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Ent Deal League
Downtown Movement
 
Text by Hajime Oishi Photo by Niijiman
 

「Doko」のヒットをトバしたKen-U擁する……という書き出しは彼らに失礼だろう。東京・下町を拠点にするRacy Bullet所属にして、今最も活きのいい3人=Ken-U、Domino-Kat、Micky RichからなるEnt Deal Leagueの初作は、“らしさ”満点の一撃となった。
 
東京で行われているダンスに熱心に足を運んでいる方々であれば説明不要。例えそうじゃなくても、多くの客演やソロ・チューン、そして各地のローカル・ダンスやビッグ・フェスでお馴染み、Ken-U、Domino-Kat、Micky Richの3人である。まさに若手の筆頭格として急激に勢力を拡大しつつある彼らだが、マイクを握り始めたのはそれぞれ97〜98年。東京・浅草でハタチ前からリンクしていた面々をベースに、彼らを含むサウンド・クルーとしてRacy Bulletの活動がスタートしたのが翌年辺りのことだ。
 
「下町はヒップホップが凄く強かったんですけど、割と同居してた感じですよね。ヒップホップのパーティでレゲエをかけるやつもいたし」(Domino-Kat)
「むしろヒップホップとレゲエが混在してるのが東京っぽいのかも。Racyも最初の時からヒップホップもレゲエも両方かけるパーティーをやってたし、それは今も同じ」(Micky Rich)
下町のみならず、池袋や新宿などで腕を磨いていた彼らだが、「とにかく毎日現場でやってた。月23とか30とか(笑)」(Domino-Kat)と言うのだから、その量がハンパじゃない。
「Racyがやるとこでは俺らがラバダブして……結局やってないとダメだなって思って。ま、単純に遊びたいだけなんですけどね(笑)」(Micky Rich)
 
そうした毎日のなかで得られたのは、Hibikillaなど他アーティストとのリンク、そして「正にラバダブ道場」(Micky Rich)という現場を体験してこそのスキルアップ。Ent Deal Leagueは、そうした活動の中で結成されたRacy Bulletのアーティスト集団である。
 
「俺らは個人の意識が強いんですよ。3人の曲でも自分のバースで目立ちたいし、レゲエは個性の音楽だと思ってるから。3人それぞれが目立ちながらまとまったら面白いじゃないですか」(Micky Rich)
「他の2人のリリックやフロウも意識してるから、刺激も受けるし、一番ウソがないんです」(Ken-U)
 
Ent Deal Leagueはそれぞれにキャラが立ったグループだ。憂いのある歌声でダンスのムードを瞬時に変えるKen-U、強烈なヴァイブスでブッ飛ばすDomino-Kat、伸びやかな歌声でテクニシャンぶりを発揮するMicky Rich……そして、Ent Deal League/Racy Bulletを特徴づけているのが、“レペゼン下町”という意識。
 
「俺らが渋谷っぽくやってたら、身内のやつらに突っ込まれる(笑)。俺らの人間的なルーツは下町にありますからね」(Micky Rich)
「“From 東京”っていうプライドを持ってやりたいし、渋谷からは離れた部分での“いなたさ”をカッコ付けずにやっていきたい。まぁ、自分らの場合は自然にそうなってしまうんですけど(笑)」(Ken-U)
 
タイトルからしてズバリな『Downtown Move-ment』(ジャケに写るのは、下町のシンボル=隅田川)は、Ken-Uが「自分らで出すのであれば、誰かに“出してもらった”っていうものじゃなくて、気持ちとか内容の入っているものにしたかった」と話すように、Racy
 
Bullet主宰レーベルであるRhythm Of Da Seasonsから7インチ・リリース済みの音源からブランニューまでを揃え、現在の彼らがギュッと詰まった作品となった。トラック制作は、Racy BulletのMasamatixxxxに加え、レフトサイド、レネゲイド、スキャッタらジャマイカのトップ・トラックメイカーたち。日本とジャマイカの制作陣の混成メンバーとなるわけだが、“ジャマイカの最先端ダンスホール”にしっかりと照準が合わせられているから、ブレはない。
 
「確かに俺らはいろんな音をやるんですけど、今のジャマイカの音がどこかにないとウソだと思う。レゲエ・ミュージックはジャマイカで生まれたものだから」(Domino-Kat)
「“ジャパレゲ”っていうよりも、“日本語のレゲエ”。音や内容に関しても、言葉が違う他はジャマイカと一緒だと思ってるので」(Micky Rich)
 
また、ボトムの太い強烈なジョグリン・リディムに豊富なアイデアを詰め込むMasamatixxxxの手腕も、今作の大きな武器のひとつと言えるだろう。
「彼はジャマイカ人とクォリティ的にも変わらない、最先端のトラックを作れる。だから、ジャマイカ人と日本人のトラックを並べても違和感がないと思うんですよ」(Domino-Kat)
 Ken-U「Doko」の大ブレイクで、彼らを巡る状況は様変わりしたに違いない。だが、そのことを訊ねると……。
「取り巻く環境が変わった部分もあるけど……色んな人と出会うようになったし、自分の器をデカくしていかないと溺れてしまうこともあると思う。いい刺激になったし、"Escape" っていうトラックがなければ今の自分はなかったので」(Ken-U)
「俺らワガママなんで、Kenちゃんだけが美味しいとこを持っていくのは絶対にイヤなんですよ(笑)。ライヴではそういう部分が前に出てるかもしれない」(Micky Rich)
 
Micky Richいわく「だいぶ濃いとは思いますけどね(笑)」という『Downtown Movement』。自分たちの表現に関してはどこまでもワガママに作ったというこのアルバム、そして現場での彼らをぜひチェックしてほしい。
  
『Down Town Movement』
Ent Deal League

[Rhythm Of Da Seasons / RODS-0001]

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