのチューンで踊れる事を幸せに思います。マジで…。(5)哀愁漂うDa'Villeのニューをエントリー。テーマは“別れても好きな人”。グッドです。 ※ItoIは毎週月・火・土曜日がレゲエ・レギュラー・ダンスです。皆様のお越しを心よりお待ちしております。Bless Yu。
 
 
HIPHOP 12
 
●CISCO(渋谷)03-3462-0366
1. Cut Chemist / The Audience's Listening (Warner)
2. Obie Trice / Cry Now (Interscope)
3. Birdman & Lil Wayne / Stuttin' Like My Daddy (Universal)
4. Chingy / Pullin' Me Back (Capitol)
5. Tru-Life / This Is The Life (AV8)
 
(1)J5を脱退したCutのメジャー・デビュー・アルバム。意味深なタイトルもちょっと気になりますが、好内容になっております!(2)頭をガンガン縦に振って騒ぎたいストロング・ゲットー・サウンド! Shadyサウンド気合い入ってます!(3)コレもプロモ時から人気だった一曲! さすがCash Moneyのドン!(4)TyreseをフィーチャーしたChingy節炸裂のエロメロ・ソング! ハズしません。(5)NYレペゼン、ハードボイルド・ライフでバッチリキメてくれてます! 
 
●Dance Music Record(渋谷)03-3477-1556
1. Smith / One EP (Face The Music)
2. J Dilla / The Shinning EP (BBE)
3. V.A. / Rio Baile Funk : More Favela Booty Beats (Essay)
4. Hollertronix / #5 (Money Studies)
5. Danny Breaks / Transmit Fantastic (Alphabet Zoo)
 
(1)DMR独占入荷! 注目の日本人ジャズ・カルテットによるEPは、ここでしか聴けないOlive OilとDJ Igacorosasによるエクスクルーシヴ・リミックス入り!(2)ピクチャー・ディスク仕様の先行シングルは、CommonとD'Angeloをフィーチャー。(3)Daniel Haaksman編纂のバイレ・ファンキ・コンピ第2弾より、4曲をチョイスしたサンプラーEP。(4)DiploとLowbudgetによる名物シリーズの5枚目は、レゲエ・ネタが中心。(5)「La La La pt.3」をフィーチャー!
 
 
HIPHOP LP TOP 5
 
●MANHATTAN RECORDS WEST(心斎橋)06-6258-2202
1. Busta Rhymes / The Big Bang (Aftermath)
2. Nelly Furtado / Loose (Geffen)
3. Yung Joc / New Joc City (Bad Boy)
4. Field Mob / Light Poles & Pine Trees (Geffen)
5. Shawnna / Block Music (Def Jam)
 
(1)ビルボード初登場1位! 約4年振りとなるニュー・アルバム。参加メンツもメチャクチャ豪華! 上半期超重要作!! (2) 奇才、Timbalandとタッグを組みガッチリと作り上げた3rdアルバム!(3)今、サウスで一番熱い男はコイツだ!! 爆ヒット「It's Goin Down」を筆頭にイケてるサウス・チューン満載!旬!! (4)Ludacris率いるクルー、D.T.P.に新加入したField Mobのニュー・アルバム! 歌心溢れる良曲多し! オススメ。(5)コチラもD.T.P.のメンバーであるフィーメイル・ラッパー、Shawnnaの2ndアルバム!
 
 
R&B TOP 5
 
●DISK UNION ONLINE SHOP hiphop@diskunion.co.jp
1. Sleepy Brown / Margarita (Virgin)
2. Ne-Yo / Sexy Love (Def Jam)
3. Dwele / From The Basement (White)
4. 3LW / Feelin You (Zomba)
5. Cheri Dennis / I Love You (Bad Boy)
 
(1)キングオブ客演の夏全開ソング。今度こそ祈アルバム・リリース!(2)"Human Nature"。UK盤はジャケ付&"So Sick"のあのRmx。意味深。(3)レア・トラックをカップリングした7"。スモーキーなTrk.&Vo.にリラックス。大人の味わい。(4)3人戻してメジャー復帰。デュプリが手堅い仕事してます(5)1年以上の歳月をかけ遂にメジャーから正規リリースです。分厚いトラックと透き通ったヴォーカルのコントラストがスタイリッシュ。
 
 
HOUSE TOP 5
 
●CISCO ONLINE SHOP info@cisco-records.co.jp
1. Bullblast / Inch By Inch (Nitelist Music)
2. Solu Music Feat. Kimblee / Fade (Hed Kandi)
3. Beyonce Feat. Jay-Z / Crazy In Love (Ghetto)
4. Lindstrom & Christabelle / Music - DJ Harvey Remix (Wax Records)
5. Lindstrom / Feedelity Remixed Vol.1 (Feedelity Recordings)
 
(1)アシッド・エレクトロ・サウンド全開なトラックに浮遊感タップリなシンセが壮大に広がるフロアー・キラー・チューン!! (2)“The Binbo Jones”にRmxも収録。(3)リプレス完了の超人気盤。原曲に近いハウスRmx!! あの曲調を更にディスコティックに。史上最強の「Crazy In Love」!(4)LindstromによるFeedelity第二弾傑作のWaxライセンス・リリースのHarvey Rmxが遂に正規発売!(5)注目すべきはA面、Mungolian Jet Setが手掛けた未発表曲「A Blast Of Loser」! かなりトンデモナイ次元に突入している北欧サイケディスコの決定版! 
 
ABSTRACT TOP 5
 
●DISC SHOP ZERO(世田谷)03-5432-6129
1. Noiseshaper / Real To Reel (Echo Beach)
2. Flynn & Flora / Bristol By Moonlight (Angel's Egg)
3. V.A. / Jamaica To Toronto (Soul Funk & Reggae 1967-1974) (Light In The Attic)
4. Zion Train / Siren (Universal Egg)
5. Fermin Muguruza / Irun Meets Bristol (Komunikazioa) (Metak)
 
(1)Different Drummerの人気者新作。Sly & Robbie、Ari-Up、G.Rizo他参加。(2)ブリストル・ジャングル黎明期から活動を続ける彼等のサード。(3)トロントのジャマイカン・コミュニティー産レゲエ/ソウル/ファンク集。(4)「元祖ダブ・ハウス」な90年代初期12インチ集!(5)スペイン・バスクのレベル・ミュージック巨人03年Rmx集Armagideon、Alpha & Omega、Smith & Mighty他錚々たる面子参加。 ※下北沢南口徒歩2分、夜10時まで営業しております。 通販都内近郊翌日配達可!www.discshopzero.com

RAW SINGLES from No.281

Raw Singles
Text by Takanori Ishikawa
 
1. Capleton / Forty Supemmh (Blaque Warrians)
ジャマイカで爆発中。Steely & Clievieのニュー・オリジナル・ジョグリン・リズム使用。シンプルだけど計算されたミックスが最高。ヴォーカルとリズムの絡みの格好良さを極限まで引き出した流石はヴェテランな仕事。不正を行う者への怒り、ファイティング・スピリット全開の素晴らしいDJ。
 
2. Voice Mail / Let's Dance (Don Corleon)
"High Altitude" 使用の追加リリース。80'sフレイヴァたっぷりのシンセの音色と音作りはレゲエに限らず今年のダンス・ミュージック全般に於けるトレンドですね。単純明快、直球ど真ん中のダンス推進ソング。例によって色々なダンスの名前が飛び出します。
 
3. Wayne Wonder / Gonna Love You (VP)
Tony Kelly制作のオリジナル・トラック。ハードになり過ぎないポップなジャグリン・サウンドで、ジャマイカ国外向きか。レゲトンを意識してそうな感じ。スムースな歌唱で彼らしい甘いラヴ・ソング。B面は別曲をカップリング。
 
4. Vybz Kartel / One Phone Call Away (Big Ship)
"Cartoon" で一躍名をあげた Freddie McGregorの御子息Stevenの新作トラック "Sticky"。今度はグッとハードエッジなサウンド。アグレッシヴな打ち込みビートで不穏な空気を表現。キングフィッシュ、ポリス&インフォーマー攻撃リリックス。 
 
5. Mr.Vegas / Bullet (Q45)
ニュー・ダンスDutty Wineへのアンチ・リリックス。正面から批判していて「Bullet, Bullet, Bullet!」のフックがキャッチー。ちょっと "Stamina Daddy" を思わせるドラム主体のオリジナル・トラック "Jump Start" 使用。
 
6. Burro Banton / Man Guinep (Maximum Sound)
"Here I Come" リメイク・トラックの追加リリース。衰え知らずの低音ヴォイスでDJが好きな人にはたまらないはず。少しフレッシュさにはリリック面でも欠けるけど。シンセストリングスを加えたユニークなアイデアはナイスです。
 
7. Karrel / Won't Be Lond (V1)
ほぼ100%アコースティック・ギターだけをバックに抑制された唄を聴かせる新人シンガー。某グループや某DJのベタベタしたアコースティックな曲とは一味も二味も違う素晴らしい出来。おさえにおさえたクールな表現だからこそ伝わるリアリティがあります。
 
8. Sugar Roy & Conrad Crystal / Johnny Too Bad (Digital-B)
知らぬ人はいないクラシック・ルードボーイ・ソング(Slickers)をリメイク。トラックはオリジナル独特の哀愁感を損なわずに見事に焼き直しに成功。直接リリックスに書かれていない情景も想像させるメロディと歌詞はほんと凄いですね。
 
9. Cocoa Tea / Medley (Roaling Lion)
Alton Ellis、Studio Oneでの名作「Mad Mad」リメイク・トラック。Coco TeaのVolcano時代からのヒット曲「Rockin' Dolly」からスタートするヒット曲メドレー。「Love Me」「Good Life」「Tune In」他、懐かしの曲が続々と。
 
10. Capleton / She Call My Phone (Flat Bridge)
Dennis Brown、Joe Gibbs、A&Mでの名作「Love Has Found It's Way」リメイク・トラック。ほぼ原作通りの忠実なリメイクを生演奏で。いつになくしっとりしたDJが聴きどころ。恋する男の心情をメロウな歌詞にした落ち着いた好曲。
 
11. Capleton / Never Let Us Down (Shan Shan)
もう1曲、絶好調のCapletonを。この曲も自然なフロウで絶妙のシングジェイ。以前よりまろやかな表現で、かつメリハリも効かせたラスタ・アンセム。Jahはいつも我々についていて守ってくれる…云々のリリックス。美しいギターが印象的なオリジナルのミディアム・トラックも文句なしの出来。
 
12. Anthony B / Trigger Happy Cowboy (Camp Fire)
同トラックでBountyの曲が大ヒット、大人気の "Playlist" 使用。この曲も良し。今回紹介した「Johnny Too Bad」と対を成す様なリリックス。アンチヴァイオレンス、「銃を置け」と訴える内容。ベースがグイグイとドライヴするミディアム・テンポのオケに力強いDJが映える。
 
13. Maxi Priest / Holla (London Indivividual)
"Drop Leaf" を思わせるオリジナル "The Million"。洗練された音色のキーボードが特徴のお洒落な音作り。Maxiにはピッタリの非レゲエ・ファンにもアピールしそうな1曲。バース毎に場面を変えながら、人生の儚さを綴るリリックス。
 
14. T.O.K. / No That You're Gone (B-Rich)
オリジナルのミディアム・トラック "Rainy Day"。このレーベルらしい小枝を随所に効かせたキメの細かい仕事が施されています。ギターがいい。行ってしまった彼女への想いをシンガー&DJのコンビネーションで手堅く展開。ミックスの抜けの良さは特筆ものです。

RECORDS & TAPES from No.281

Review by TAKASHI FUTATSUGI
 
MIX CD
 
1. DJ Mixed By DJ Hasebe a.k.a. Old Nick /
Masterpiece 02 (Handcuts)

“ハンドカッツ”と“ユニバーサル”によるオフィシャル・ミックスCD企画『Masterpiece』の第2弾はDJ Hasebe! タイトルに「Honey Dip〜」とあるだけに、ここでは彼らしいR&B、ヒップホップ・ソウル・セレクション及びミックスが堪能出来る仕掛け。ソウル・フォー・リアル「Candy Rain」のリミックスから始まるそのドリーミーな音空間は90年代のあの頃へと聞き手を誘ってくれたりする…。とにかく心地よい内容です。
 
ALBUMS
 
2. DMX / Year of the Dog...Again (Sony)
メイスからのサジェスチョンで引退を撤回し、元々あまり仲の良くなかった“デフジャム”の新社長ジェイ・Zと話し合った末、何と古巣である“コロムビア”→“ソニー・アーバン”へと移籍したDMXの通算6枚目。その心機一転ぶりは「We In Here」等で伝わってきた通りだが、アルバムの方も実際“帰ってきた”感の強いモノとなっている。復調著しい盟友スウィズ・ビーツやディム・グリースにスコット・ストーチらのサポートを得て、これまで以上に吠え、泣く“DMX節”はファンを必ずや納得させるハズ。
 
3. Coolio / The Return Of The Gangsta (Victor)
「今、ギャングスタを名乗ってる殆どのラッパーは全然なっちゃいねえ! だから本物のギャングスタとは何かをよくわきまえてる俺が立ち上がったまでさ」。グラミー・ウィナー=クーリオが怒っている。『Coolio.com』『El Cool Magnifico』に続く新作は、彼がここまでギャングスタ・アティテュードを全面に押し出す事はかつてなかったのでは?と思える程の“全開(全快)作”。スヌープ・ドッグとの初コンビ曲が早くも話題だが、その他の曲も押し並べてクーリオらしいユニークなものとなっている。
 
4. Rhymefest / Blue Collar (J-Records)
カニエ・ウェスト「Jesus Walks」を共作し、デビュー前にしてグラミーを穫ってしまったシカゴのアップカマーの1stアルバム。そのカニエとの「Brand New」からも伝わってくる通り、この男、最近ではめっきり珍しくなったジュース・クルー辺りの80s MCの正統継承者(尊敬するMC→ビズ・マーキー)。それだけに声のコントロールやフロウ、そしてトピックはしっかりしていてアルバム全体隅なく楽しめる。所属レーベル“オール・アイ・ドゥ”主宰のマーク・ロンソン、ノーI.D.、ジャスト・ブレイズ、カニエにクール&ドレーと制作布陣も鉄壁。
 
5. Ugly Duckling / The Best Of Ugly Duckling (Handcuts)
「サマーソニック'06」でこの8月に来日する“西のファン・ヒップホップ代表”アグリー・ダックリングの自選ベスト・アルバム。m-floの楽曲のリミックスや、SDPによる「Let It Out」のリミックスを含め、「日本ダイスキ!」な彼ららしいライヴで馬鹿ウケのパーティ・チューンを主軸にした楽しい内容となっているのは言わずもがな。「Left Behind」のニュー・リミックスの存在も嬉しい。彼らのヒップホップ・マナーの中での“やんちゃぶり”がいかんなく伝わってくる一枚。初回盤はDVD付。
 
6. J Dilla / Jay Love Japan (Select)
“BBC”からの遺作『The Shining』も間もなく公開されるJ・ディラの数多あると言われるロスト・テープの中から気になるタイトルの一枚が浮上。その名も『ジェイ・ラヴ・ジャパン』というこのアルバムは、“カウンター・フロウ”から出る事になっていた音源集らしく、レイクォンとトゥルース・ハーツの「In The Streets」やM.E.D.&カシアス・キングの「Can't Ya See」等、一聴して彼のものと分かる大胆かつ繊細な、ゆらぎのビート・プロダクションが味わえる好盤となっている。改めてRIP。
 
7. Voice / Gumbo (P-Vine)
カナダの“PTRレコーディングス”から届いた何とも格好いい一枚。同レーベルを代表するブレイクビーツ・ユニット=ムーンスターのアルバムにはフィーチュアされていたLAをベースに活動するフィーメイルMC=ヴォイスの初アルバムがソレ。バハマディアやT-ラヴ、レディバグらを引き合いに出してもおかしくないインテレクチュアルなライム・スタイルを持つ彼女は、ムーンスターやマーク・マック(4 Hero)らの捻出する一味違ったジャジーなビートの良さを見事に引き出すラップを展開。それでいてかなりポエティック。是非注目を! 
 
8. Wade Waters / Dark Water (Handcuts)
サンチェスのカヴァーでも有名な(?)あの名曲を下敷きにした「Rock Solid」(feat.キューバン・リンク)で話題を集めたユニットの初アルバム。ソロ・アルバムをリリースしたことでも知られるソウルスタイルスと、ヘイスースのコンビは、いわゆる黄金時代のNYサウンドとライムに影響を受け、それをここにストレートに表している。オディシーやケヴ・ブラウンといった“外さない”音職人たちのバックアップも効いた、掛け合いスタイルのパーティー・ラップは確実に“ツボ”を突いてくる。
 
9. Hot In Pot / Suiken (Columbia)
待ってました!と声を上げるファンもさぞかし多いだろう。NitroやS-Wordとのユニット・アルバム、MontienやBlack Cofeezでのリリースはあったものの、ソロ・アルバムとしては実に4年振りとなるSuikenの3rd作。タイトルは「俺のツボ」を意味するらしく、ここには彼がラップする理由が詰まっているようで…。Nitro8人でのマイク・リレー物や相性の良いBig-Oとのコンビ曲や、MontienのメンバーでもあるTina、そしてMuroプロデュースによるSakuraとのコラボ曲もいい感じで配置されていて、アルバム全体の流れも良い。
 
10. Uzi / 美髯公 (Future Shock)
UBGの美髯公(=関羽雲長)ことUziの3rd作。『三国志』を、マンガを、格闘技を、サッカーを、ゲームを、パチンコを、酒を、そして何よりも“日本語を掘ること”を何よりも愛す、この男の真骨頂がここにあるのは言わずもがな。Inovader、D-Originuを始め、“援軍”も最強面子の本作は“Uziワールド”としか例えようのない文化のメルティングポット(=ヒップホップ)となっている。ハードなライムにビッグなココロ。今回もまた傑作に仕上がった。
 
11. K.M.D. / Mr.Hood (Cisco)
現在はMFドゥームの名で神出鬼没な活躍を見せるセヴ・ラヴ・Xがその昔、実弟のサブロック、オニックスと組んでいた伝説のグループ=KMDの名盤『Mr.Hood』が再発された! リリース当初(90年)にも日本盤化されているこの重要作は、問答無用のクラシック「Peach Fuzz」を始めとする、彼ら独自のサウンド・スタイルと、シニカルなラップ・アプローチが光るトータル・アルバムなので末聴の方はゼヒ! 同時に同じく長らく入手困難だったKソロの2ndも再発される。拍手!
   
