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Review by TAKASHI FUTATSUGI
 
MIX CD
 
1. DJ Masterkey / From The Streets (Life)
『Daddy's House』シリーズを完結させたMasterkeyが“国産音源オンリー”でまとめた久々のミックスCD。いきなり「人間発電所」〜「Dancehall Checker」〜「証言」とクラシック連発の全30トラックで“パイオニアDJ”たる所以が確認出来る次第。Kreva「スタート」やJhett「Do Or Die」といった比較的最近の楽曲や歌物の混ぜ方も一流! 何と大ラスは「サマータイム!!」だったりする。
 
ALBUM
 
2. Young Jeezy / The Inspiration (Universal)
ATLのスノウマン渾身のメジャー2nd作。ジーズィと言えばトラップ・ホップ。コカイン捌くか、のたれ死ぬか(Trap Or Die)という状況を歌ったリリックからそう呼ばれるようになった、とされるそのスタイルはやはりあのダークで高圧的なシンセ・フレーズと冷徹なクラップ打ちあってのもの。本作で3曲分のビートを提供しているショーティ・レッドなどその典型だが、ティンバランド、クール&ドレー、DJスマーフ、ランナーズ、そして「I Luv It」を手掛けたDJトゥーンプらの仕事ぶりも最高。勿論、存在感の凄いラップこそが主役、なのだが。遅れてきた2006年ベストの一枚。イェ〜ア!
 
3. Lil Scrappy / Bred 2 Die Born 2 Live (Reprise)
リル・ジョンにその才能を見い出されたATLのヤングスタの単独では初のアルバム(前作はトリルヴィルとのスプリット)。今作は既報通り、師匠リル・ジョンの“BME”と、50セントの“Gユニット”のWネーム作で、最上級の二枚看板をバックに生き生きした姿を披露する本領発揮作、となった。“50絡み”、という事で彼やヤングバック、オリヴィアらが登場したり、シャ・マネー・XLやエミネムのトラックがあったりして、上手くバランスを取っているが、やはり“売り”はATL路線。より精彩の出てきたラップも良。自身のクルー=クライム・モブの動きにも注目したい。
 
4. The Pack / Skatebords 2 Scrapers (BMG / Jive)
ベイエリアのハイフィー・ムーヴメントからその名がクローズアップされた4人組ハイティーンズ=ザ・パックのデビュー・ミニ。その才能を見初めたトゥー・ショートを通じて“ジャイヴ”と契約した彼らがラップするのは、スケーター・カルチャーとVans。一度聴いたら耳から放れない不思議な魅力を持つVans讃歌、その名も「Vans」は御大ショートとミスターF.A.Bをfeat.したリミックスも収録。メンバーのヤング・Lが繰り出すエレクトロ万歳なリバイヴァル云々を超えたトラックと、“Fun”なラップのシンフォニーはともかく面白い。P.Vも収録。
 
5. Jibbs / Jibbs Featuring Jibbs (Universal)
ネリーやチンギーを発掘したセントルイスのA&Rチーム=ダ・ビーツスターズの片割DJビーツの実弟で現在16歳のヤングガンのデビュー・アルバム。ジャケにもさり気なく写る兄貴のバックアップを経て完成した本作は、“オクラホマ・ミキサー”のメロディーを引用したシングル「Chain Hang Low」の効果もありロング・ヒット中。2ndカットでカミリオネア(「Hong Kong」)、3rdカットでPCDのメロディー(ジャネット「Let's Wait Awhile」ネタの「Go Too Far」)とそれぞれ絡んでいるものの、その他のfeat.曲はJ.ヴァレンタインのみ、でタイトル通り(?)の健闘ぶり。旬なデヴィッド・バナー、ポロウ・ダ・ドンのビートにもしっかり呼応する末恐しい存在。
 
6. Xzibit / Full Circle (Victor / Koch)
リリースは少し前だがボートラ付の日本盤が出たのでご紹介。言わずと知れた“Pimp my Ride”のホスト、いやいやそれ以前にMCとしてのキャリアを確立させていた“Mr.ストロング・ヴォイス”イグジビットのブランニュー。キース・ショックリー、ジェリー・ロールを共同エグゼクティヴ・プロデューサーに迎え、西と東のセッションで完遂した本作は、リック・ロックが手掛けた話題のお経ラップ・チューン「Concentrate」(本当に南無妙〜と言ってる!)や、ザ・ゲーム、ダズ、T・ペインとの「On Bail」に、DJクイックと巨匠キング・Tとのセッション等、良ボム・ラッシュ! そう言えばハイフィーにもズッパマリのご様子。やっぱカッコいいっス。
 
