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287    ARTISTS    ITA-CHO

Ita-Cho
Mastermind
 
Text by Takashi Futatsugi / Photo by Takumi Matsubara
 

渋谷・宇田川町のヒップホップ・フィクサー、Mr.Itagaki a.k.a. Ita-Choが満を持してファースト・アルバム『It's My Thing』を完成! ズラリと名を連ねた錚々たる参加アーティストの名を見れば、彼がシーンのどこに位置する存在なのかが自ずと見えてくる。さっそくIta-Choに本作に対する想いを語ってもらった。
 
あのIta-Choが遂に動いた! Nitro「Bambu」を始めとする数々のプロデュース・ワークで知られる職人であり、それ以前からマンハッタン・レコードのチーフ・バイヤーとして“マンハッタンをヒップホップのレコ屋に変えた”張本人(新譜、中古/デッドストックのネタ盤、そして再発の充実ぶりはまさにヴァイナル・ムーヴメントそのものだった!)として、また世界を股にかける掘り師ならではのクロいレコードからポスターまでを揃えた、バンブー・トレーダーの主として、長年シーンを支えてきたメンター=知識の泉的存在で、ヒップホップを皮膚感覚で理解している“いつまでも若気を失わないB-Boy”である彼だけに、その記念すべきファースト・アルバム『It's My Thing』は最前線にして最上級のハイ・グレードなモノに仕上がった。“主謀者”の確信に満ちた含蓄ある一言一言は、その鉄板の内容の真意を物語るものだ…。
 
 「ソロ・アルバムはを作ろうと思ったのは、やっぱり世間的な名刺が切れてないと、何だかんだと物事を進める上でやり辛いなって気付いたからで。現場やアンダーグラウンドなところで認知されてても一般的にはまだまだだったから、グレーな、中間にいる人たちを試したい欲が出てきたんですよ。クロい人たちはもう分かってると思うから。で、今聴いているその曲とこっちとどっちがヒップホップだと思う? ヴァイブスでグッとくるのはどっちだよ?って問いかけたかったんスよ。だからひたすらゴリゴリ、ハードコアとかいう感じだけじゃなくて、少し優しめにはしたつもりですね(笑)。
 
まあアルバムだから色んなタイプの曲があっていいんだけど、変にアルバム用、とかじゃなくて俺的には全曲シングル狙いで。イントロは別として。やっぱり一回聴いて、わかった、っていうのじゃつまんないでしょ。だから変に腹一杯にさせるんじゃなく、“もう一回聴いてみよう!”という気を起こさせたくて。リリック・シートをつけてないのも情報が入り過ぎて満足されちゃうのも何だな、と思ったから。ラッパーの人選は、自分の回りにいてイケている連中からまず、って考えで自然とこうなった感じっスね。まあ基本的によく知らない人とはやれないタイプだし。リリックのテーマも、ある程度話して“こんな感じかな”と投げて返ってきたものを放置して(笑)。
 
声ネタのサンプルに反応して書いて貰ったのもあるし、完全にテーマは後付けの曲もあるけど、どれも『It's My Thing』というタイトルから外れるものではないし、みんなを信用してたんで。俺自身、インスト・ヒップホップを作ることには興味なくて、そのラッパーにハマるループを作りたい一心でやってきたから、とにかくトラックとの声やスタイルの相性を重視する訳ですよ。だから制作過程でノリで参加アーティストが増えて、とかはないっスね。ただ予定していてて入れられなかった、とかはあるけど。知らない人を金で叩いてとかは絶対出来ないし、一人でもハッピーじゃない奴がいたら結局自分に返ってくるから。
 
 あと音楽的な部分で言えば、BPM、ノリを決めるのに結構時間もかけたし、サンプルか何かわかんないヤツから、“あー、曲だね〜”って感じのモノまで、まあ色々です。“鳴り”にも相当拘って、身近なところで一番信用しているウチのスピーカーで音出ししながらミックスしたし、マスタリングはLAでブライアン・ガードナーにやって貰ったんですけど、それも立ち合って。レゲエもそうだけど、ヒップホップって低音が肝だし、あとラッパーのツバがマイクに当たるくらいの生々しさがリアルだったりする訳だけど、それっていわゆる日本の一般的なエンジニア理論からするとノイズってことで切り捨てられるじゃないですか。それが昔から納得出来なくて。だからそういう意味で“日本人相手に”とか“一般向け云々”とか一切考えてない。J-ポップじゃないから。爆音で浴びて“スゲー!”ってならなかったら意味ないじゃないですか。それにヒップホップは日本人が生み出したものじゃないでしょ。それよりもリアルなものを感覚としてわかってる本場の人たちに、“日本語わかんないけど、このラップ、トラックはドープだ”って思わせたいっスね。
 
 “Eat Meat To The Beat Production”の由来? これはドラムのブレイクの入ってる12インチをブートで出してたレーベルが大元なんスけど、名前が韻踏んでて、響きもカッコ良くて、あと“掘る系”、“食う系”とかマニアックな部分を全て満たしてくれるものだったから、現存してないんなら勝手に引き継ごう、と(笑)。おまじないみたいなノリで。事実、この名刺を出したら海外ではどこでもウケたんですよ。まあ、今回のジャケットにも俺のマテリアルへの執着、自慢は表れているんですけど、そういう自分のグッときたものをわかって欲しいとは思いますね。何か引っかかるものがあったら、“いらっしゃ〜い”って感じっスね(笑)」
  
「It's My Thing」
Mr.Itagaki a.k.a. Ita-Cho

[Victor / VICL-62194]


[参加アーティスト]
Asian Star, Tad's A.C., Suiken, Gocci, Deli, K-Bomb, D.L, Mars Manie, Mikris, Essencial "Smith-CN, Snipe", Muro, Jah God, Kashi Da Handsom, Gore-Tex, Big Z, Shing02, 565, Deli, Bass, Macka-Chin, XBS, Dabo, Tina, S-Word, Butcher (順不同)

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