12. Biz Markie / The Biz Never Sleeps (P-Vine)
メイン・ソースの1stから続く“P-ヴァイン”の良心的再発プロジェクト、今回じゃ待ってました!の“コールド・チリン”物6タイトル。先月にはクール・G・ラップ&ポロの2nd、ビズの1stに“ボズ”マーリィ・マールの1stが復刻されたばかりで、続いての3Wはビズの2nd、MCシャンの1st、そしてビッグ・ダディ・ケインの3rd、と何とも的を得たタイトルが…。この企画、『bmr』誌との連動物“bmr Classic”シリーズらしく、誌面と合わせて楽しみ、学べる意味深いものになっている。サ・ス・ガ!!

PLAY IT LOUD from No.281

HOME AWAY / NORRISMAN
[GREENSLEEVES / GRELCD292]
先頃日本にもやって来たノリスマン、UKグリーンスリーヴスからのリリースです。独特の線を持つ声質にDJと歌を上手く絡めたオリジナリティ溢れるスタイルが実に良い感じです。王道ロック・ステディのリメイクからルーツ〜ラヴァーズ路線のワン・ドロップ・スタイルのリディムが中心で、音の方も実に気持ちの良い仕上がりです。もちろん「Home & Away」「Move Hard」といったヒット曲も収録。[輸入盤](鎌田和美)
 
UNIVERDAL CRY / NASIO FONTAINE
[GREENSLEEVES / GRELCDJ-2008]
いい加減「ボブ・マーリーの再来」という謳い文句は聞き飽きたが、このルーツ・シンガーもそんな宣伝文句をつけられてしまっている。ドミニカの貧しい家庭で育ち、幼少の頃からその歌唱力は村の誇りだったとか。その後86年にレコード・デビューを飾り既に4枚のアルバムをリリースしているそうだ。僕は本作で彼を初めて知ったが、素直に彼の真摯な歌の魅力にハマった。ロック的な演奏もうまくハマっている。[輸入盤](大場俊明)
  
CHILDREN OF THE GHETTO / WINSTON JARRETT
[JAH SHAKA / SHAKA-654CD]
ルーツ・レゲエ・シンガーの中でも強烈な個性を放ち存在感のあるアーティスト。Jah Shakaプロデュースによる新作をリリースしました。デジタル・ステッパー・リズム・トラックが暴れまくっております。見事に腰の入ったヴォーカルはリズムに負けていない。むしろ相乗効果で壁を突き破る勢いは誰も止められません。焼き直しではなく、オリジナル一本勝負。再び息を吹き返した魂の叫びを聴いて下さい。[輸入盤](磯野カツオ)
 
FRAICHE / KING DADDY YOD
[METHOD-RECORDINGS / MRCD 003]
フランス語のダンスホール・レゲエです。ラガ・フレイヴァ全開。忘れかけていたガラガラ声が満喫出来ますよ。90年代に活躍した早口パワー・スタイルがここに詰め込まれている。未だにラガ愛好家は多いのだ。トラックにしても、DJのフレージングにしても「お帰りなさい90年代」でございます。但しオールドスクールとは呼びたくない。懐かしさで聴いてませんから。未だラガ現役、カツオは叫ぶ。[輸入盤](磯野カツオ)
 
SPOKEN DUB MANIFESTO VOL.1 / BRAIN DAMAGE
[JARRING EFFECTS / FX052CD]
分ダブと詩、それは生きた音と言葉が空気中に飛び交って発火することだ。複数のアーティストがポエトリー・リーディングをしている作品。残念ながら詩の意味は理解できない。しかしダブと言葉の目指す方向、つまり同じ意味でよりシャープに描かれていると感じる。音楽とともに言葉を発する表現方法を模索している人達にとって、とても興味深いテキスト。Mark Stewartが1曲参加しています。[輸入盤](磯野カツオ)
 
キャント・ゲット・オーヴァー・ユー/ダヴィル
[エイベックス/AVCD-17983]
『In Heaven』から1年、遂に新作のリリース。日本で大受けした「In Heaven」のアカペラや「On My Mind」等を収録。しかし何と言っても素晴らしいのがD.Brownの大名曲「Have You Ever」のカヴァー。単なるカヴァーでは無く自分なりにアレンジされている上、独特の声質も手伝いこれぞカヴァーのお手本といった仕上がり。勿論コレだけが良い訳じゃないですが、このクオリティが本作の完成度を象徴しています。(鎌田和美)
 
イナ・ダンスホール/パパ・ユージ
[スパイス/キテキ/KTKM-001]
正に日本のダンスホール・レゲエ・シーンと共に生きて来たパパ・ユージらしいタイトル。そして内容もタイトル通り、彼なりのダンスホールに拘った曲が並ぶ。自身のレーベルKiteki Muzikを立ち上げ、その第一弾作品としてリリースされたミニ・アルバム。Kon "MPC" Kenによる2曲は現場を熱くし、腕利きのジャマイカ人による生演奏をバックに歌う3曲は魂を焦がすはず。レーベルとしての次なる展開も楽しみだ。(大場俊明)
 
ダウン・タウン・ムーヴメント/ケン-U, ミッキー・リッチ, ドミノ-キャット
[KSR/リズム・オブ・ダ・シーズンス/RODS-0001]
今年の夏は各地のビッグ・ダンスに引っ張りだこの東京・浅草発レイシー・バレット所属の三羽烏が、満を持してファースト・アルバムをリリース。今をときめくプロデューサー陣を適材適所に起用し、最新のダンスホールを披露しているが、何よりもこの3人のコンビネーションに成長の跡がみえて嬉しい。ケン-Uの独特の節回しをフックとし、それに絡み付くミッキーとドミノのDJイングもかなり練り込まれている。(大場俊明)
 
ダブ・アイヌ・デラックス/オキ
[チカルスタジオ/CKR-0111]
各誌で絶賛を浴びた『ダブ・アイヌ』の続編的作品が到着した。前作で彼の血に脈々と宿るアイヌの文化が生み出した伝統音楽を継承しつつも敢えてそれを破壊し進化させようとする強い意志が表明されていたと思うが、本作では音楽的に更に一歩進め、よりレゲエ的なリズムを強化しチャンプル度を上げてきた。原曲の持つ凛々しい佇まいはそのままに、この素晴らしい音楽をより身体に染み込ませる事に成功している。(大場俊明)
 
リメイクス/V.A.
[P-ヴァイン/PVCP-8802]
エレクトロチックなダンスホール・トラックを制作し、アメリカのポップ・スターにも重宝がられているサウス・ラッカス・クルー制作のカヴァー集。原曲は80'sのヒット曲に焦点を当てているため『ベストヒットUSA』世代ならば全曲知っているはず。それらをバウンティ、T.O.K.、ワード21、シズラ等がキャラ丸出しで熱演。前述の世代ならばくすぐったい気分になるだろうが、若い人ならすんなり楽しめるはず。(大場俊明)
 
ヴァージョン・ドレッド:ダブ・スペシャリスト/V.A.
[ビート/ HEARTBEAT/BRHB219]
66年?82年の間にスタジオ・ワンからリリースされた7インチ・シングルのBサイドに収録されていたヴァージョンやダブを一枚にまとめたもの。ジャケからもお解りのように、ルーツ・レゲエ期の作品が中心で「アーマゲドン・タイム」「ピック・アップ・ザ・ピーシーズ」など有名曲のヴァージョンばかり。演奏だけでも充分聴くことが出来るのは、このレーベルのサウンド・クリエーションが確かな証拠である。(小池信一)
 
スタジオ・ワン・DJ’S 2/V.A.
[ビート/SOUL JAZZ/BRSJ-137]
こちらもスタジオ・ワンの音源をコンパイルしたオムニバス。ソウル・ジャズ・レコーズの人気シリーズから、DJモノの第二弾! 70?80年頃に人気を博したDJ陣が、“スカイラーキング”“ソロモン”“ヘブンレス”などの定番オケをバックに思い思いのトースティングを聴かせてくれる。オーソドックスなアルカポーン、いかにもルーツなリトル・ジョー、プリンス・ジャズボ、軽快な語り口のブリギーがGOOD!(小池信一)
 
ミルク&ハニー/テイマー・ディヴィス
[ユニバーサル/UICU-1121]
プリンス肝煎りのデビュー作。容赦ないグルーヴがボトムを蠢くファンク曲もありつつ、二人でこしらえた音世界が全編で清廉な印象を与えているのが興味深い。彼女の声も、キュートを旨としながら、タイトなサウンドにも仁王立ちして応えるかの如き磐石な構えにて、相変わらずいいシンガーを見つけてくるなぁといった感じだ。日本盤には殿下と演った「Purple Rain」「Let's Go Crazy」等のライヴ映像を併収!(石澤伸行)
 
ラトーヤ/ラトーヤ
[東芝EMI/TOCP-66588]
デスチャの元オリジナル・メンバーによる執念のソロ・デビュー作。先行シングル「Torn」を始めとしたグルーミーなミッド曲等で披露される、どこかビヨンセ的なヴォーカル技にまずは関心が向かう一方で、今回の成功裡は“レペゼン・ヒューストン”を表明するかのような制作スタンスだと認識。マイク・ジョーンズ、ポール・ウォール、バン・Bらの参加は勿論、サウスな音作りの意匠も実にスリリングだ。(石澤伸行)
 
モーニング/アメル・ラリュー
[ポニーキャニオン/PCCY-01796]
2年ぶりの3作目。ヒップホップ的ドープネスをふまえたトラックがあれば、正統R&Bモノでは熱くまっすぐに歌ってみせたり、かと思えばフォーキーな音世界に自らの声をトロリと溶け込ませてしまったりと、“プロダクション的には色々”ではあるものの、こういった作りはデビュー以来一貫したもの。何よりこの声の華やいだ雰囲気には抗し難い魅力があるわけで、本作も“アメルのド真ん中”が堪能できる。(石澤伸行)
 
ジャーニー・オブ・ジェミニ/ドネル・ジョーンズ
[BMG/BVCQ-21062]
4年半ぶりの4作目。寄せては返すような“雅なメロウネス”で株価を急騰させているティム&ボブの仕事がなんといっても白眉だろうが、マイク・シティ、アンダードッグス、ショーン・ギャレットらを含め、その音作りは実に“歌オリエンテッド”。当の主役たるドネルの方も、それに応えんとロマンティック一辺倒に陥ることなく、伸びやかでハリのある歌声を聴かせてくれている。待った甲斐ある“熟成盤”なり。(石澤伸行)
 
トータル・ショック/ディープ・3
[BMFN/BMFNCD-1008]
オハイオ出身の3人によるデビュー作。プロデュースは2000年以降活躍した伝説のヴォーカル・グループ、スムース・アプローチのメンバーがあたる。音作りにおける風味付けには“イマ”が認められるものの、その歌いっぷりは嬉しくなるくらいに90’s。凛としつつもここぞという場面でギュンと屹立するかの如きタフネスが放つ一連の声の波動は、時にジョデシィを彷彿、世の歌好き全ての腰を打ち砕くハズ。(石澤伸行)
 
ザ・キングス・オブ・ディギン/V.A.
[ホステス/RR0061CDJ]
世界のトップDJがとっておきのお皿をミックスしていく人気シリーズ。今回はNYミックステープ界のヒーローであるコン&アミールに加え、日本代表としてムロが登壇。ファンク、ディスコ、ラテン等を軸とした50を越えるセレクションが描き出す音世界は途轍もなく黒い。そしてそこから発せられるのは、裏街道に佇むレコ屋の埃やヴァイナルの匂いだ。あぁ、掘り師とは何故かくもアホかつ美しいのだろう!(石澤伸行)
 
ア・ラザラス・タクソン/トータス
[ヘッズ/スリル・ジョッキー/THRILL-JP36/HEADZ80]
結成から15年の月日が流れているバンド、トータスによるシングルやEP収録曲、コンピレーションに収録された楽曲やリミックス音源、更にはアルバム未収録のレア音源等を3枚組というヴォリュームにまとめたばかりか、PVやライヴ映像を収録したDVDまで入ったボックス・セットが登場。勿論ファンはマストだが、シーンのイノヴェイターとして活躍してきた彼らの素晴らしい力量を堪能する意味でも最高のパック。(高橋晋一郎)
 
トゥ/スリー/ダブリー
[ヘッズ/ゴーストリー/JI-JP1/HEADZ81]
'01年にリリースされた1stアルバム『One/Three』が日本でもヒットを記録していたデトロイト在住のヒップホップ・アーティスト、ダブリーがプレフューズ73が主宰するイースタン・ディベロップメンツからリリースした2ndアルバムを経由して放つ待望の新作。今年惜しまれつつもこの世を去ったジェイ・ディーを始め多くのラッパーなどが参加した密度の濃い作品。ボーダレス・ヒップホップの最前線にある一枚。(高橋晋一郎)
 
シフト・トゥ・ジ・アザー・タイム? カラフト・ライヴ・ミックス・アット・ユニット28.1.2006/カラフト
[DISQUES/DC002CD]
田中フミヤがカラフト名義で代官山ユニットでDJプレイした模様を収録した最新ミックスCDを発表。カラフト名義としては6年ぶりとなる待望のミックス作品。リカルド・ヴィラロボスの音源からスタートする本作は、彼の最近のスタイルが充分に楽しめるばかりか、良質のクリック・ハウスやテック・ハウス集と捉えても面白い。ストイックながら躍動的なグルーブを作り出すオリジナルな世界が相変らず素晴らしい。(高橋晋一郎)
 
空〜くう kuu/NUMB
[リヴァース/RECD016]
日本アンダーグラウンドきってのビートメイカー=Numbが実に4年ぶりとなるセカンド・アルバムをリリース。ファースト・アルバムで既にオリジナリティを確立し唯一無二な存在感を放っていた彼だが、本作ではさらに高い次元に達し、もはや誰にも追いつけない孤高の存在感の鋭さを放っている。圧倒的にドープで研ぎ澄まされた繊細なブレイクビーツは脳を刺激し、どこまでも深いカオスへ導いてくれる。(長友浩之)
 
ガーデン/ラクラ
[フォレストノーツ/FNRI-9]
フリー・テンポが所属する仙台のフォレストノーツより届けられた、コンポーザー菅浪昌平とヴォーカリストである矢野睦によるユニット、ラクラによる作品。クラブ・テイストなジャズを下敷きにしつつも透明感のある歌声が絡むスピリチュアルなそのサウンドは、暑い季節と相性抜群といったところ。クラブ・オレイエンテッドではない良質のポップスとして幅広いリスナーに受け入れられるであろうレンジの広い作品。(高橋晋一郎)
  
ビーズ/キンカ.
[ルーディメンツ/DDCA-2003]
acca、Key Of Knowledge、Monka…彼の長年に渡るその活動がなかったとしたら、日本のダンス・ミュージック・シーンのある一部分は必ず抜け落ちてしまうだろうアーティストKinkaが、満を持してソロ・アルバムをリリース。Lui(Dubsensemania) 、Nov、Jebski、Slow Didiらによる美しいメロディもさながら、彼のファンはその強く優しく雄弁な楽曲に、またしても耳を奪われてしまうはず。(MAKI)

2007年9月26日

What the deal is from No.295

(U KNOW)What the deal is
 
いつの間にか、アフガニスタンを忘れ、サダームにヴィンラディンの住所を聞きに行ったはずのイラクがヴェトナム化し、非難ゴーゴーのブッシュ陣営だが、今度の選挙では、一般にはヒラリーが優勢と言われている。しかしながら、この8年間の共和党政権は、投票をごまかすシステムを完成し、政権を続行したければ可能というポジションに居る。ヒラリー・クリントンが当選すれば、コソボ、ボスニア紛争の時の様に、イラク戦争は静かに隠されて行くであろうが、何の解決にもならない。アメリカ人は、よくホロコーストを持ち出し、自分達は世界の正義であるという風に考えたがるが、ヴェトナム、コソボ、イラク、アフガニスタンでどれだけの無実の人々が殺されたか、もう一度数字を見て欲しい。更に朝鮮、ヴェトナム、イラクで日本の企業がどれだけ収益を上げたかも、みなさんに数字で見て欲しい?
 
●今月の判決
2004年にマンハッタンのネイル・サロンの従業員2人に暴行を加えたとされるフォクシー・ブラウンが9/7、1年の実刑の判決を下された。禁固期間中に数々の交通違反、許可無しにニュージャージーに引っ越し、無断でフロリダ旅行に行き、更なる暴行事件を起こしたカドで今回の実刑となった。ブラウンは現在、ライカーズ・アイランドの刑務所施設に収容されているが、7月に殺人未遂の容疑で逮捕されたレミ・マーもそこに収容されている。リル・キムとの刑務所内でのコラボレーションは実現しなかったが、新たな所内コラボが実現しそうだ?
 
●今月の手紙
そのレミ・マーの最近のインタヴューで、ライカーズ・アイランド内の状況を苦にしている事が明らかになった。殺人未遂ではなく、無免許運転の罪のみを主張している彼女だが、「知りあいで、もっと悪い事をしている連中がコミュニティ・サーヴィスだけの刑なのに、自分がここに入所したのはフェアじゃない」と言及している。更に、「市長、知事、警察に手紙を書き、ここの状況の酷さを訴えた。施設は汚く、食事も衛生的じゃなくて酷い。沢山の女性が妊娠しているのに、状況は変わらない」と訴えたと言っている。まあ、それが刑に服するという事?
 
●今月の裁判
バスタのボディ・ガードを撃ったとされるが、一向におとがめがないトニー・イエイヨが9/6、マンハッタン地方裁判所に出廷した。Gユニットやゲームが所属する事務所、シザー・エンターテイメントのジミー・ロスモンドの倅に暴行を加えたとして訴えられていた。イエイヨは3月にも別件で暴行容疑で逮捕されたが、今回の裁判で有罪を認める事によって、別件の容疑を却下するという司法取引を結べば、9ヶ月の実刑で済むという事になっていたが、これを本人は却下、あくまでも法廷で争う目論みらしい?
 