7. Lady Sovereign / Public Warning (Universal)
ロンドン・グライム・シーンの注目株、レディ・ソヴァリンの全米デビュー作。“デフ・ジャム”からのリリースとなる本作にはジェイ・Zこそは直接関与していないものの、彼がその才能に惚れ込んでサインした、というだけあってポテンシャルの高さは並ではない。先にデビューしたM.I.A.とはまた違った意味で尖りつつもポップなアプローチのあるラップ・スタイルはやはり異端である。リミックスで絡んでるミッシー・エリオットが入れ込むのも解せる逸材!? 刺激的な電脳サウンドも正にグライム。あとベースメント・ジャックスも参加。
 
8. Speech Defect / Come For Da Funeral, Stay For Da Food (Handcuts)
スウェーデン版アグリー・ダックリングの異名を取るおバカなノリの集合ラップとファンキー・サウンドが肝の4人組の2nd。生楽器もプレイ出来るだけあって(?)、ツボをここ得ていると言うか何と言うか…。とにかく今時貴重なタイプのおもちゃ箱をひっくり返した感じ? ゲストはピープル・アンダー・ステアーズのセス・ワンとダブルK、そして先のアグリーの面々に、アブドミナル(制作も控えてる!)。是非とも生で観たいアクトである。
 
9. Mr.J.Medeiros / Of Gods And Girls (Miclife)
昨年リリースの新作も好評だったプロカッションズより、その中心人物であるJ・メディロスの初ソロが到着。ジャジーでメロウなヒップホップに目がない人に…と言いたいところだが、彼の個性はそれだけで語られるモノではない。プロデューサーとしては盟友オセロよりもある意味ドープな彼は、自身とグループ以外の人脈でここまで硬軟織り交ぜた深みのある世界観を作り出す事が出来たのだから。オメガ・ワッツ、ヘッドノディック、ストレンジ・フルーツ・プロジェクトに20Syl(ホーカス・ポーカス)らのサポートも効いている。
 
10. Sac / Feel Or Beef (P-Vine)
I-DeAソロに始まり、Scars本体、Swnky SwipeにSeeda、とリリースが続きくScars。その追い風の中、'07年第一弾として登場するのがトラックメイカー=Sac名義の1st。マイクを取るのはScarsのメンバーの他、SDPのBron-K、K-Nero、Essencial、Gangsta Taka、Bebe、Oki(Geek)、鬼、神戸薔薇尻、と正に“コンクリート・グリーン”的ラインナップ。しかしながらコンピ的な雰囲気は無く、アルバム一枚でのドラマ性が漂う様な作風となっている。彼のベースにあるモノはこれで見えるのでは?という位ドープネスに貫かれた会心作。
 
11. サイプレス上野とロベルト吉野 /ドリーム (ZZ Production)
横浜ドリームランド発、異端の王道(ジョーカー)を地で行くユーモアたっぷりの最凶コンビの1stアルバムがつつ遂に…。異端と言ってもそれは彼らのヒップホップ観の中にこそあるワケで、そこにキワモノ感はない。プロデュースは彼ら自身とクボタタケシ、Latin Quarter、DJ Kazz-K、33、King 3LDK、Evis Beats、K-Moon等々、今まで無かったんじゃないの?というスペシャルな面子で、Feat.陣もロボ宙、Shingo☆西成、Taro Soul等これまた…。サ上のヒネリの利いた饒舌唄、口吉のコスリ、更にはナオヒロック(!)のシャウトまで、その全てが特別。つまりは愛せずにはいられない一枚。
   
12. ANTY the 紅乃壱 / はんなりごんげ (Bigg Mac Works)
名古屋城Bigg Macの紅一点として活躍中の彼女の2ndアルバム。女版Tokona-Xとも評されたハーコーな側面は今作にも感じられるが、そのアナザーサイド面の充実振りが前作から今作で打ち出されている訳で、『はんなりごんげ』(京都弁で言う“はんなり”の権化って事?)というキーワードの意味がやんわりと伝わってくる様な新境地的大作となっている。自分に似合うモノをよく分ってるというか…男が絶対に作れないモノを作ってしまったというか。サプライズだらけだが刀頭制作の「大人の童話」の語り口には特にビビった…。

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