●今月のアナログ
最近、NYでも滅多に見られなくなってしまった実物のアナログ・レコードをかけるDJに捧げるイヴェントが行われた。8/27、ダウンタウンはAPTにて、最近ではスポーツ番組の解説や司会をやっているボビートが主催。iPodやラップ・トップを使用するDJたちは、リアルじゃないと再定義した?
 
●今月のジャム
しばらくの間、市当局の妨害で行われていなかったハーレム・ウィークのライヴ・ステージが、8/19に復活した。今年は、3ステージに分かれ、メインのステージでは、ジェラルド・レバート、ジェフ・レッド、スリック・リックとダギー・フレッシュが出演、他の2つのステージには、地元のアーティストやラテン系のバンドが出演するという趣向となった。人種的に多彩になっているハーレムならではのイヴェントとなった?
 
沼田 充司
DJ/プロデューサー。 レーベル<ブダフェスト>主宰。 雑誌『ブラスト』でも執筆中。 ニューヨーク在住。 [Photo by Tiger]

UK REPORT from No.295

Photo & Text by SIMON "MAVERICK" BUCKLAND

Goldylocks from Roots Atao, Suresh from Legal Shot, and Collie Buddz - Snapped in Rennes
 
Greetings Friends,
 
●Alborosie、Collie Buddz、Marley兄弟のStephenとDamianに注目が集まる中、Lloyd Brownがキラーな7インチをこっそりとリリースしていた。このヴェテラン・UKシンガーは1980年代後半にラヴァーズ・ロックの歌い手としてシーンに登場した。しかし、最近の作風はメッセージ色の濃いものになっている。Cousinsレーベルからのシングル「Leave The Guns Alone」はMarleyの「Thank You Lord」のトラックを使ったアンチ・ヴァイオレンス・ソング。この曲にはプロダクションのMafia & Fluxyをはじめ、関わった人間すべての才能が見事に昇華されている。絶対に聴いてみる価値があると思う。
 
●Mafia & Fluxyによるオススメの作品は、意外にもGregory Isaacsの新作だ。彼の声に、かつての力強さや音域の広さはのぞめないが、常人ではありえないスタミナよって裏打ちされた自信が漲っている。キャリアのピークを過ぎてしまった彼が、リリースを続けているということは、彼のアルバムを購入する層が必ず存在するということだろうか。昔のGregoryを知らない若いリスナーにとって、本作は最近のリリース中ベストの出来だろう。Gregoryと同じくらいに疲れ知らずで、いまは無きFashionレーベルのエンジニアを長く務めたGussie Pによるダブ・ミックスも収録されているのが、ダブ・ファンには嬉しいところだ。Gussie Pの80年代後半のミックスは少しライトに感じたのだが、このGregoryのアルバムではスケール感のあるヘヴィなものに変わっていた。
 
●僕が太鼓判を押すフランス人シンガー、Sister Linaの続報をお届けしよう。ステージ・ネームであるLinaや、本名のAlineに類似した名前のヴォーカリストが、男女にかかわらず増えてきたので、彼女は「Lali」に改名したようだ。1年半にわたってレッスン、レコーディング、そしてサウンド・システムとの共演をこなした彼女は、才能豊かなミュージシャンが制作したトラックを使い、レコーディングの真最中とのこと。彼らの奏でる音楽があまりにも上手く、語弊があるのを承知で表現すれば、“オーセンティック”なことに僕は驚いた。フランスの都市Rennesを拠点に活躍する彼らのサウンドは、パワフルなホーン・セクションが特徴だったピーク時のWackiesを思い起こさせるものだ。Laliについての情報は、www.myspace.com/ rootsataoproductionsをチェックすべし。
 
●Sly & RobbieによりジャマイカのHarry Jのスタジオで録音された、Horace Andyの新作『Live It Up』を是非聴いてもらいたい。Horaceは本作で彼の初期ルーツ作品を新たに録音しているのだ。Bitty McLeanのニュー・アルバムを担当したフランスの制作チームとの共同プロダクションで、Gregory Isaacsがゲスト出演したメイキングを収録したボーナスDVD付きだ。
 

Horace Andy
 
●Taurus Rileyという新人シンガーは要チェックだ。彼は巨匠ヴォーカリストのJimmy Rileyを父に持つサラブレットで、他のヴォーカリストとは一線を画す声質が特徴だ。初アルバム『Parables』にはラヴ・ソングとメッセージ色の強い曲がうまく配分された秀作。
 
●かつてヨーロッパでメジャー・レーベルと契約をしていたRay Darwinが、UKとジャマイカでヒット中の7インチを放っている。彼が自らプロデュースも手掛け、Tad's Recordsからリリースされた「The People's Choice (Message Of Love)」だ。Studio Oneのサンプリングを最大限に活かしたこのシングル、まだ買っていなければ直ぐにでもゲットすべきだと思う。巷のStudio Oneトラックを使ったチューンとは比べ物にならないくらい素晴らしい出来で、ダンスを盛り上がることは間違いだろう。
 
●Studio Oneといえば、Soul Jazz Recordsが発売した『Studio One Roots 3』は、彼らが最近リリースしたものの中ではベストだろう。Alton Ellis と Zoot Simmsによる「Oppression」を始め、レア・チューン満載であり、コスト・パフォーマンスもすこぶるイイ。
 
●Jah Cureが近々釈放された。彼はレイプ罪(本人は無実を主張)で服役しいているルーツ・シンガーで、塀の中で活動を続け、今ではルーツ界では一目置かれるほどの名声を得ている。彼のシンプルなスタイルとリリックはしっかりとファンの心をとらえているようだ。さて、彼が“堀の外”でどのようなシンガーになっていくかが楽しみだ。
 Till Next Time, Take Care...
 
(訳/Masaaki Otsuka)

ISLAND EXPRESS from No.295


Changin' Course!
Text by Reiko NAGASE SMITH(協力:アイランドツアー)
 
ハリケーン・ディーン襲来で一週間延期され、9月3日におこなわれたジャマイカの総選挙は、予想を上回る接戦で、野党JLPに18年ぶりに政権が渡る結果となった。
 
1989年の総選挙でPNPが政権を握って以来、4回目の総選挙、悲願の勝利。
選挙キャンペーンも歴史的な白熱ぶりで、ジャマイカ名物、歌って踊る選挙。オレンジとグリーン(共に政党のシンボル・カラー)にまみれ、オレンジとグリーンを避けること数ヶ月。
 
“Dis is my story, Potia's story〜”、が、うたうは無名のアーティストたち。レゲエ界のアーティストがポリトリックス(「ポリティクス=政治」を皮肉る造語)に巻き込まれたのも、'90年代までの話。ポリティカル・ガリソン地区(政治色の強いゲットー地区のこと)出身のアーティストたちも、政党色は敢えてださなくなってきた。
 
テレビやラジオで繰り返しオン・エアされる選挙キャンペーンのCMは、DJクラッシュやサウンド・クラッシュ顔負けの凄絶さ。ルールなしのバッド・マインド争い。結果、野党はAD勝ちしましたね。
 
政党キャンペーンCMは、圧倒的にJLPに圧されたPNP。首相ポーシャ・シンプソン・ミラーが、過去にどこかで発言した「Not changin' course!」の雄叫びを逆手にとって、「ジャメーカ、いまこそチェンジング・コース!(コースを変えるべきだ)」を合言葉に、JLPは、ジャマイカの大衆をくすぐるわかりやすい政党キル・チューンCMで、笑わせてもくれました。
 
こういった、言葉の遊びは国民的に大得意。縁起を担ぐジャマイカ人、言っちゃあいけない言葉、嫌いな言葉を避ける傾向はもう伝統的でもあるようで。
 
GayとかManとか男をあらわす単語を、男が使わないようにする傾向はより顕著に。ジャマイカの地名も、Montego BayがGaltego Bay(ギャルティゴ・ベイ)に、MandevilleがGaldeville(ギャルデヴィル)などManをGalに変えてよぶことを愉しんでるって話、前にも書いたけど、よりエスカレートしてます。
 
嫌いな言葉を避けるのは、なんといってもラスタファリアンがオリジナル。たとえば……
Live fi vegetable yuh
Dying to meet you(死ぬほどあなたに会いたい)の、dying(die=死)をliveに変えて、meetをmeat(肉=嫌いなもの)にかけてさらにvegetable(野菜=好きなもの)に変えて。うーん、ここまでくると、なんのことやらわかんなくなってくる。
 
ラスタファリアン的ポジティヴ・ワードは、ラスタファリアンじゃなくても好んで使われ、流行に敏感なお洒落な男の子たちにもハートフルに使われる。
 
forwardも好きな言葉のひとつ。Mi a come(いま行くよ)より、Mi a forward、のが味がいい。
 
アルファベットのiが好きなラスタファリアンたち、i&i、irieにはじまってiney、idren(アイドレン←brethren=ともだち)、itection(アイテクション=protection)まで。
Jah guidance and itection、などと使います。
 
blessは、日本語に訳すと「神様の祝福、神様のご加護」など硬くなるけど、ラスタファリアンのあいだでは挨拶言葉でもある。
Nuff blessings
Stay blessed
さらにラス色が濃くなると、
Blessed in the name of his imperial majesty, jah rastafari

 男性が圧倒的に多いラスタファリアンにも、女の子をあらわす言葉はいっぱいあって、empress(エンプレス)、sistren(シストレン=前出idrenの女の子版)、dawta(ダータ=daughter・娘)、lionessなど。「ライオネス」は雌ライオンをあらわす英語だけど、いかにもラスでナイスな言葉でしょ。
Sistren beauty lioness blessing us up wid irie vibes

 ハリケーンも去り新政府設立で新学期のはじまり。ジャマイカ、チェンジング・コースでラスペクト。

Bobby "Digital" Dixon / Unmissable Story extra pieces from Ruffn' Tuff vol.11

Unmissable Story extra pieces from Ruffn' Tuff vol.10
Clevie Brownie

 
Interview by Shizuo "EC" Ishii / Translated by Mizuho Takahashi / Photo by Masataka Ishida
 

 
ボビー“デジタル”ディクソン。キング・ジャミーのエンジニアとして数々のヒット曲のレコーディングに立ち会った後、1987年に自身のレーベル、デジタルBをスタートし、現在も尚、先頭を走り続けているトップ・プロデューサーの一人だ。人より先をいく最新型トラックはもちろん、60〜70年代のリメイク・トラックも抜群のセンスを誇るボビーに話を聞いた。
 
 ファンデーション・ミュージックが好きかって? もちろんさ。ルーツを愛するのは当然だ。ルーツがなければそこから派生するものは何もないからね。ファンデーションはとても大切な、俺には欠かせないものだ。もう昔の話だが、俺は80年代にDJとしてココ・ティと1曲レコーディングしたんだ。その時のスタジオのノリで何となくやったが、市場に出してみたら見事に撃沈だったね。でも、それだって俺のファンデーションから出てきたものだったんだ。小さい頃から聞いてきた音楽や、スタジオで積み重なっていったヴァイブスやらが、自分の中から溢れ出てくることがあるからね。

 60年代の曲で好きなもの? ホントのことを言うと、当時の曲はどれも大好きさ。あの頃の曲はどれもいい歌ばっかりだから、一曲だけ特に選ぶことはできないな。あの時代の音楽全体が好きなんだ。全部がいい。好きなグループ? あの頃はものすごい数のグループがあったからな。とてもじゃないけど一つだけ選んで名前を挙げるなんて無理だ。あの当時に生まれたグループはどれも素晴らしいからね。お気に入りのプロデューサー? これも選べないな。俺は彼らが作った曲を聴いて学んできたし、そこから更に向上したいと常に心がけているからね。コクソンでもキング・ジャミーズでもスライ&ロビーでも、基礎を築いてきたプロデューサー達には心から敬服している。俺が今言えるのは、自分自身が成長して、この音楽をやり続けるってことだけだね。

 ジャマイカのプロデューサーは金を出すだけじゃない。創造されるべきものが創造されるべく手を貸す役目がある。どう言ったらわかりやすいかな? つまり、プロデューサーとはこの音楽の質を高める努力を怠らない人間なんだ。アーティストの持っているいいところを作品でしっかり表現できるようにしたり、励ましたり、刺激してみたり。アーティストとプロデューサーはパッケージみたいなものさ。アーティストがただスタジオにやって来て歌うだけじゃない。トラックのデキはどうか、リリックはいいか、キーを外さずに歌っているか、プロデューサーが全てうまく行ってるかどうか確認するんだよ。

 一番大切なのはメロディだと思う。メロディが良くなかったら、たとえどんなに駆り立てられるリズムがあっても、どんな秘密兵器があってもダメだね。メロディの良くない曲は面白い曲になりようがない。人の心に届くのはメロディだ。リリックが聞き取れなくても、メロディの成り立ちは感じ取れる。たとえ言葉がわからなくても、「なんだ、この曲? いいなぁ」となるのはいいメロディゆえなんだ。俺はメロディが聞く人の心を動かすと思っているよ。

 レゲエ・ミュージックは急成長している商品だ。レゲエが世界中の人の心や魂を揺さぶったり、あらゆる種類の芸術にインスピレーションを与えている。なにしろレゲエはわかりやすい音楽だからね。俺達みたいなゲットー出身の人間は、一瞬でビートを掴んで、二、三度身体を揺らしているうちにヴァイブが伝わってくる。音楽を、ただ感じるんだよね。音楽が差し出すものを、ただ感じるだけだ。
 
 その時代、時代ごとに存在していた音楽スタイルに関わってきた人達がジャマイカには大勢いる。俺もある時代から今までこの世界にいるわけだが、各々の時代の楽曲を違った形で紹介していきたいと思っている。そうすることで、より若い世代は、その時代とも関わりを持てるようになるだろう? 当時のことを知らないからといって仲間外れにされるんじゃなくて、その時代の文化や、この音楽がどう生まれたのかを知ることができる。だから俺は時に曲をリサイクルしたり、オリジナルのアーティストに実際に頼んで歌入れしてもらったり、若いシンガーにファンデーション・ソングに挑戦してもらったりするんだ。オリジナルのアーティスト達が突然、ドッと消えてしまったらどうする? その時のために、クラシック・ナンバーを甦らせることができるシンガーを誰かが育てておかなくちゃな。「この歌、覚えているぞ」とリスナーに言ってもらうためにもね。カバーやリメイクは若い世代に古い世代の音楽を紹介していくためにやっている。彼らはリメイクから、この音楽の歴史を学んでいくんだ。この音楽がどういう道を歩んできたか、俺達ジャマイカ人は決して忘れちゃいけない。礎を作った世代には敬意を払う。どんな小さなことでもいい、自分にできる形で敬意を表したいと俺は思っているよ。
 
"Best Of Digital-B 1"(SOLD OUT)
V.A.

[Overheat / OVE-0011]
 
"Best Of Digital-B 4"(SOLD OUT)
V.A.

[Overheat / OVE-0021]
 
"Best Of Digital-B 11"(SOLD OUT)
V.A.

[Overheat / OVE-0062]

 
 
■DVD
「Ruffn' Tuff 〜 Founders of The Immortal Riddim」DVD
監督:石井 "EC" 志津男
[Dex Entertainment / DXDS-0064]


  
■CD
「Ruffn' Tuff 〜 Founders of The Immortal Riddim」
O.S.T.

[Overheat / OVE-0100]
¥2,625(tax in)カリプソ、スカ、レゲエなど全16曲のベスト・セレクション。

 
■BOOK
「Ruffn' Tuff:ジャマイカン・ミュージックの創造者たち」
監修:石井“EC”志津男
A5判/192ページ

リットーミュージック¥1,890(tax in)

出演者の中から13名のインタヴュー+石井、石田、落合のエッセイ集。

Spragga Benz

Spragga Benz
  
Interview & Photo by Shizuo "EC" Ishii / Translated by Ichiro Suganuma
 

2007年の年明け早々にリリースした『Live Good』で貫禄をみせつけたスプラガ・ベンツ。彼がキャピトルからのセカンド・アルバム『Uncommonly Smooth』(邦題『オレがスプラガだ!!』)で世界中に名を知らしめた直後の1996年、彼を初めて日本に招聘したECと対談。
 
EC:もう11年前になるのかな? 俺が「Reggae Super Bash」でキミを初めて日本に呼んだんだよね。今回で3度目の来日になるようだけど、日本の印象はどうよ?
 
Spragga Benz(以下SB):あまり変わったとは思わないよ。マウンテン・ヴューみたいにね(笑)。仕事してもナイスだし、みんな仲良くしてくれるし、ジャパニーズ・レゲエもいいよね。
 
EC:今回「Sapporo Reggae Festa 2007 Explosion」で共演したホーム・グロウンはどうだった?
 
SB:最高のプレイをしてくれたよ。本当に上手いな、ホーム・グロウン!  ジャマイカの文化を直接肌で吸収して、それをキッチリと日本のものにしている。彼らがいればもうジャマイカのバンドをわざわざ日本に連れてくる必要はないね(笑)。
 
EC:そう言えば映画『シャタ〜ギャング・オブ・ジャマイカ』に出演してたね。演技が上手くてびっくりしたよ。ポール・キャンベル(『Dancehall Queen』や『Third World Cop』に出演したジャマイカ人俳優)並じゃない?
 
SB:アハハ、音楽だって上手だぜ(笑)。正直、嬉しいけど、ポール・キャンベルは本物の役者で、俺の様な奴と比べちゃいけない。知識も格も違うよ。『シャタ』は、日本ではソニーからDVDが正式にリリースされるみたいだね(8/22発売済)。
 
EC:監督のセス・シルヴェラはジャマイカ人? ジャマイカに詳しそうだね。
 
SB:そうだ。オーチョ・リオス出身だ。今はLAに住んでいるよ。
 
EC:どうやってこの役を演じる事になったの?
 
SB:チャールズって覚えてる? そう、昔、マネージャーだったチャッピーだ。彼が監督のセスを知ってて、話を持ってきてくれたんだ。脚本を読んだらリアルだし、共感できたからやる事にしたのさ。撮影自体はもう4〜6年前になるのかな?
 
EC:俺にとっては描写があまりにもリアルでヘヴィだから途中で一度休憩を入れた位だよ。確かに今、ジャマイカは治安が悪い様だけど、あんなヴァイオレンスや事件って廻りで本当に起こっているの?
 
SB:正にそうだね。更にあの映画はスタジオで撮影したんじゃなくて、本当にあんな事が起こっている現地で撮影したからね。その位リアルって事さ。映画の撮影中に本当の発砲事件があったりして、アメリカ人のクルー達は撮影を切り上げて早く帰りたがっていたよ(笑)。でも『シャタ』はいい映画だよ。もう少しポジティヴなところがあっても良かったかもしれないけど(笑)。
 
EC:近頃ジャマイカに行くと、チャンネル・ワンがあったマックスフィールド辺りやマウンテン・ヴューの辺りもあまり治安が良くないって思うけど。
 
SB:そうだね。発砲事件も多いし、狂っているよ。たくさんの死者が出ているしね。
 
EC:アサシンも出演していたね。ついこの前の『Riddim』の表紙は彼だったんだよ。
 
SB:彼はまだ若いけど、最近はアサシンである事にとても集中しているよ。
 
EC:その後、映画出演のオファーは来てるの?
 
SB:幾つか来たけど、気に入るのがなくてね。『シャタ』の真似みたいな物もあったし、ヴァンパイア物もあったかな(笑)。でもやっぱり自分を表現出来てなおかつやりたいのは音楽だと悟ったよ。
 
EC:今後のプランは?
 
SB:幾つかの違うプロジェクトを進めているよ。新しいアルバムを作っているけど、その前にNasとやってるシングルを出すんだ。タイトルは「This Is The Way」feat. Nasさ。あとミックス・テープも制作している。音楽はいつだって作っているよ。音楽は俺にとってホビーとも言えるものだからね。それをストリートから広めていくんだ。明確なゲーム・プランも持っているよ。それからスティーブン・マーリーとも一緒に仕事しているよ。彼は今、アルバム(『Mind Control』)をリリースしたばかりでプロモート中かな? 俺はそのアルバムの中の9曲位やってるんだよ。
 
EC:マーリー家の中ではステーブンと一番仲がいいの?
 
SB:いい友達だ。キマーニともデミアンとも仲はいいよ。一番会う機会が少ないのはジュリアンかな。まあ一番仲がいいのはやっぱり、レッドスクエアの連中だけどね(笑)。
 
EC:それでは日本のファンにメッセージを。
 
SB:いつもサポートありがとう! 日本のみんなにたくさんの愛を。何も変わってないぜ、スプラガの考え方も仕事も音楽もね。そう、このままでいい。何も壊れてないから変える必要はないのさ。これからももっとみんなに音楽を届けるよ。
[取材協力/NESTA BRAND]
  
「Shottas King Of Jamaica」
[Sony Pictures / TSDD-42151]

Wayne Wonder / Foreva

Wayne Wonder
Foreva
  
Interview by Minako Ikeshiro / Photo by Jonathan Mannion
 

90年代の頭から活躍し、「頼りになるダンスホール・シンガー」として地位を確立したのがウェイン・ワンダーだ。新作『Foreva』は期待通りの仕上がり。気持ちよく聴き通せるうえに飽きさせない。歌声どおり、爽やかで温和な彼に、新作に対する思いを語ってもらった。
 
●タイトルの『Foreva』にはどんな思いを込めたのでしょう?
Wayne Wonder(以下W):俺の仕事はコレだ、と思って歌い始めてから、ずっと身を捧げてやってきた。これからもどこにも行かないで、心を込めて歌うつもりだから、このタイトルにしたんだよ。
 
●今回、何か新しいことにチャレンジしました?
W:いや、特に新しいことをするつもりはなくて、逆にいつものウェイン・ワンダーらしい音を高めるように心がけたんだ。「Take It Off」はトピックが今までとちょっと違う感じかな。ジャマイカの(ミスター・)チキンをフィーチャーしているんだけど、彼はなかなか才能あるよ。
 
●「Original Share My Love」がヴェテランらしくて特にすばらしいですね。
W:あれはリディム・フィンガーと一緒に俺が作ったんだ。本物の楽器を使っていて、いい感じでしょ。もう一つ、ヴァージョンがあるんだよ。
 
●「God Bless You Baby」の中であなたのファースト・アルバムのタイトル“Original Boom Shell”と言っていますね。そもそも、あれはどういう言う意味なのでしょう?
W:あれはウェイン・ワンダーが好きなスラングで、“最高!”っていう意味の褒め言葉なんだ。バウンティ・キラーの“カブーン!”みたいな感じかな。
 
●以前、「90年代の中頃に意識してカヴァーを止めた」と言っていましたが、トンプソン・トィンズの「Hold Me Now」をカヴァーしましたよね?
W:映画のサントラ用に最初から発注があったから歌ったんだ。ビジネスのためにやるけれど、自分のチョイスでカヴァーは絶対しないよ。そういう仕事がこなせるようになったのも、成長した点だと思うけど。
 
●なるほど。本作で力を入れた点は?
W:ほとんどの曲をコ・プロデュースしているところかな。スタジオでプロデューサーと一緒に座って作業に取り組んだ。レコーディングも自分でやってエンジニアリングも手がけている。エンジニアの作業は、前からもう出来るようになっているし、自分でやれば待つ時間が省けるでしょ。
 
●「No Letting Go」がビッグ・ヒットしてアメリカなどでも有名になりましたが、新人として扱われたことはありませんでした?
W:少しはあったけれど、「No Letting Go」を手がかりに俺のバイオをチェックして以前の曲まで聴いてくれる人も多かったから、すごく良かったと思う。
 
●自分と近い立場にいて、共感を持っているアーティストはいますか?
W:俺はみんなをリスペクトしているし、誰とでも仲良しだよ。共演の機会があったら誰とでもやるし。
 
●本作はいつに増してメロディーが立っている曲が多いですね。曲作りのパターンを教えてください。
W:トラックを聴いたらまずメロディーが浮かんで、そこからリリックを作るパターンが多い。いったん、浮かんだら後は早くて、わざわざ書き留めないで仕上げることも結構よくあるよ。
 
●現在のジャマイカのシーンはどう思っていますか?
W:俺は曲の質にすごくこだわるタイプだから、今みたいにそこそこの出来の曲が多いのはどうかな、って思っている。それもあっていい曲が自然と目立つようにはなっているけれど。
 
●前作から4年空きましたよね。実際の制作にはどれくらい時間をかけたのでしょう?
W:いつもスタジオに入っているから、計算しづらいなぁ。これはアルバムのため、とかわざわざ考えないし。今回、お互いの相性がよくて全体がまとまるように曲を選ぶのに4、5ヶ月かけたかな。
 
●今回もところどころサプライズ(彼のDJ名)が入っていますが、サプライズにスイッチするのは大変?
W:簡単だよ。DJのリリックを書くのは昔からやっているから。ブジュ(・バンタン)の「Deportee」や「Murderer」なんかをブジュとコ・ライトしたし、フリスコ・キッドにも曲を書いたし。ほかのDJに頼まずに自分でサプライズとしてやっちゃえば自給自足で簡単でしょ。
 
●サプライズとウェイン・ワンダーに違いはあります?
W:あるね。サプライズは俺の一部だけど、もっとハードコアなんだ。俺はキングストンの東部で育ったから、それがサプライズとして出るんだよね。日本でも結構人気あって、ダブ・プレートをやる時も「サプライズもちょっと入れてほしい」ってサウンドマンに言われるよ(笑)。
 
●ペントハウス時代を振り返ってどういう感慨がありますか?
W:今、振り返るとチャンスを与えてもらったし、アーティストとして育ててもらったところだから、ありがたいと思っているよ。まぁ、学校みたいなものだったね。ペントハウスを離れてからデイヴ(・ケリー)とやっていたんだけど、自分をもっと表現したくなって、離れたんだ。今はしょっちゅう話すという間柄ではないけど、ビーフがあるわけじゃないよ。
 
●最後に、この世界で最前線に立ち続けるのに必要なことを教えてください。
W:音楽ビジネスでは忍耐力が必要だ。働き者じゃないといけないし、完全に没頭して音楽を作れる資質が大事だね。
  
"Foreva"
Wayne Wonder

[Victor / VICP-63960]

Robbie Lyn / Making Noes

Robbie Lyn
Making Noes
  
Interview by Toshiaki Ohba / Translated by Ichiro Suganuma
 

古くから現在まで、ジャマイカン・ミュージックの作品のアルバムを見れば必ずと言っていいほどキーボーディストとしてクレジットされているRobbie Lyn。正にジャマイカン・ミュージックの屋台骨として長年活動してきた彼が、初となるソロ・アルバム『Making Notes』をリリース。早速ジャマイカの彼の自宅に電話インタビュー。
 
●バイオグラフィを教えて下さい。
Robbie Lyn(以下R):名前はRobert Lyn。みんなはRobbieって呼ぶ。1951年キングストン生まれだ。音楽のキャリアは68年からで、Sound DimensionのメンバーとしてCoxsone Doddのスタジオ・ワンのレコーディングに参加していた。スタジオ・ワンではKen Booth、Heptones、Alton Ellis、Cornel Campbell…とにかく沢山のアーティストと録音したよ。その頃からスタジオ・ミュージシャンとして活動したり、Now GenerationやIn Crowdとか色々なバンドでプレイしていた。75年からはPeter ToshのWord, Sound & Powerとして演奏していたよ。Peterとは6〜7年間一緒だったかな。その後はずっとスタジオでレコーディングをしていたよ。
 
●実際にジャマイカン・ミュージックの歴史をクリエイトした一人として、何か思い出深いエピソードはありますか?
R:ジャマイカの音楽がテンポの速さの移り変わりと共に進化したのは知ってるだろ? 僕はただその変化と共にプレイし続けただけで、自分が変えた訳ではないよ。キーボーディストで言えば、Jackie Mittooは幾つかのキーボードのスタイルを産み出したとも言えるけどね。
 
●Jackie Mittooの事をライバルと思ってましたか? それとも盟友?
R:彼は1967年か68年にカナダに移り住んでしまった。それでスタジオ・ワンはレコーディングが出来なくなったんだ。Jackieがスタジオの音楽監督だったからね。68年にCoxsoneはレコーディングを再開したんだけど、僕は基本的にピアノを担当して、Richard Aceがオルガンを担当してJackieの代わりを務めたんだ。Jackieは時々ジャマイカに戻って来てたから、その時はよく一緒にレコーディングしたものだよ。だから決してライバルではないよ。実際、仲が良かったし、いい関係だったよ。
 
●Peter Toshについて思い出話はありますか?
R:ツアーに出ると彼は時にもの静かで、時におしゃべりでといった感じだったよ。彼のメッセージはいつも際どく、論争の的になっていたね。でも彼は音楽を通じてメッセージを伝道していたのは確かだよ。
 
●多くの名トラックの制作に立ち会っていますが、自身が関わったトラックで特に好きなものはありますか?
R:それに答えるのは難しいよ(笑)。強いて言えば、Freddie McGregorの「Just Don't Wanna Be Lonely」が印象深いかな。色々な楽器を担当したし、イギリスでもビッグ・ヒットしたしね。個人的に満足している曲の一つだよ。
 
●長いキャリアの中でついにソロ・アルバムですね。なぜソロを作ろうと決心したのですか?
R:40年近くやってきてここ2〜3年で決心したんだ。自分のスタイルで表現出来る曲があるんじゃないかなってね。僕は沢山の曲で演奏をしてはいるけど、どの曲も僕個人の功績じゃないし、Robbie Lynのものとは言えないからね。やっぱり「これが自分の作品だ」って言えるものが欲しかったんだ。
 
●特に気を使った点は?
R:アコースティックな雰囲気を大切にしたくて生の楽器を出来るだけ使う様に心掛けた。あと、出来るだけメロディが引き立つアレンジを施したつもりだよ。メロディやカウンター・メロディをちゃんと考えてブレンドすれば、心地いい音楽になるはずなんだ。ジャズの要素も微妙に入れたつもりだよ。勿論、プロデュースをし過ぎてゴチャゴチャしない様には気をつけたけどね。あと、自分が聴いて育った曲のカヴァーも入っているよ。
 
●カヴァー曲とオリジナル曲が約半分ずつ入ってますね。
R:インスト・アルバムだから、みんなが知ってる曲も入っていた方がいいと思ったんだ。その曲やアーティストに対しての敬意も込めてね。勿論、オリジナル曲も聴いて欲しいよ。
 
●日本のレゲエ・ファンにメッセージをお願いします。
R:この『Making Notes』を皆に聴いてもらえたら最高です。もし気に入ってくれたら、すぐにでも日本に行ってここに入っている曲を目の前で演奏したいですね。
 
※右記のサイトにて全曲試聴可→http://www.rhythmoflife-inc.com/disco/robbie.html
  
「Making Notes」
Robbie Lyn

[Rhythm Of Life / ROLCD001]

Nanjaman / Hometown

Nanjaman
Hometown
  
Text by Thunder Killa / Photo by Tomoyo
 

夏のイヴェント・ラッシュを駆け抜けた、御馴染みナンジャマンがその勢いのままニュー・シングルをドロップ! 実は、もう次のアルバムと、年内には届けられるだろう爆音Syndicate初のコンピに向けて動き出しているというが、まずはこの極上のシングルから味わってもらいたい。
 
 タイトル・ソングは「Hometown」ながら1曲目はブギー・マンとのコンビネーション「Man A Man」と変則的な作り。「“Hometown”の方が写真も撮り易いしこっちにしよか」なんて理由で決めたそうだが、まずはそのジャケの話から。
 
 「それは俺の地元の大阪の池田いう所。その写真の川の左が池田って言って大阪府で、川の右が川西って言って兵庫県。俺らの地元の五月山って山の展望台からの写真やねん」(以下カッコ内の発言は全てナンジャマン)
 
 つまり歌詞にも入ってる風景なのである。オケはキング・タビーでのホレス・アンディ「Wise Man」のリメイク。いつもの爆音ファミリー、ダディ・Oの手によるもので、名曲「つれ」を思わせる郷愁感溢れる作品になっている。
 
 「実際、ホンマに久々に帰ったらそんなんやった。だいぶ前の話なんやけど、帰ったら駅が1階建てやったのが2階建てになっとって(笑)。駅ビルみたいになっとって『これ池田の駅やんなぁ!? 』みたいな。多分皆、エエ歳になって地元帰ったら『アレ?』みたいなのあるやん」
 
 そうなのである。この曲「Hometown」にしても、ブギーとの「Man A Man」にしても、ヴェテランだからって言うだけでは無く、ある程度年齢を重ねたからこその面白さ、見えて来た事が自然な形で作品に現れ、その懐の深さが余裕感に繋がっているのだ。「Hometown」の中の一節「すっかり変わってしまったけど/あの頃となにひとつ変わらない」なんて感じられるのも年齢を重ねた意味、なんて事なんじゃないだろうか。
 
 「ブギーは前からリリックが好きで、1回一緒にやりたいなって思っとってん。結構夏のイヴェントで会ったり、何回か一緒に演った事はあったんやけど、その時に『ブギー、今度1曲録ろうや』みたいな事、話しとって。で、今回大阪行って、ブギー・マンの事務所で一緒にリリック考えてん」
 
 お互いのパートが細かく移り変わる展開はスリリングでありながら、2人らしく硬軟入り交じる痛快な出来。これもダディ・Oによる“スレンテン”(!)が、いかにもこの2人に似合っている。
 
 「一日目とか10時間位一緒におっても一行位しか書けへん(笑)。で、こら大丈夫なんかな思って(笑)。お互い煮詰まってくるしで『今日はもうやめよ』ってなって。またブギーが暇な日に合わせてお互い考えて持って来ようと、テーマ決めとこうって。とりあえずナンジャマンとブギー・マンだから“Man A Man”にしょうって(笑)。オケもブギーが“スレンテン”がいいって言うから速攻決まって。で、2〜3回目って段々出来てきて、結局3日位で出来たんかな」
 
 なるほど、だから半分ずつ持ち寄った感じではない密度の濃い作品となった訳である。
 「やっぱり一緒に作らんと変なとこ合わへん様になるやん。あんまりこんな形で作った事、俺もなかったから。ずーっと1〜2行ずつで交代していくやん」
 
 声が違うから聞けば分るけど、歌詞だけ見てるとどっちのパートか分からない。
 「もう、自分でもあんま分らへん(笑)。『Highest Mountain』でぶっつけ本番で初めて2人でやったんやけど、結構オモロかったよ。ちょっとリリックが怪しげになっとったけど(笑)。自分らでテンション上がっとったからオモロかったわ」 
  
「Hometown」
Nanjaman

[爆音Syndicate / SBCD-011]

CHART from No.295

REGGAE 7" | REGGAE LP | REGGAE CD | REGGAE CLUB
HIP HOP 12" | HIP HOP LP | R&B | HOUSE | ABSTRACT

 
REGGAE 7
 
●REGGAE SHOP CISCO(渋谷)03-5458-6625
1. Assassin / Sissy (Don Corleon)
2. Morgan Heritage / Headline (Yellow Moon)
3. Richie Spice / Babylon Going Down (Black Chiney)
4. Shinehead / I Do Love You (Shinehead)
5. Da'vill / Don't Break My Heart (Worthington)
 
(1)Don制作、90'sフレイヴァー纏った注目ジョグリン・リディム、"Silver Screen"! 只今ヘヴィー・プレイ中!(2)じっくり盛り上がるモダン・ルーツなド渋ミディアム・オケ、"DST"! こりゃオススメ!(3)Collie Buddz「Tomorrow Is Anotherday」と同オケ。ドラマチックな "Dr.Bird" リディム。(4)Billy Stewartが残したスタンダード・ナンバーをShineheadがカヴァー! なんとBitty McLean「Walk Away From Love」と同オケ!(5)以前リリースされていた "Cool & Deadly" オケで追加リリース! 良曲多し! んじゃ!!!
 
●LION MUSIC DEN(名古屋)052-953-1386
1. Ganja Banner / Derrick Parker (Sweet Beat)
2. Grandma Cry / Eloquent (Yellow Moon)
3. Johnny Too Bad / Slickers (Tad's)
4. Melody / Me & You (D.E.B)
5. Pretty Looks / Black Harmony (D.E.B)
 
(1)"Up Park Camp" (=Get In The Groove)リメイク「Down Town」フレーズ使用ガンジャチューン!(2)IrieFMヘヴィー・プレイ中! 生ナイス・ワン・ドロップ。(3)レゲエ史に輝く名曲'76再演! Black Ark録音のミリタント・ビート!(4)UK Sweet Lovers Rock名曲JA盤で再発!(5)Heptons名曲カヴァー! 他にもD.E.BのJA盤多数再発されています。
 
●ROCKER'S ISLAND(大阪)06-6214-7565
1. Jah Cure / To Your Arms Of Love (VP)
2. Collie Buddz / Tomorrow Is Another Day (Black Chiney)
3. Demarco Ft. Lady Saw / Love Song (Baby G)
4. Elephant Man & Wayne Marshall / Over Di Wall (Baby G)
5. Donki / Gully Bank (Gully Bank Music)
 
(1)遂に出所!! 人気哀愁ミディアム・トラ "Guardian Angel" でのリリース。注目せずにはいられない!(2)こちらも人気哀愁ミディアム・トラ "Dr.Bird" で話題曲が遂に入荷! 同トラ好チューン多し。要チェックです。 (3)人気のAkon「Don't Matter」のカヴァー曲。因にSinger Jのカヴァーも人気。 (4)Tuff Gongから既にリリース済みのハードコア・ジョグリン・リディム "Gang War" がBaby Gから追加リリース。勿論ヘヴィー・プレイ中のJr.Gong、Movadoはマスト。(5) 長いキャリアから生まれる優しさ溢れる渋い歌声がナイス◎。多くの人がゲットーで死んでいく現実を歌い、嘆いています。
 
●ORANGE STREET(新宿)03-3365-2027
1. Messenger Douglas & Juggla / Perilous Time (G Corp/Endulge)
2. Dan-I / Find A Solution (Imperial Roots)
3. Al Capone / Real Bad Man (Mellow Vibes)
4. Sand-I / Revelation Song (Blackboard Jungle)
5. Dandelion / Gold Chain (Conscious Sounds)
 
(1)79年名曲ヘヴィー・ルーツをデジタル・リメイク。原曲同様システム・チューン!! (2)イタリア発、同レーベルのブランニューはフロアー直撃系ハード・ステッパー。ヴォーカル&ダブ。(3)重圧なベースに乗せて切々と説くスピード感溢れるコンシャス・メッセージ。(4)システムも運営するフランス発ニュー・レーベル。同システム所属Sand-Iが熱く歌い上げるヘヴィー・デジタル・ワン・ドロップ。(5)高いクオリティーで常にシーンのトップを走る同レーベルの新譜はDandelionのウィキッド・チューン。
 
 
REGGAE LP TOP 5
 
●REGGAE SHOP NAT(新宿)03-5337-7558
1. Mavado / Gangsta For Life (VP)
2. Mr.Vegas / Hot It Up (Delicious Vinyl)
3. V.A. / Spotlight On Reggae Volume 1 (Joe Gibbs)
4. V.A. / Spotlight On Reggae Volume 2 (Joe Gibbs)
5. V.A. / Spotlight On Reggae Volume 3 (Joe Gibbs)
 
(1)現在のダンスホールに於ける最重要人物の1人、遂にアルバムをリリース! デビュー以来のヒット曲は勿論、アナログ未リリースのタイトルも収録。曲間のスキットなど、全体を通して工夫がなされたアルバムで、ただのヒット曲の寄せ集めといった作品ではありません。聴きどころ盛りだくさん!(2)最近絶好調のVegasもニュー・アルバムをリリース! こちらも注目の未発表曲を収録。最近のヒット曲もばっちりおさえてます。(3)〜(5)7インチ再発盤が大量入荷中、Joe Gibbsレーベルのベスト盤。70年代から80年代前半の作品を収録。※中古盤放出の情報はブログで!www.rs-nat.ne.jp。
 
●DRUM & BASS RECORDS(大阪)06-6211-1044
1. Strang Jah Cole / Morning Train (Jah Shakka) (LP)
2. Kiddus I / Grounation In Zion (Sheep Head / Dub Store) (LP)
3. Rockless Breed / Rockless Roots Rockers (Raws) (LP)
4. Bullwackie ロイド・バーンズとワッキーズの輝き (Now On Media) (DVD)
5. Mule Train / Step Out (Lamb Star)(CD)
 
(1)来日公演では見せなかった彼の硬派なラスタ・スピリットに溢れたステッパー・ルーツ。LP A Side Vocal、B Side Dub Wiseで、かのJah Shakka Prod.。(2)待望のヴァイナル! 豪華見開きジャケの2LP。次はワッキーズ関係で。(3)まだワッキーズとレ−ベル名を名乗る前RawsよりリリースされていたNY産傑作ダブと(4)は少し前にリリースされていたが今度は嬉しい対訳付き、録音シーン等素晴らしい映像、80's始めのNY Reggaeを知れる貴重な資料。(5)3枚目になる日本発オーセンティック・スカ、演奏力もパワー・アップ。www.drumandbass-rec.com / www.rock-a-shacka.com♪
 
 
 
REGGAE CD TOP 5
 
●TOWER RECORDS(渋谷)03-3496-3661
1. Ce'cile / Bad Gyal (Avex)
2. Bobby Konders / Greensleeves Official Dancehall Mixtape Vol.2 (Greensleeves)
3. Rico Rodriguez / Wonderful World (Treasure Bottle)
4. Assassin / Gully Sit'n (VP)
5. V.A. / Jamaican Skarama (Dub Store)
 
(1)通称バッド・ギャルことセシル嬢のメジャー・デビュー盤。イケイケ・ダンスホールかと思われがちだが、男性顔負けの実力派!(2)超人気 MIX CDの第2弾が登場! 今作は93年〜96年くらいの ハードコアな音源にスポットを当てたもの。(3)至高のトロンボーン奏者、リコの1995年の名盤が復刻! 彼が名曲“ワンダフル・ワールド”を歌ってます! 感涙☆(4)レゲエ・シーンのスナイパーの2ndアルバムが登場。前作よりスケール感も増大し、さらに人気&勢い加速の激強力盤!(5)激レア盤再発! Skaが一番熱かった頃の秘宝名曲がぎっしり収録され、大満足の内容!
 
●HMV(渋谷)03-5458-3411
1. Manu Chao / La Radiolina (Because)
2. Bobby Konders / Official Mix Tape 2 (Greensleeves)
3. DVD / Death Before Dishonor 7 (Mighty Crown)
4. Rico Rodriguez / Wonderful World (Treasure Bottle)
5. Bullwackie ロイド・バーンズとワッキーズの輝き (Now On Media) (DVD)
 
(1)6年振りとなるスタジオ・アルバム。2007年最高のニュース! Bobの魂はここにもあった!(2)超人気DJの久々となるオフィシャル・ミックスCD。現場感溢れる良作。(3)World ClashのDVDでは初なのでは? なんと字幕付。より伝わる内容に大興奮!(4)名盤再発! “素晴らしき世界”を堪能できる心に、体に優しい1枚。(5)NYレゲエの老舗レーベルの軌跡。80年代にTV放送された映像がDVD化! Lone Rangerのシーンは必見ですネ!
 
 
REGGAE CLUB TOP 5
 
●CLUB JAMAICA(西麻布)03-3407-8844 Selected by Club Jamaica Crew
1. 2 Face / African Queen (MG45)
2. Assassin / Sissy (Don Corleon)
3. Elephant Man / Three Step (Birchill)
4. Shaggy & Rik Rok / Bonafide (Big Yard)
5. Munga / Wine Pon It (Caspa)
 
(1)最初は謎に包まれていましたが話題のナイジェリア人アーティスト! ジャマイカでもパワー・プレイされています!(2)最近活発な動きを見せるDonのニュー・リディム "Silver Screen"! 最近DonのRiddimの雰囲気変わってきましたね。(3)こちらも人気レーベルの最新リディム "Madness" !!!これも間違いないでしょう!(4)"Shanty Town" (007)リメイク・リディム! ナイス!! (5)リリースはちょっと前でしたがじわじわきてます! ※Online Shop始めました!Web Site、Myspace共にチェキ! 今月も皆様をお待ちしております!
  
●JADE(札幌)011-520-1015 Selected by Green Peace "Ryota"
1. T.O.K. / No Man (Don Corleon)
2. Capleton / Let It Go (Don Corleon)
3. Assassin / Sissy (Don Corleon)
4. Collie Buddz / Tomorrow Is Another Day (Black Chiney)
5. Wayne Wonder / L.O.V.E. (Black Chiney)
 
(1)〜(3)は今や出すリディム全てがヒットのDon Corleonのニュー・リディム "Silver Screen"。T.O.K.早口スタイルがWicked◎。他に今、勢いに乗ってるMunga、Alaine等のリリースもあり!! (4)〜(5)は「Come Around」の大ヒットも記憶に新しいCollie Buddzの哀愁漂うミディアム・チューン。Wayne Wonderも◎。
 
●CLUB I to I(大阪)06-6252-4201 Selected by Killasan Movement "Ten-Shin"
1. Assassin / Sissy (Don Corleon)
2. Wayne Wonder / L.O.V.E. (Black Chiney)
3. Munga / When My Gun Rise (Heat Of Love)
4. Morgan Heritage / Headline (Yellow Moon)
5. Shaggy feat. Rik Rok & Tony Gold / Bonafide Girl (Big Yard)
 
(1)Donのニュー・リディム "Silver Screen"。その他Cham、T.O.Kなど要チェック。(2)Black Chineyからのリリースの "Dr.Bird" Trk。哀愁漂ってこれからの時期にピッタリ。(3)怪しげな雰囲気の "Atomic Bomb" Trk。Mungaのタイトルのフレーズを口ずさんでしまいそうです。(4)渋めの "DST" Trkにヴェテラン・ラスタ・シンガーのMorganが絡むコンシャス・チューン。(5)Shaggyのニュー・アルバム『Intoxication』からPick Up。"Shanty Town" Trk使用の軽快ラヴ・ソング。
※10/27(土)I to IにShaggy登場。詳しくはHPを要チェック。
 
 
HIPHOP 12
 
●CISCO(渋谷)03-3462-0366
1. Seeda / 花と雨 E.P. Vol.2 (Exit Tunes)
2. Kanye West / Graduation (Universal)
3. DJ Kentro / Professor Endeavor "T-Shirts+Mix CD" (Applebum)
4. Tepr / En Direct De La Cote (Wall Of Sound)
5. Hurricane Chris / Hand Clap (J Records)
 
(1)即日完売だった「Vol.1」を逃したヘッズに贈る第弐弾。今回は更に凄いです。(2)サンプリング美学は決して変わらずの3rdアルバム。遂に到着。(3)Cisco限定(音楽屋では)! 高校生時の初ミックスCDとT-Shirtsのボックス・セット誕生。(4)実は愉快なエレクトロ展開でパーティー・サウンド。(5)おバカサウス「A Bay Bay」に次ぐヒット必至のニュー・タイトル。
 
●Dance Music Record(渋谷)03-3477-1556
1. Peter, Bjorn & John / Young Folks  Diplo Remix (Wichita)
2. M.I.A. / Boyz Remix (Interscope)
3. Dorando & The Ice Picks Of Soul / Why Can't We All Just Get Along (Sure Shot)
4. Me & You / Last Night - Remix (Tru Thought)
5. Kaigen / Curse Ov The Kaigen (Curse Ov The Kaigen)
 
(1)缶コーヒーのCMソングとしてもオンエア中の口笛ソングが、Diploのリミックスを搭載して再登場!(2)Akonをフィーチャーしたリミックスが登場! 大好評のアルバム「Kala」も是非。(3)Kenny Dopeのリエディット専門7インチ・レーベルより。B-Boy心をくすぐる定番ネタのRe-edit。(4)アフロ〜ラテン〜カリビアン縦断ゴッタ煮サウンドのドラムンベース・リミックス。(5)異能の日本人MC、Kaigenの曲者っぷりを堪能アレ!
 
 
HIPHOP LP TOP 5
 
●MANHATTAN RECORDS WEST(心斎橋)06-6258-2202
1. Kanye West / Graduation (Def Jam)
2. Lords Of The Underground / House Of Lords (Affluent)
3. Boot Camp Clik / Casualties Of War (Duck Down)
4. Yung Joc / Hustlenomics (Bad Boy South)
5. Guru / Jazzmatazz Vol.4 (7 Grand)
 
(1)さぁカニエ新作!! 50Centとのセールス勝負やいかに。(2)次々と帰ってきます、90'sの勇者達が。EPMDに続きましてはローズのニュー・アルバム!! (3)ヴェテラン勢の中で今なおコンスタントにリリースを続け、ファンからのプロップも熱いクルーNo.1は彼等なんじゃないでしょうか!? (4)最新シングル「Coffee Shop」も好調なYung Jocセカンド・アルバム!! 前作からは「It's Goin Down」や「I Know You See It」の大ヒットが生まれましたが今作はどうなる事でしょう!! (5)名物シリーズ最新作、遂にアナログ・リリースです!!
 
 
R&B TOP 5
 
●DISK UNION ONLINE SHOP hiphop@diskunion.co.jp
1. Trey Songz / Can't Help But Wait (Atlantic)
2. J.Valentine / She's Worth The Trouble (J Records)
3. Tank / Heartbreaker (Blackground)
4. Omarion ft. Kat Deluna / Cut Off Time (Columbia)
5. Adina Howard / Tease Me (Arsenal)
 
(1)プロデュースにStar Gate、作曲にJohnta Austinとヒットが約束されたような一曲。爽やか王子っぷりが堪能できる胸キュン・ミッドです。(2)名前が似ているボビー君と曲調からキャラまでかぶってしまった新人シンガー。このレベルですら一年近くお蔵入りになっているとは。頑張れ!(3)過剰な肉体とはかけ離れたシルキー・ヴォイス。アコースティックなミディアム・スロウ。(4)人気者を引っ張り込んでエレポップ風と形振り構わぬ様が泣けてきます。ここが勝負所。(5)まだ脱いでます。
 
 
HOUSE TOP 5
 
●CISCO ONLINE SHOP info@cisco-records.co.jp
1. 元気ロケッツ / Breeze (Q Entertainment)
2. Daishi Dance / Home Feat. Coldfeet (Apt.)
3. Chieko Kinbara / Strings Of Life (Grand Gallery)
4. Amy Winehouse / Tears Dry On Their Own (Universal)
5. 土屋アンナ / Bubble Trip -Studio Apartment Remix- (Rhythm Republic)
 
(1)大ヒットから約半年、新曲"Breeze"が待望のアナログ化!(2)2ndアルバムからColdfeetをfeat.した「Home」を先行シングル・カット!(3)傑作テクノ・クラッシックス「Strings Of Life」のカヴァー。生音中心の大箱仕様なラテン・ロック・ハウスな仕上がり!(4)2ndアルバム収録の「Tears Dry On Their Own」がシングル・カット! 話題のAlix Alvarez Remixを収録。20歳とは思えない歌唱力!(5)時代の嬰児Studio Apartmentが手掛けたスタアパ節全開のリミックスはハウス・ファン必聴!
 
ABSTRACT TOP 5
 
●DISC SHOP ZERO(世田谷)03-5432-6129
1. Shantel / Disko Partizani! (Essay Recordings)
2. Butch Cassidy Sound System / Radioactive (Red Hook)
3. King Of Opus / Last (Tad Sound)
4. Suv vs Don E / Rhythm & Bass (Playside)
5. Taggy Matcher / Rappoors Delaaght (Stix)
 
(1)東欧〜バルカン音楽を世界に広めたShantelの7年振り新作。(2)Moodiiscを思わせるほんわかDub。音&盤ともにヘヴィー・ウェイト!(3)95年に早過ぎたエキゾ・ダブを生んだユニットがTsuchie、Ao Inoue、ロボ宙他迎えた2nd。(4)ブリストルD'N'B老舗Full CycleのSuvとUK Soulのヴェテラン・マルチ・プレイヤーがコラボ!(5)Sugarhill Gangをレゲエ・カヴァー! 他シリーズも好評。 
www.discshopzero.com 下北沢駅南口徒歩2分 通販可

RAW SINGLES from No.295

Raw Singles
Text by Takanori Ishikawa
 
Baby Cham / Conscience (Don Corleon)
快調なリリースが続く当レーベルの新作“Silver Screen”。映画『The Vagabound King』のサントラ曲調のメロがアクセント。全体には“Eighty-Five”にスピード感をプラスした様なサウンド。不毛な殺し合い、撃ち合いを批判するリリックス。
 
2. Assassin / Sissy (Don Corleon)
“Silver Screen”。オーケストラ・ヒットのリフと叩き付けるビートにガッチリとかみ合う彼のDJ。女性の様な服装や行動をする男性、男らしくない男を批判。このリリックスがウケるって事は、そういう男がいっぱいいるって事ですよね。今風のトピックです。
 
3. Vybz Kartel & Voice Mail / Play Thing (Baby G)
Tuff Gongから既発の“Gang War”で追加リリース。何時でも、どこでもかかってきやがれのBadmanチューン。ミリタリーなリズム上で主役はKartelなれど、Voice MailもDJパートを交え、存分に存在感をアピール。
 
4. Lady Saw & Demarco / Love Song (Baby G)
Akonの世界中でヒットした「Don't Matter」のカヴァ−。エフェクトかけまくったヴォーカル・パートもやり過ぎだけど面白いっす。それに対応するリリックスのSawのDJもヴェテランの味。盤石です。オリジナルのミディアム・トラック。ベースが良いです。
 
5. Vybz Kartel / Tight So (John John)
オリジナル・ジャグリン“Big Up”。伏線、ギミックなしのサウンドで剥き出しのビート。反復するリズムのこのクールネスはブラック・ミュージックの醍醐味っすね。ストレートな下ネタ・リリックスを卓越したスキルで。
 
6. Munga / When My Gun Rise (Heart Of Love)
ガンマン・チューン。一度、やる気になったら皆撃ち殺されるぜって感じの内容。バッドな自身をアピール。「When My Gun Rise〜」のコーラス・パートが耳に残る事必至。浮遊するキーボードとタイトなボトム。途中でビートが一瞬変化するのも激ヤバな“Atomic Bomb”。
 
7. Ward 21 / Mash Up (Slam)
まるでパーカッションなギター、キーボード、そしてズーンと響くドラム。プリミティヴなパターンを現在形のダンスホールに変身させたナイス・トラック“Top 100”。シンプルでパンチがあります。Bad Mind批判ソングをイケイケのコンビネーションでDJ。
 
8. Alozade, Kiprich, Chino / The Song (Enrapture)
オリジナルWickedジャグリン“Swizz Bank”。名前通り、Swizz Beats「Money In The Bank」のサウンドからインスパイアされたダンサブルな音作り。イントロはLil'Scrappy「Money In The Bank」似。Rihanna「Unfaithful」の替え歌Bad Manチューン。かなりカッコイイです。
 
9. Chuck Fender / Where Were They (Yellow Moon)
ルーツ系ミディアム・トラック“DST”。ほぼ全てが生演奏でしょう。ドラムはモロに70'sスタイルで、Mixもダブワイズ有りのオールド・タイミーな仕上り。味のあるノドを全開に力強いシングジェイ。本当に必要な事、大事な事は何なのかを人々に問う内容。
 
10. Junior X / Modern Day Pharaoh (Tiger)
哀愁系ルーツ・トラック“Ol Sittin”ヨーロッパのレベールらしいアレンジメントでメロディアスなキーボードが特徴。ゴリゴリとした感じは極力控えたサウンド。現代のファラオとはバビロンである、苦難の源もそこから産み出されている等々のコンシャス・チューン。
 
11. Da'ville / Don't Break My Heart (Washington Project)
以前紹介した“Cool & Deadly”リズム使用曲。ホーンもガンガン歌うメロウ・ミディアムなれど、リズムはビシっと締まっています。女性コーラスの美声がDavilleの歌を一層引き立てる。愛してるんだから、傷つけないでくれよとスムースに歌唱。
 
12. E-Dee feat. Irie Love / Revolution (Unseen)
紹介が遅くなりましたが…。現地FMパワープレイの1曲。Dennis Brownのエヴァーグリーンな“Revolution”リメイク・トラック。歌もカヴァーで、それにDJが絡む。ヘヴィーなオリジナルの魅力を引き継いだ素晴しい焼き直し。団結だ、革命だ、現状を打破する為に闘え…のメッセーゾ・ソングです、因みに。
 
13. Luciano / Mr.Shotta (Ras Heart)
ドラム&ベースはかなりR&B寄りのトラック“All Nation”。特にドラムはソリッドでファンキー。それにビンギドラム等、ルーツ・レゲエのサウンド要素をミックス。違和感を全く感じさせない上手な仕上げ。銃で人を傷つける奴らを題材にした切実な歌。
 
14. 2 Face / African Queen (MG45)
ナイジェリアのシンガー、ジャマイカでも人気のチューン。弾き語り調の歌とギターにドラムの打ち込みと極々シンプルな音作り。アフリカ色は皆無の曲だけど、このいなたさ、ストレートさはクセになりそう。今時こんなに純なラヴ・ソングも珍しい。スウィートです。

Alpha & Omega

Alpha & Omega
  
Interview & Text by Ras Seki Eastern Judah & Ras Ume Liberation Asher
 

イギリス人であり、女性でありながら、UKのレゲエ・シーンで90年代初頭よりその才能・実力を認められたアーティストAlpha & OmegaのChristineと、ツアーDJとして同行したJonah Dan。ライヴ前の2人に話を聞いた。
 
●日本の印象はどう?
Christine(以下C):まず暑くてびっくりしたわ。今年のイギリスは寒いくらいだから。今回こうして2度目の来日が出来て嬉しく思うわ。
 
●遠い日本でUKレゲエ・シーンが受け入れられている事についてどう思いますか?
C:色々な国でプレイして来たけれど、確かに日本は遠いわね。初来日の時(2年前)はどの様になるのか想像もつかなかったけど、遠いこの地で受け入れられている事に感謝しているわ。
 
●それにはどの様な要因があると思う?
C:レゲエはヒストリー、そして哲学なの。まさにJah Guidanceね。
 
●音楽活動を始めたきっかけは?
C:若い頃イースト・ロンドンのウエスト・インディーズのコミュニティで育ったの。若かったし時代的にパンクなんかにも影響されたわ。だけど徐々に宗教や哲学などに興味が出てルーツ・レゲエを聴き始めた。その後、今のパートナーのJohnと出会い音を作りだしたの。Jah Shaka等にどんどんのめり込んで行ったわ。思えば当時のShakaのダンスには今活躍中のミュージシャン達が大勢顔を出していたわ。Dub Judah、Russ D、Aba Shanti等、みんなShakaというパイオニアに影響されたのよ。

 Christineも語っていたが、まず単に音楽という所から始まり、次第にRoots & Cultureの持つスピリチュアルな世界の虜になってしまうのだ。A&Oの初期作品は、旧約聖書のストーリーをそのまま音楽にしたような独特な印象で、正にチャンティング・ミュージックなのだ。しかしここ数年のA&Oの音に変化が見られる。新たにJonah Danがプロデュースに加わり全体の雰囲気が変わってきた。それについてChristineに訊いてみた。

C:80s、90sと音楽を作り続けて来て時代と共に変化しているのは確かだわ。ただ中心はブレてないのよ。あなたはどちらが良いと思う?
 
●以前の音はA&Oそのものだったけど、今は見事にそれをヴァージョン・アップさせた感じでとても良いと思うよ。ベテランのシンガー(Lee Perry、Gregory Issacs等)をフューチャーした最近の作品は新旧の融合で、すごく幅が広がった様に思える。初期の頃から参加しているヴォーカルのNishkaについて聞きたいんだけど?
C:彼女は育児に専念していて今は一緒に活動をしてないの。
 A&OはChristineとJohnがメインのUnitだが、Nishka、Dub Judah等、作品毎にヴォーカルをフューチャーし、中でもNishkaは魅力的な声の持ち主で、初期の頃からファンは多い。
 それでは今回、ツアーDJとして共に来日したJonah Danにも話しを聞いてみよう。

Jonah Dan(以下J):俺はサウス・ヨークシャーで生まれたが、9歳の時ドミニカに移り住んだ。その時隣に住んでいたボンゴマンにボンゴを習ったんだ(彼はUKでは第一人者なのだ)。70年代にロンドンに戻り、兄とサウンドを始めた。その後、Jah Shaka等に影響を受け、次第にラスタファリズムに傾倒して行った。70年代後半にやっていたバンドRoots Foundationが制作活動の始まりだ。その後は、様々なミュージシャンとコラボレートし、シンガー、プロデューサー、として今に至る。

 彼が96年にリリースした「Meditaition Rock」は、ルーツ・サウンドのフェイヴァリットとなっている。
 90年代ShakaやAbaのダンスではA&Oの曲がヘヴィ・ローテでプレイされていた。ラスタを含む多くに認められた存在が彼女なのである。

●作品を作る上で重要視している事はなんですか?
C:特にシステムで自分がプレイする事を考えて作っている訳ではないわ。メディテーションをして感じたヴァイヴスを作品に込めるようにしているわ。
 
●最後にお二人の今までの作品の中で最も印象深いのは何ですか?
C:「Watch & Pray」
J:Shades Of Black (J.Dan & Paul Fox)「Sounds Of Time」
   









"Watch & Pray"
(7" Single)

[Alpha & Omega / A&OS01]
 
A&Oレーベルよりリリースされた1stシングル。90年代初期のモダン・ルーツを代表するシステム・チューン。



"Justice Has To Be Seen"
(7" Single)

[Alpha & Omega / A&OS07]
 
同レーベル第2弾。Nishkaの存在を世に印象付けた1曲。以降、彼女を起用した作品を次々と発表。
 


"City Of Dub"
(LP/CD)

[Alpha & Omega / A&O2007]
 
A&O最新作。L.Perry、G.Issacs等、多彩なアーティストを起用する事により、今までとは一味違う側面をみせてくれる。



"Overstanding"
(LP/CD)

[Alpha & Omega / A&O18]
 
旧約聖書をモチーフにした、シンプルな音だが深みのある作品。ダブ・プレートとして人気のJah Protection収録。

RECORDS & TAPES from No.295

Review by TAKASHI FUTATSUGI
 
MIX CD
 
1. Mr.Beats a.k.a. DJ Celory / Beats Legend II (Pony Canyon)
ご存知DJ Celoryが世界に誇るべき国産ヒップホップのキー・トラックをセレクト・ミッックスした好企画の第2弾。今回はエクスクルーシヴとなるオリジナル・メイドのニュー・トラックで、旬な面子がフリースタイルをキックしていたり(Part.IIまであり)、ヒップホップ・クリエイターが作った歌物曲が混じっていたりとより練られた内容に。ZeebraからKreva、"E"qualからSeeda、サ上とロ吉と、振り幅のあるセレクションで一枚のアルバムとしてどう聴かせるか日本語ラップもかける現場至上主義の彼だけに(お楽しみあれ)。2枚使いも増量デス。
 
ALBUM
 
2. Will.I.Am / Songs About Girls (Universal)
BEPの“ボス猿”ことウィルのソロ最新作。グループ以外でもプロデューサーとして引く手数多(50セントからセル・メンまで)の彼だけに、今作も6割強をセルフ・プロデュースしているのだが、そのサウンド・プロダクションがまず面白い。ハウスやバイレ・ファンキまでを取り込みダンス・ミュージックとしての機能性を追求しつつ、目を引くトピック、鮮やかなストーリー展開もしっかり用意され、“天才”らしい実に巧みな作り、となっている。ゲストはスヌープのみでファーギー仕事で人気爆発のポロウ・ダ・ドンが2曲手掛けてるのもミソかと。
 
3. Kanye West / Graduation (Universal)
カニエのソロ3部作最終章“卒業編”が到着。村上隆によるポップなジャケも驚きに値するが、中身の方はもっとブッとんでる? コモン新作ともまた一味違った、地に足着いた未来派志向はダフト・パンクねたの「Stronger」から、サウスの名代DJトゥーンプと組んだ「Can't Tell Me Nothing」、"PYT" ねたとT-ペインの起用が効いている「Good Life」、ノッツ作のトラックでリル・ウェインと絡む「Barry Bonds」、その他にもDJプレミアのスクラッチ、モス・デフ、ドゥウェレ、クリス・マーティンの客演等、ポイント多過ぎの鉄板作。主役は勿論、“ラップ”です。
 
4. 50 Cent / Curtis (Interscope)
現在最も手強い影響力を持つラッパー=50、3枚目の勝負作(カニエとの件は別として)。そのシンプル極まりないファースト・ネームのタイトルにも表れているように、このアルバムはカーティス・ジャクソンが50セントに成るまでのストーリー、とか(実際はそうでない曲もある)。ドレー、ティンバランド、エミネム、DJカリル、ジェイク・ワン、ファイアー・デプト、ドン・キャノンといった“あくまで音で選んだ”制作陣との相性は間違いない筈なのだが、肝心の主役が少し覇気に欠ける気も…。ただ、以前の様なイケイケ感を狙っていない曲は面白いし、熱心なファンならば聴いておくべきだろう。
 
5. Havoc / The Kush (Nature Sounds)
先の50の新作にもプロデューサーとして参加していたモブ・ディープの片割ハヴォックが初ソロ・アルバムをインディの“ネイチャー・サウンズ”よりドロップ。盟友プロディジーがアルケミストとガップリ4つに組んで2ndソロを作り上げた事への対抗心か(?)全て自前のトラップはすこぶるドープで、モブ・ディープがヒップホップの入口だった様なヘッズはひたすら首を振り続けるしかないというもの。「マーケティングに関係なく、やりたい事をやりきった」という作品だけに聴後感も不思議と爽やかだ。
 
6. Percee P / Perseverance (Lexington)
ミドル・スクール人気再熱の昨今、ある意味一番新作を待たれていたのがこの男なのでは(ジュラシック5との共演も懐かしい?)。04年に“ストーンズ・スロウ”とサインした彼が制作のパートナーに選んだのは同レーベルのある意味“顔”であるマッドリブ。1stアルバムに相応しく、D.I.T.C時代の仲間、ダイアモンド-Dから、ジュラシック5を脱けたらしいチャーリー・ツナ、エイソップ・ロックといったゲストも駆けつけ、ファンキー・ビーツにひたすら男臭い直球勝負のラップを展開。グッときますぜ!
 
7. DJ Deckstream / Deckstream Sound Tracks (Lexington)
m-flo等のトラック制作やリミックス・アルバム『90's Blues Remix』等でのシェアな仕事ぶりで人気の高いDeckstreamの初のリーダー作。ハイエロのペップ・ラヴや、ザイオン・I、タリブ・クウェリ、ドレッド・スコット&エイドリアナ・エヴァンス(夫婦)をそれぞれフィーチュアした4枚のシングルがバカ売れした後だけに、期待があかるのは無理ないところ。実際、本作には高度なチョップらグルーヴ引用が活きた、最近のヒップホップでは味わえない何か、がある。ルーペ・フィアスコ、Verbal参加曲他、“未発表新曲”もツボなコラボ続出! 
 
8. Kreva / よろしくお願いします (Pony Canyon)
草野マサムネや久保田利伸との前代未聞のコラボ曲を連発した“キレ者”Krevaのソロ3作目。今回は、千晴とのプロデューサー・ユニット=ストレスFreeや熊井吾郎と組んだトラック(ロマンクルーのAli-Kickも)が含まれているが総じてハイグレード! サンプリングのセンスだけでなく、鳴り、それ以上に“良い曲感”に対する意識の高さは普通じゃない。それはラップのアプローチにも言えることで…。シングル曲が多いだけでなく、打ち出し感の強い言葉が立ってて、しかもメロディアスな楽曲がこれだけ並んでいると…。参りました。
 
9. Primal / A Sleeping Man (File / Libra)
新宿拡声器集団=MSCより漢に続いて“言葉の武闘派”Primalもソロで見参。Dev Large(「ブッダで休日」というナイス・ネーミング曲含む3曲)にI-DeA、Maki The Magic、T.Tanaka、Illicit Tsuboiといった“上手い”“クセのある”MCを好むプロデューサー達が集結している事でも話題の本作は、MSCの中でのPrimal云々と言うよりも、今まで見る事のなかった彼の様々な引き出しが全開になった様な、“やり切った感”のある1枚に。生バンド=Watashiとのセッションの格好良さにもヤラれる…。
 
10. 神 / メガトンパンチ (Kix)
キックス・エンターテインメントより剣桃太郎に続き 妄 パンチ代表=神も2ndソロを投下。前作『ザ・パンチ』を上回る衝撃を意味するタイトル通り、言葉がハードヒットする神らしいアツさとユーモアのある力作となっている。昭和の男気復興を叫ぶ姿は、志を同じくする剣との“パンチ・パーマ・アンセム”から、IYAをfeat.した祭モノにもストレートに現れているが、社会派トピックも全体の流れの中で山椒の如くピリリと効いている。制作はZoro、Lucha、Lil'Ogi、Fly-Tが担当。
 
11. V.A. / A+ Front Line Of Tokyko Hiphop (Legendary)
妄 のDenが“聖地”Vuenosで始め、1周年を迎える“最前線日本語ラップ・イヴェント”=A+のサウンド・トラックとなるオリジナル・コンピが完成。妄から、Scars、D.Office、Ice Dynasty、Simon、Mikris、JBM、タイプライター、The Ghost他、関東シーンのフロントラインを張るアーティストが「誰よりも熱く」と意識しながらスピットする様はしっかりと刻み込まれていて、“ライヴに参加したくなる”こと必至、である。因みにAshraのリリースで幕を開けたこの565とDenの新レーベル“レジェンダリー”からは、次に爆弾コンビのユニットでは初のアルバムも控えているという。
   
12. S.C. Crew / Step In The Area (Seed)
東京アンダーグラウンド・シーンの核弾頭=大〈オロチ〉蛇、TG、EST16の4マイクと、DJ CGE、DJ Duck、DJ High-DからなるS.C. Crewが正式な(?)1stアルバムをリリース。全てのトラックを制作するHigh-D(リミックス含め良い仕事多し!)によるスクラッチも活きた構成もさることながら、1曲毎に違ったフォーメーションで現れるMC陣の声のキャラ立ちや絡み上手具合もかなりのもので、“現場叩き上げ”という看板に恥じない骨のある内容となっている。サーフDVDのサントラだった前作『Realistic』(完売)よりもコンピ色の薄い、クルーの底力を感じる作品、という印象。

PLAY IT LOUD from No.295

KEEP IT DUBBED / BLUE KING BROWN
[VILLAGE AGAIN / VAAA-0003]
パンチの効いた女性ヴォーカルとロック・スピリッツ&レゲエの融合が魅力のバンドです。今作は敢えて自分達の姿を曝け出すダブ・アルバムに挑戦。それは必然。本能の赴くままにレゲエに磨きをかけました。パーカッション主体のミックス曲等、身体を内面から揺らし気持ちが沸き立ちます。エフェクト効果に頼る事なく、ライヴ感を重要視。レゲエ・ファンにはお馴染みの「No, No, No」のカヴァー収録。[輸入盤](磯野カツオ)
 
ILLEGAL IMMIGRANTS / URBAN DUB
[URBAN DUB MUSIC / UDUD964]
最早UKニュー・ルーツの枠を飛び越えたアーバン・ダブの新作です。1曲1曲変化に富んでいて脳内刺激満点。しかも焼き直しリズムを使用しないオリジナル・サウンド。創造、工夫、心意気がダブに生命を与えています。フリー・ジャズの様な行き先の予想が難しい、激しく、美しく、ストーリー性のある世界に惹かれます。根っこはレゲエですから、太い幹に支えられた枝葉は限りなく伸びて行く、好盤。[輸入盤](磯野カツオ)
  
OIL & WATER/ LONE ARK
[A-LONE PRODUCTIONS / FAK 055]
モダン・ルーツ発祥の地UKをも凌ぐ勢いで次々と新作を発表するEU勢。スペインを本拠地とする同レーベルが現地ヴォーカリストを多数起用し、全曲生音によるワン・ドロップを基調とした正統派ルーツをリリース。シングル・リリースされたロッド・テイラー「You 're Going Away」のオケを使用した女性ヴォーカルのA-3は是非シングル・カットを期待。Kenny Knotsも参加。同時発売のダブ・アルバムもチェック。[輸入盤](楳原豊人)
 
NON STOP MIX / LLOYD BROWN & PETER SPENCE
[DIRECT IMPACT RECORDS / DIR-1008]
この春、初来日をし話題となったL・ブラウンとUKレゲエ・ファンには御馴染みP・スペンスの技巧派2人による、全28曲をNon Stop Mix。トラックメイカーに旬のビティ・マクリーン等が参加しAswad「ウォリアー・チャージ」D.Brown「ブラディ・シティ」等のルーツなオケやロックステディオケを使用し、その独特なスタンスで人気のダイレクト・インパクトが緩急自在にMixした。まさにAll For Oneな作品。[輸入盤](楳原豊人)
 
MONSTERS OF DANCEHALL / NINJAMAN
[GREENSLEEVES / GRELCD610]
80年代後半に登場し、その恐るべき唇から弾丸の如きリリックを発し続けた正真正銘のバッドマン、ニンジャマンの黄金時代のチューンをまとめたベスト盤。ジャミー、ジョンジョ、ジュニア・リード、ガッシー等によるダンスホール然としたトラックに天才的なノリで応酬。今聞けば当然懐かしくもあるけれど、同時に新鮮さも感じた。若きラガマフィン達にはぜひに押さえておいてもらいたい曲ばかり。[輸入盤](大場俊明)
 
WHERE IS LOVE MANKIND / ROD TAYLOR
[GREENSLEEVES / GREWCD17]
遂に、私の大好きな、ロッド・テイラーの名作が復刻。プロデュースはヘンリー“ジョンジョ”ローズ、バックはルーツ・ラディックス、ミックスがサイエンティストとくれば、まさに完璧の布陣。通好みで終わるのはもったいない、声も歌も一度聴けば忘れないレゲエを歌うために存在するシンガーだ。こうして再び陽の目をみるグリーンスリーヴス17番、レゲエ・リスナーの皆さん、聴いて下さい。[輸入盤](磯野カツオ)
 
ファースト・ボーン/ファースト・ボーン
[ダイアモンド・エッジ/DECD006]
故デニス・ブラウンに見出された、南米ガイアナのルーツ・ヴォーカル・グループ実質上ベスト盤が日本初上陸。コンシャスな普遍的なメッセージを、チナ・スミス、ホースマウス、スライ・ダンバーらも参加のリズム隊が奏でるいい具合に力の抜けたミディアムTrkにのせる。説教臭さのないこのユルさは、9割以上が全人未踏の原始の地である国土から生まれた、彼らのスピリットの朴訥さそのものなのかも。(遠井なつき)
 
・ベスト・ウェイ・トゥ・ウォーク・イン・ザ・スカイ/リョウ・ザ・スカイウォーカー
[ワーナー/WPZL30066/7(CD+DVD)/WPCL-10435(CD)]
今のリョウは生き生きしていてとてもいい表情をしている。そうした内面の充実が作品に反映されているし、逆に充実した作品を産み出す事によっていい表情をしているのかもしれない。本作はタイトル通り『Come Home』(05年作)までの本人選曲によるベスト盤(DVD付盤も同発)。今現在のリョウへと至る道程を確認するのにも便利だが、そんなお勉強的聴き方ではなく、ガンガン聴き倒す方がいいに決まっている。(大場俊明)
 
レター〜おかんに贈る音の手紙/G2
[ジャムナッツ/DLJA-2001]
「レター...」で多くの共感を呼び、その名を一気に広めたレペゼン岐阜のG2が満を持してファースト・アルバムをドロップ。ミディアムからイケイケ・チューンまでマイクを握っていることへの熱意と喜び、そしてレゲエへの愛情がどの曲からも伝わってくる。客演、制作陣も地元東海系をメインに、コンビネーションも存分に披露(ステーブン・マクレガーも2曲参加)。大阪発のこの新レーベル共々、今後の展開が楽しみだ。(間みどり)
 
トライブ・コールド・ウェスト VOL.2“BUN BUN the MC”/BUN BUN
[ウエストライブ/SFレコーディングス/WST2]
全国区ではないにしろ、関西方面(のごく一部?)では正真正銘の“アングラ・スター”であると僕は信じるBun Bun。本作は本来ドラマーでもある彼がBush Of Ghostsや犬式など様々なバンドやユニットで“MC”としての魅力を発揮した数々の作品をコンパイルしたもの(新録も3曲収録)。ホントどれもがドロっとしてベタベタまとわりつくのだが、それがまた溜らない魅力なのだ。3万人には聴いて欲しいが限定千枚だと。(大場俊明)
 
サバービア・サウンド・システム・フォー・ミッドナイト・ラヴァーズ/V.A.
[ビクター/VICP-63939]
“午後”“夕べ”と来れば次は当然“真夜中”ということで、橋本徹監修/選曲による恋人たちに贈る本シリーズもこれにて完結でしょうね。アリワのラヴァーズ系に焦点を当てたコンピは星の数ほどあるけれど、確かに本シリーズのテーマは他と着眼点が違う分、トータル性という意味ではズバ抜けていると思う。実際にそれぞれのテーマの時間帯に各作品を聴いたけど、空気がガラリと変わるし、それがしっくりと来た。(大場俊明)
 
ジャマイカン・スカラーマ/V.A.
[ビート/BRPS052]
また激シブなところをひっぱってきましたね。ジャマイカン音楽の最初期よりシーンに多大なる貢献を果たしたフェデラル・スタジオ/レコーズ。そこの創始者であるケン・クーリーのケントーン・レーベルのショウケースを見事に再発。録音は64〜65年で、メイタルズやドビー・ドブソンなどが参加。リズム&ブルース的な曲も多くリズム的に過渡期だったのがよく分るが、どの曲もやたらとホットでイカしてる。(大場俊明)
 
プレイリスト/ベイビーフェイス
[ユニバーサル/UICL-9054]
2年ぶりの新作はレコード会社を移籍してのリリースに。カヴァー集となった本作には、ボブ・ディラン、ジェイムス・テイラー、ジム・クロウチらシンガー・ソングライターの巨人たちによる珠玉の名曲がセレクトされ、童顔氏のアコギと歌声により、カラリと乾きながらも濃密な音世界が展開される。これらの楽曲が氏の音楽の大きな部分を象ったであろうことは、数曲収められた新曲の溶け込み具合が証明している。(石澤伸行)
 
イヴォリューション・オブ・ロビン・シック/ロビン・シック
[ユニバーサル/UICS-9070]
ティーンの頃から楽曲提供を始め、以降も様々なアーティスト作品の裏方をこなしてきた白人男子によるソロ作。ファレル参加曲からラテン曲モロ使いに至るまで、トッポいプロダクションにまずは耳を奪われるが、シンガー・ソングライターとしての巧みが光るのは、生音が多用された一連のミッド曲の方か。そこに乗るマーヴィンやプリンスが舞い降りたかのようなファルセット・ヴォイスの響きも堂に入ったもの。(石澤伸行)
 
オーヴァートンズ&イニュエンドゥス/トリゾナ・マクレンドン
[Pヴァイン/PCD-23991]
シカゴ出身の女性シンガーによるデビュー作。ヒップホップ・テイストを盛り込んだアップに、シカゴ流儀のドライなメロウネスを宿したミッド、はたまたボッサ風味をまぶしたクラブ訴求タイプの小品と、各曲が描くサウンド・スケープは様々。しかしながら、そんな中にあって彼女の甘く朗らかな歌い口は、いつでも自らのアイデンティティをさりげなくアピールしてくるかのよう。カニエ提供の楽曲にも要注目だ。(石澤伸行)
 
バック・トゥ・ブラック/エイミー・ワインハウス
[ユニバーサル/UICI-9021]
UK本国ではその生き様やお騒がせ発言も含め、話題沸騰中の女性シンガーによるセカンド作。マーク・ロンソンやサラーム・レミが手掛ける、60年代ポップを強く彷彿させるレトロな風合いのサウンドが、本作のユニークな存在感を決めているが、そこを掻き分けるように歌い進む彼女の歌声は、それに輪をかけて迫力や凄みを増しているような。スペシャルズやトゥーツ&メイタルズ曲に挑むスタンスにも興味津々。(石澤伸行)
 
ポール・マック・イネス&T.B.O.I./ポール・マック・イネス&T.B.O.I.
[Pヴァイン/PCD-23990]
北欧をベースに活動していながら、そのキャリアにはアンドレ・クラウチらゴスペル畑での仕事も含まれる白人コンビ。時にズブズブとアブストラクトな黒い渦を巻くトラック捌きを見せつつも、そこに乗るヴォーカルは一貫してきっちりと歌い込まれるという作りは、確かにディアンジェロやドウェレあたりを思わせる。その拡張性を期待させる音楽性は、ジャイルズやパトリック・フォージらが注目するのにも納得だ。(石澤伸行)
 
マイ・ソウル/ジャックソウル
[ヴィレッジ・アゲイン/VAUR-0002]
カナダはトロントを根城に活動を展開するファンク・バンドによる新作。カヴァー集となった本作で繰り広げられる、サム・クック、テディペン、カーティス、スタカン、デヴィッド・ボウイ、スマパン、そしてレディオヘッドらを対象とした広範な参照行為は、荒削りを装いつつライト感覚もたっぷりのバッキングとリードのヘイデン・ニールによるしゃがれ声の味わいを伴って、一本の太い線が見えてくるかのよう。(石澤伸行)
 
RHYTHM'N' BASS / SUV + DON-E
[PLAYSIDE / PSCD001]
ロニ・サイズらとのリプラゼント以前からジャンルではないドラム&ベースの更新に挑戦してきたSuvによる新しいプロジェクト。登場が早過ぎたUKソウルのベテラン、Don-Eとのコラボによる“リズム&ベース”アルバム。ブラジリアンなテイストもある軽快なドラムンベースのトラックに、かつてのFresh 4やSoul II Soulを思わせるソウルフルなヴォーカルが、スムースな新しいR&Bサウンドを提示している。[輸入盤](飯島直樹)
 
CHICAGO, DETROIT, REDRUTH / LUKE VIBERT
[PLANET MU / ZIQ175]
ストイックなトラック物を追求したドラムンベース名義のプラグやアシッド・エレクトロ名義のKerrier District、そしてユーモアたっぷりのブレイクビーツ名義のワゴン・クライスト、その他の別名義もろもろを総括したような、ダンス、ミニマル、アシッド、ロック、アンビエント、モンド……が絡み合う集大成ともいえる作品。ジェフ・ミルズばりにオーケストラの指揮者のごとく音の関係性を操る点も天才的。[輸入盤](飯島直樹)
 
ラスト/ キング・オブ・オーパス
[タッド・サウンド / TBCB-3]
昨年再発された1stが大きな話題となったエキゾ・ダブ・テクノ・ブレイクビーツ・サーフ・ユニットの12年ぶりとなる2nd。盗んだ部品で全く新しいものを作り上げる、レゲエやヒップホップのマナーを感じさせつつ、下北沢の伝説のクラブZoo(後のSlits)で鳴らされていた音を体現するかのような、ノン・ジャンル(≠オール・ジャンル)でオリジナルなサウンド。またしても先を行っている気がするが、追いつけ!(飯島直樹)
 
ウーヴン/ ヨッシー・リトル・ノイズ・ウィーヴァー
[ファーラヴ / SPCDF-012]
元デタミネーションズのヨッシーとイッチーによる2nd。エゴ・ラッピンの中納良恵が参加したファンタジック・エレクトロな前作を踏襲しつつ、本来の持ち味であるレゲエ/ダブの要素を盛り込み、ニューウェイヴの香りもするグルーヴある作品に仕上がっている。先行シングルでもリリースされたジャッキー・ミットゥ、サン・ラ、ジャズ・スタンダード等のカヴァーも、恐ろしいまでにこの世界にマッチしている。(飯島直樹)
 
プレパレイションズ/ プレフューズ 73
[ビート / BRC-184]
MPC、ターンテーブル、サンプラーを使用した音楽の世界観を変えたプロデューサー、スコット・ヘレンのプロジェクト。リリース毎にフォロワーを生み出す独特の手法は健在で、今回もゲストをフィーチャーした曲がアルバムの印象を高めている。彼自身がA&Rとしてスカウトしたバトルズのメンバーで、ロック・シーンの敏腕ドラマーでもあるジョン・スタイナーの激しいドラムをカット&コラージュした曲が特に秀逸。(飯島直樹)
  
ディスコ・パルチザーニ!/シャンテル
[プランクトン/UNDECIDED]
プロデューサー/DJ/ミュージシャンとして、ルーツとなるバルカン半島〜東欧音楽の広まりに貢献してきた彼が制作した7年振りのソロ・アルバム。クラブ・サウンドに土着のバンドによる伝統音楽を取り入れるスタイルで一世を風靡した彼が、今回はトルコ、ギリシャ、中欧等にも視点の範囲を広げ、多彩なゲストも召集。聴き慣れない楽器とリズムに耳を委ねる内に、西欧〜合衆国主導の観念に喝を入れられてしまうかも。(飯島直樹)

Wayne Smith / Under Me Sleng Teng

Wayne Smith
Under Me Sleng Teng
  
Interview & Photo by Shizuo Ishii / Translated by Ichiro Suganuma
 

「Under Me Sleng Teng」と言えば、知らなきゃモグリの1985年のモンスター・ヒット・チューン。そしてそのリズム・トラック“Sleng Teng”が誕生した前後でレゲエ・ミュージックはヒューマン・トラックとデジタル・トラックとではっきりと別れるのだ。この名曲のオリジナル・シンガーとして知られるWayne Smithがこの曲/トラックの誕生秘話を語ってくれた。レゲエ・ファン必読。
 
 1965年にジャマイカのWaterhouseで生まれ育ったんだ。Firehouseとも呼ばれるけど、本当の名前はWaterhouse。この街からはBlack UhuruとかWailing Soulsが育ったんだ。Junior ReidもWaterhouseに居て、いつも連絡しあっていたんだ。Hugh Mandellもよく来てたし、Lacksley Castell、Eccleton Jarret、Robert Leeもね、皆一緒に育ったんだ。あとKing Tubbys Studioもここにあったから殆どの若い奴らはよく行ってたよ。この街で音楽を聞いて、サウンド・システムも体験した。そして自然と歌うようになったんだ。
 
 最初のレコーディングは、Harry Jの所で録った「Once A Night Girl」。
 
 King(当時はPrince)Jammysはその頃、イギリスに行っていたんだけど、ジャマイカに帰ってきた時に、俺の周りの奴らが「Wayne Smithっていう歌のうまい奴がいるよ」って言ってくれて会う事になったんだ。それ以降はJammysとリンクするようになったね。確か1981年にレコーディングの話が来て「Life Is The Moment In Space」を録ったんだ。その後83〜84年になって「Ain't No Meaning Say Good Bye」をリリースした頃から皆が俺の曲に耳を向けるようになったんだ。その次のヒット曲は「Come Along」だね。俺とBobby DigitalがJammys Studioで録ったんだ。そして俺とNoel Daveyが「Sleng Teng」を作ったんだ。その後、それにJammysがクラップを入れたんだ。そしてそれがヒストリーとなったんだよ。
 
※    ※    ※
 
 Noelとの出会い? 俺が家の前のフェンスに座ってた時、突然彼が尋ねて来たんだ。誰かが彼に「近所にWayne Smithって言うシンガーがいるよ」って紹介したらしくて会いに来てくれたんだ。彼もWaterhouseに住んでいたようだしね。で、Noelが「俺、リディム作るのが好きなんだよ、今度イギリスからキーボードを手に入れるんだ」って言うから俺は言ったんだ、「キーボードが届いたら教えてくれよ、リンクしようぜ」ってね。そして彼と初めて会ってから8ヶ月位過ぎた頃かな、遂にオモチャみたいなキーボード「カシオトーン」が届いたんだ。触ったら面白くてね、2人で色々試したよ。
 
 そしてある日の事、Noelが俺の所にキーボードを置いていったんだ。俺はただ遊んでたんだよ。そしてあるボタンを押したら「♪ドゥドゥドゥドゥドゥドゥ」って音が鳴ったんだ。そしてその音をゆっくりにしたところで、ちょうどNoelが戻ってきてビックリしてるんだ。「その音、どうやって出したんだ!?」ってね。だけど、俺はただボタンを押しただけだったんだ、分かるだろ? その後、Noelはずっとその音をいじって楽しんでたよ。
 
 でも、その次の日。またその音を探したんだけど、どうしても見つからないんだ。「え〜どこ行った? どうやって出したんだっけ?」ってね。でも、その何週間も後になって、Noelがあの音を見つけたんだ。彼が家の前で友達と色々と試している時にね。その友達が「ウェイン! Noelがあの音を遂に見つけたぞ!」って伝えてくれたんだ。俺はすぐにNoelに会いに行って「Noel、このリディムでレコーディングしようぜ! そうだ、Jammysがイギリスから戻ってきているみたいだから、彼の所に行こうぜ!」ってね。
 
 そしてJammysに「リディムがあるから聞いてくれないか?」って。Jammysは「オッケー、聞かせてくれ」って言ったよ。俺達はキーボードを持ってスタジオに行ったんだ。コンセントを差して、Noelと俺とでスピードを調整した後、俺が歌えるように俺のキーに合わせてね。あと色んなタイプのドラミングがあるだろ? 「トゥッタ♪トゥトゥットゥタ♪」や「トゥ・トゥン・タッタ♪」とかね。俺は俺に合う「トゥッタ♪トゥトゥットゥタ♪」って具合に入れたんだ。
 
 そいつをレコーディングして、Jammysがクラップを入れてリディムが出来上がったんだ。それから声も入れたんだよ、「♪アンダ・ミ・スレンテ〜ン」。みんな言ったよ、「お〜!ヤバいね!」ってね。
 
 Jammysは他の……そう、もうその時に、既に有名だったアーティスト達にもこの曲を聞かせたんだ。でも、何人かは「う〜ん、普通かな。このトラックでは録らないかな〜」って言っててね、俺は言ったね、「なんだよ。この良さが分かってないね。これは新しいんだよ! 新しい事にはトライするべきなんだ!」ってね。でもそれからいくら待ってもリリースされなかった。だから俺はJammysに言ったよ、「このスタジオはあんたのものだろ? 俺はお金をもらってないし、他の奴(多分Noel)にもお金あげないんだろ? だったら、あんたは赤字にはならないんだから、とにかくリリースしてくれ!」ってね。そうしたらJammysが言ったんだ、「今日の夜、ダンスがあるから、まずそこでプレイしてからだ」ってね。だけど、その夜、俺は行かなかったんだ。皆あまりいい反応してくれないって思ったからね。ところがさ、次の日の朝、友達が来て「ウェイン! “Sleng Teng”無茶苦茶盛り上がったよ! まじヤバかった!」ってね。でもJammysはまだこう言ったんだよ、「今度イギリスに行くから、イギリスでもちょっと試してみるよ」ってね。
 
 それから、Jammysがイギリスに行く準備が出来て、“Sleng Teng”をGreensleevesにライセンスしようと思ってた頃、既に他のプロデューサー達が俺達の真似をして“Sleng Teng”トラックを作ってるって噂話を聞いたらしいんだ。するとJammysは急いで色々なアーティストに “Sleng Teng”でレコーディングしてもらわなきゃって思ったみたいだよ。
 
 この“Sleng Teng”は皆そこまでイケるって思ってなかったみたいだね。でもこのリディムは本当に大、大ヒットした。俺達はこのリディムには自信があったんだ。あの時の事は本当に人生で忘れられない事件だ。音楽は俺。俺は音楽。人生はただ自然に流れるんだ。だから変化が訪れたらその変化に応じなければいけないんだ。
 
※    ※    ※
 
 今現在、デジタル・トラックとヒューマン・トラックのどっちが好きだって? う〜ん、俺はヒューマン・トラックかな。でも当時は新しいものにトライしたかったからね。どっちも好きだけど、どちらかを選ぶとなったら、「オリジナル」=「アナログ」を選ぶかな。だって俺は「オリジナル」の中で育ったからね。でも、今の時代は、皆デジタルばかりだね。俺が思うに、一番いいのは2つをあわせるのがいいね。その時代に順応しなきゃいけない事には変わりないよ。もし、時代と一緒に動いて行かなかったら、置いていかれちゃうからね。
   









「Youthman Skanking」
Wayne Smith

[Black Joy / DHLP 2005]




「Sleng Teng」
Wayne Smith

[Greensleeves / GREL 91]
 


「1985 Master Mega Hits (Sleng Teng Extravaganza)」
V.A.

[King Jammy's]

2007年9月27日

Mule Train / Step Out

Mule Train
Step Out
 
Interview by Takeshi Miyauchi / Photo by Akihisa Okumoto
 

結成11年目を迎えて増々その活動に拍車がかかっているmule train。今年3月にリリースされたジャズ・カヴァー集に続いて届けられたのは、2年ぶり3作目となるオリジナル・アルバム『Step Out』だ。待望の新作について、バンドの要、Doca(a.k.a Top D)とヴォーカルのKyozoに話を訊いた。
 
気付けば、もう結成11年目を迎えるというmule train。いくつかの波を乗り越えながらも、もはや中堅という表現では言葉足らずに思えるぐらいに着実なキャリアを重ねてきた。それだけじゃない。ここ最近の彼らは、3月に注目の女性ヴォーカリスト扇谷一穂をゲストに迎えたジャズ・カヴァー集『Favoritezz(フェイヴァリッツ)』をリリース。その印象も褪せぬうちに、3作目のオリジナル・アルバムとなる『Step Out』が完成と、その活動は勢いを増している。
 
「2枚目(『Caribou』)が出たのが2年前なんですけど、それからライヴをやりつつ、だいぶ曲が出来てきて、新曲もどんどんライヴでやっていって。で、満を持してフル・アルバムを出そう!と。その前に扇谷さんを迎えて作った『Favoritezz』に関しては、アレンジ力も高まっていい経験になりましたね」(Doca)
 
「そう。カヴァーはオリジナル曲と違って、アレンジだけに集中が出来たっていうのは大きかったですね。そこで経験したアレンジ観を、オリジナル・アルバムの制作にも反映することができて」(Kyozo)
 
ゲスト・プレイヤーにDouble Famousのパーカッション奏者=細窪洋介を迎えた本作は、これまで通りオーセンティック・スカに根差したサウンドが軸となりながらも、ロックステディやカリプソ、メント、ラテン、ジャズ……と、音楽性にグッと華やかさと色気が増してきたのが印象的だ。
 
「2枚目のアルバムは、50年代〜60年代の雰囲気を強くしようとして、あえてロックステディを抜いてみたんです。でも、今回は、アルバム全体としていろんな緩急をつけたいっていうのがあったんで。ロックステディはもちろん、カリプソの割合も多くなったよね」(Doca)
 
「それに今回は、曲調もいろいろなヴァリエーションがあるのがわかってたんで、アルバムとしての統一感を出すことに力を入れた感じですね。今までのレコーディングだと、ドラムやアンプを外に出したり、ホーンも一本ずつ録ったり、みんなで録ったり、いろんな録り方を試してましたけどね」(Kyozo)
 
「今回は、イメージとしてはスタワンの録音方法みたいな感じで、エアーのマイクが立ってて、全員で“せーの!”で始めるような。あとは、デジタルでちょっといじるぐらいで、基本は一発録りのイメージで。今いるメンバーでセッションする上で、細かくあーだこーだ言うことはないっていうか。バンド始めた当初と、今の11年目では確実に変わってるし、それぞれがいろんな音楽を聴いてきて吸収してきて……このバンドはこのバンドで好きなことをやる。オーセンティック・スカを踏まえた上で、今出来るウチらの色で、ウチらのアレンジで。今は、何やっても自分らの音なんで」(Doca)
 
『Step Out』
Mule Train

[P-Vine / PCD-25067]

The Japonicans / Pray For A Happy Life

The Japonicans
Pray For A Happy Life
 
Interview by Takeshi Miyauchi / Photo by Akihisa Okumoto
 

男女ツイン・ヴォーカルのポップな魅力と、リズム&ブルースの香りが漂うバンド・サウンドを個性とするThe Japonicans。日本のスカ・シーンの新世代を感じさせるバンドのひとつといえよう彼らが、セカンド・アルバム『Pray For A Happy Life』を完成させた。
 
ここ最近、スカやロックステディをベースに持った、フレッシュな息吹きを感じさせるバンドが注目を集めつつある。そのひとつといえるのが、ここに紹介するThe Japonicansだ。アルトサックス/ヴォーカルの島津行裕、ヴォーカルの里 恵らを中心として2003年に結成された彼らは、男女ツイン・ヴォーカルで展開される歌モノのキャッチーさと、ジャマイカ音楽の源流にある、リズム&ブルースやソウル/ファンクに重心を置いた音楽性で注目を集め、2006年アルバム『The Japonicans』でデビューを果たした。
 
「そのファーストから1年ぐらい経つんですけど、月に2回ぐらいライヴやってそれをやるにつれて、バンドも成長していって。曲作りも以前は僕がほとんどだったんですけど、今回のセカンドでは他のメンバーも手がけるようになって。ファーストでやったこととは、なるべく違うこと……違うっていっても、The Japonicansの音の“スジ”を通しながら違うことがやれればって思って作ったところはありますね」(島津/以下同)
 
そしてドロップされたセカンド・アルバム『Pray For A Happy Life』には、前作で世間に呈示した彼らなりのスタンスを起点としながら、カリブ音楽やニューオーリンズ音楽にモッズ、果ては歌謡曲やチンドンまで、サウンドの指向性は豊かな広がりをみせている。
 
「ジャマイカ音楽を聴いて影響を受けたとしても、ジャマイカ音楽をそのまま真似するんじゃなくて。その昔ジャマイカ人がアメリカのリズム&ブルースやジャズ、ソウル、ファンクをやっているうちに、スカやレゲエが生まれていったような。そんな感覚で、僕らもスカやレゲエを捉えているんです」
 
すなわちそれは、ジャマイカ音楽のルーツをただなぞるわけではなく、ジャマイカ音楽が発生/進化を辿るうえで備えてきた、奔放な雑食性や、雑食さゆえに表出するいびつさや強靭さを、The Japonicansは(意識的にか無意識的にかはわからないが)見据え、自らの音楽性にしっかりと反映させているということだ。
 
「やっぱり、ただ裏打ちしてるだけっていうふうにはなりたくないですからね。まずは楽しいものにしたいっていうのが、僕らの中には一番にあるんですけど、たとえばこのアルバムを聴いて、他のスカ・バンドだったりレゲエ・バンドだったり、ファンク・バンドだったり、リスナーが他のところに行けるような架け橋になったらうれしいですよね。僕らもThe Clashを聴いてレゲエに入ったんで、それと同じような感覚にリスナーの人がなったらいいなって思ってるんです」
 
10月20日には渋谷Lushにて初のワンマンも開催されるとか。『Pray For A Happy Life』で表現している、タフで、ラフで、かつハッピーな、The Japoniansならではの音楽は、ライヴの現場でより鮮やかに開花することだろう。
  
『Pray For A Happy Life』
The Japonicans

[File / FRCD-164]

Bana

Bana
  
Interview by Shinya Aoki / Photo by Toshiaki Ohba
 

電波代表セレクターとして活躍するBana。数々のラジオ番組、ミックスCDはもちろん、「Soul Rebel」「横浜レゲエ祭」などのビッグ・ダンスのMCで多くのレゲエ・ファンの心を掴む男。そんなBanaとしての活動のきっかけから現在までをインタビューした。
 
●なぜラジオDJ=ディスクジョッキーになろうとしたのですか?
Bana(以下B):中学生時代から『ビルボード』のチャートに入ってる好きな曲を好きな曲順で自分なりのセレクションでまとめてたんだ。そして高校に入ったら完全にブラック・ミュージック、Def Jam全盛期のヒップホップにのめり込んで。卒業して原宿の露天で売ってた『ギル・ベイリー・ショウ』っていうNYのレゲエ番組のテープをゲットしてからはレゲエにくらって聞くようになった。このテープがきっかけで将来的な展望として“いつか日本の電波でレゲエ番組やろう”っていう目標ができたんだ。
 
●ラジオ番組をやる前にはどういう活動してたのですか?
B:新宿(の丸井)にヴァージン・メガ・ストアができた時(90年)、当時は店内用のDJブースがあってわざわざ海外からプロの人を呼んでてね。でもその人は1日中やる訳ではなくて、その人がやってない時間帯にDJをやれる事になったんだ。やってる内に店の人達から「お前、やらしい声だな」って言われて「あ、そうなのか」って思って。その後、そこでやってた事をそのままデモ・テープにして、昔原宿にあったFM Bananaにいきなり行って「聞いてくれ!」って。まさか使ってもらえるとは思ってなかったんだけど、レギュラーDJが休みの時の穴埋めを何ヶ月かやらせてもらえて。そしたら「お前、一本番組やるか?」って。それがなかったら今はなかった。
 
●その後、すぐにInter FMで番組を持てたのですか?
B:いや、Inter FMにはADとして入ったんだ。いきなり喋らせてもらえる訳ではないからね。でも、そこにいるDJ達が「お前ならやれるよ、頑張れよ」って後ろ盾してくれて。それで日曜日の放送休止枠の手前の時間帯に試しでやらせてもらってから夜中に1時間のレゲエ番組を始めることができた。でも当時、レゲエは今の状況とは違って、どアンダーグラウンドな音楽だったんだ。だから局にはそんなに相手にされてなくて。それでも「徐々に聞いくれてる人が増えてるな」って実感しだしたんだけど、丁度その頃に番組終了となった。でもラジオDJをやりたいからADの仕事を続けている内に宇治田みのるさんと出会って色んな事を教えてもらって。それはラジオの事だったり、クラブ・プレイの事だったりね。そして一緒に番組をやる事を提案したらみのるさんが了解してくれて土曜日の深夜の番組でまたやるようになったんだ。それが1年位で終わって元のAD生活に戻ったんだけど、すぐに土曜日の夜10〜12時の番組枠に英語のMCで抜擢されて。これも1年で終わるんだけど、そこの枠が空いたから「やるか?」って事でやったのが『Daddy B's Bassment』。今だから言えるけど、当時レゲエを2時間って局的に無理だから、俺が持ってる膨大なレコードの中からヒップホップ、ハウス等のの王道的なモノと一緒にレゲエを混ぜてたんだ。最初はレゲエの割合が少ないんだけど徐々に増やして、さりげなくね。で、いつだか「夏なんでレゲエ、2時間やりますか?」って言ってみたら「そうですね」って(笑)。そこから2時間完全レゲエの番組に。そうこうやってる内に時間を削られていって最終的に終わってしまうんだけど。でもFM BananaもInter FMも俺に番組一本任せてくれたってのは良い経験になった。
 
●そのあとMighty CrownとのJ-Waveの番組『Vibes Camp』が始まるんですね。
B:Inter FMの番組にMighty Crownがゲストに来てくれた時に「ラジオを分かっててこいつら凄いな、伊達に世界チャンピオンじゃないな」って思ったんだ。『Vibes Camp』も1年間やって、こんなに凄い番組はなかったなって思うよ。未だに色んな所で「もう『Vibes Camp』はやらないんですか?」って訊かれるしね。リスナーにはレゲエへの入口にもなっただろうし、とにかく反応が大きかった。それが終るって聞いた時は凄いショックだった。MCにしてもクラブ・プレイにしてもMighty Crownが引っぱりだしてくれてね。200人位の箱でしか回した事なかったのに彼らの10周年イヴェントでいきなり2,000人の前で回したり。だから凄い感謝してる。今はFM Yokohamaで彼らと番組(『Bay Side Reggae Lounge』)をやってるけどね。
 
●Banaさんが段階を踏んでやってきたなって分かりますね。
B:気が付いてみたらラジオを起点としてクラブ・プレイとか『Di Vibes』等のミックスCDとかやれたなって。自分がやってきた事を見てくれてた人がいるんだよね。ラジオから発信し続けてきて今がある。
 
●『Di Vibes 2007』も制作中と聞きましたが。
B:そうだね。『Di Vibes』も当時、レゲエを盛り上げようって時に「1年の〆としてのコンピを出そう」って選曲を任されてやるようになったんだ。色んなアーティストを知るきっかけになって欲しいと思ってね。
 
●あと今、MoominのミックスCD『Moomix』も制作中のようですね。
B:MoominとはInter FMでも一緒に番組をやっていて、その時からずっと仲良くしてもらっていてね。昔からMoominファンだったから、ノン・ストップ・ミックスを制作させてもらえるのはやっぱり嬉しいよ。Moominってキャリアが長いから曲が多いし、しかも良い曲も多いから、選曲するのに苦労はなかったね。曲単位ってよりも歌詞の内容とか気にしながらストーリー仕立てになってるはずだよ。Moominのチューンのノン・ストップですよ、間違いない内容なのでお楽しみに。
 
●MCとしてイヴェントの司会は「Soul Rebel」が初めてだったんですか?
B:いや、「Skaville Japan」が初めてなんだ。「Soul Rebel」は2回目からランキン(・タクシー)さんに変わって任された。その後、「横浜レゲエ祭」とかでもやるようになった。
 
●全てにおいてラジオが原点ってのが再確認できました。今後の展開等を聞かせて下さい。
B:うん、ラジオがなければ俺は今ここにいない。ラジオを聞いて色んな音楽を聞いて色んなことに枝分かれして繋がっていったんだ。現場は目標では60歳までやろうと思ってる。でもランキンさんを見てたらまだまだだなって思っきたよ。これからも一生レゲエは聞いていくよ。それと今までとはまた違う凄い事を考えてるんで期待してて下さい。




「Moomix」
Moomin

[Universal / UPCI-1073 ]
10/30 Release ¥1,980 (tax in)
   









BANA'S ARCHIVES


 
【RADIO SHOW(DJ)】
●Plan B / The Source (FM Banana / 91〜96年)
●Midnight Delight (Inter FM / 97年)
●DirecTV Digital Flow (Inter FM / 98年)
●Daddy B's Bassment (Inter FM / 99〜01年)
●Vibes On The Street (FM石川 FM富山)
●Vibes Camp (J-Wave / 2002年)
●Bay Side Reggae Lounge (FM Yokohama / 05〜現在)

【CD(制作/ミックス/選曲 etc.)】
●Romantic Reggae (KSR / 99年)
●Reggae Christmas (KSR / 99年)
●Japanese Reggae Dancehall Selections
DI VIBES 2002 (Ki/oon / 02年)
●Japanese Reggae Dancehall Selections
DI VIBES 2003 (Ki/oon / 03年)
●Trojan Radio Show I, II (Victor / 04年)※Photo 1
●Dancehall + (Universal / 04年)
●Japanese Reggae Dancehall Selections
DI VIBES 2004 (Ki/oon / 04年)
●One Love (Universal / 05年)
●Island Reggae Mix (Island / 05年)
●Dancehall Killer(Dr Productions / 05年)
●Japanese Reggae Dancehall Selections
DI VIBES 2005 (Ki/oon / 05年)
●Back To The Time (Capitol Records / 06年)※Photo 2
●So Fesh (Excite / 2006)
●Japanese Reggae Dancehall Selections
DI VIBES 2006 (Ki/oon / 06年) ※Photo 3
●Best Of DR Productions (Dr Productions / 07年)
●Streetz Di Lovers Reggae (KSR / 07年)

【CD(MC等で参加)】
●Skaville Japan (Phalanx / 97年)
●6.Rude Radio Show / Rude Bones
(Cutting Edge / 01年)
●RUDE BONES and The Downstairs Sessions
(Cutting Edge / 03年)
●The Best Of Moomin (Ki/oon Sony / 03年)※Photo 4
●D'z Nuts FM Station Vol.1 (Universal / 05年)
●One : Flow, Rhyme, Beats & Life / Hab I Scream
(Alpha Market / 06年)

※一部作品は省略させて頂いております。

(1)「Trojan Radio Show II」



(2)「Back To The Time」



(3)「Di Vibes 2006」



(4)「The Best Of Moomin」

About 2007年9月

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