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Review by TAKASHI FUTATSUGI
 
ALBUM
 
1. KRS-One / Marley Marl / Hiphop Lives (Victor)
一昔前には考えられなかったコラボ盤。つまり、「The Bridge」バトルで火花を散らした仲のKRSワン(ブロンクス代表)とマーリィー・マール(クィーンズ代表)がガッチリ手を組み、“これがリアル・ヒップホップだ”と改めて世間に知らしめる為に立ち上がったのだ。トラックは全曲マーリィーが担当し、その意外にも(失礼)幅広いタイプのトラックをいつものKRS節+αで更に魅力的なモノへと味付けするKRSワン。当然ながら物申す曲が大半で、背筋が伸びる。日本盤ボートラがまた凄い。
 
2. DJ Jazzy Jeff / The Return Of The Magnificent (Rapster / Hostess)
こちらも大ヴェテランのプロデューサー/DJ、JJの約5年ぶりとなる2ndリーダー作が完成。前作が割とソウルフルな要素が強かったのに対し、そのテイスト(フィリー!)を残しつつも、オールドスクール・リバイバル的なノリも意識した(フレッシュ・プリンスとの「Brand New Funk」のリメイクも)よりヒップホップ濃度の高い一枚に。ライムフェスト、ジーン・グレイ、ピーディ・クラックからメソッド・マン、ポス、ビッグ・ダディ・ケインまでと参加アーティスト顔揃れも興味深く、まさにMagnificent=JJならではの内容に。あのコスリも久々に聴ける!
 
3. Sa-Ra Creative Partners / The Hollywood Recordings (Babygrande)
“勝手にリミックス”大賞(?)級のプレゼンをしてみたり、ファロア・モンチ、J・ディラを夫々Feat.したシングルを出してみたり、来日公演でも本物ぶりを見せつけていたトリオの初アルバム。カニエ・ウェストの“Good”からのデビューとアナウンスされていたが、こちらはその前哨戦となるインディ盤。と言っても侮ってはならない。不気味な程にソウル度を増したサー・ラー・ファンクがそこに待っているから。タリブ・クウェリ、エリカ・バドゥ、ビラルにCNNといったゲスト達に引っ張られるどころか逆にエラい事に。このブースト具合は危険、カモ。
 
4. Daddy Yankee / El Cartel- The Big Boss-The Album (Universal)
「Gasolina」1曲でレゲトン・ムーヴメントを世界的なモノとしたプエトリコ発のスーパースターの約3年ぶりのオリジナル新作。ダンスホールやエレクトロも取り入れたスコット・スコーチ作の先行カット「Impacto」(ファーギーfeat.版も有り)を始め、気合い入りまくりの本作は、本人曰く「未来に音楽を提示したい」モノだそう。ラテンという出自のミクスチャー具合がいい方向に出た会心作、でしょう。エイコン、エコル(PCD)、ウィル・アイ・アム、Mr.コリパークらも好サポートぶりを見せている。
 
5. Dizzee Rascal / Maths+English (XL / Beggars)
ドラムンベース〜UKガラージ以降のラッパーでありながら「俺はグライム・シーンにはいない」と言い切る男、ディジーの約3年ぶりとなる3rd。あくまでもヒップホップをべースにしたゲットーベース色の強いオリジナル・サウンドと、ひしゃげたフレーズでタフなフレーズを連発するラップは更に進化した印象。しかも今回は、リリー・アレンからShy-FX、UGK(!)まで、身内以外のコラボ曲も用意、とあらゆる面で“ベスト”なものとなっている。ジェイ・ZやN.E.R.D.らがツアーに帯同したり、UGKやアークティック・モンキーズにフィーチュアされた事も、いかに彼が面白い存在なのかを示すエピソードだ。
 
6. Freestyle Professors / The Best Of Freestyle Professors (P-Vine)
D.I.T.C.ファンが血眼になって探していたショウビズ制作曲を含むEP「Your Pocket's Been Picked」('94)で知られるサウスブロンクスの雄が復活。同時に入手困難だった先のダブルEPや、ジオ&リコシエ名義で94〜95年の間に制作していた音源をまとめた本作もリリースされる運びとなった。今の時代まず聴けないタイプのダスティでファットなビートと武骨なことこの上ないラップのぶつかり合いは胸がすくほどいなたく(←田舎臭いってことじゃなく)、ブっとい。かたじけない!
 
7. Fingazz / Fingazz Presents The Late Night Hype (Streetlight)
ロスコー「I Luv Cali」のプロデューサーとしてその名を世界的なものとした西海岸の俊英フィンガズが初のオフィシャル・アルバムを完成させた。以前にもクラシック・チューンのトークボックス・カヴァー盤も出していたそちらの“名手”でもある彼だが、今回はその“芸”は控え目に、プロデューサーに徹した感アリ。ロスコー、ビッグ・アス、イーストウッド等のウェッサイ・シーンの猛者たちや、聴かせるシンガーたちが一曲毎に登場する作りも文句ナシ、で特にChillin'なミディアム系が充実。音のクオリティも素晴らしい。相当“甘〜い”です、High。
 
8. Gipper / Gip'Code (KSR)
Nora Crewの筆頭MC=Gipperの2ndアルバム。同クルーの音楽的シンクタンクであるFuekiss!!や、DJ PMXにBech Logic、女性プロデューサーAili、そしてGipper自身も手掛けたビートは、総じてファンクを基調とするもので、レイドバックしたMr.歌ゴコロ/ファンキー・ライマーの“主役”もしっかり“それ”に反応している。Noraのメンバーや、Big Ron、Richee、Say、Hyena、AK-69ら客演陣とのコンビネーションも抜群で、ナスティな台詞と意味する言葉で体を揺らせる天才の本領もしっかり発揮されている。
 
9. Mr.OZ / Original Zenius : Between The Bright & The Dark (Bigg Mac)
名古屋シーンのバックボーン“Bigg Mac”の代表者、真のビッグ・ボス・マン=Mr.OZ(Phobia Of Thug, etc)の2ndソロ作。傑作だった『Identity』('05)でもヒップホップの様々なスタイルを体現していたオリジナル・ヴォイスのリリシストの彼が設けたテーマは“仲間とヒップホップを誇るための”本気の強奪ゲーム。それだけに一曲一曲のサブジェクトや、その前後の流れ、客演者の繋がり等のプロットも面白く、トータル・プロデュースとしてのOZの人望の厚さ+語り部としての揺るぎない信念が窺える壮大な仕上がりに。ゲストを含め“アツく”底力を感じさせるこれまた傑作!
 
10. Shingo☆西成 / Sprout (Libra / File)
「今に見とけよ!」の精神で現場を引っ張ってきた正真正銘の“現場テイナー”にして“ライブラ・ウェスト”代表、浪花のスーパーユニットUltra Naniwatic MC'sの一角、Shingo☆西成、待望のフル・アルバム。人間味溢れる語りでリスナー1人1人と対峙するかの如く展開される全18曲(+スキット)は、聴く程に味わいを増すスルメ度高いグッド・スメルなモノ。東のDJ Taiki、Buzzer Beats、Luchaから、西のEvis Beats、KG-K、DJ A.K.らが提供したトラック群もグッとくるものばかり。西成マダマダ伸び盛り。この“芽”はデカいわ。
 
11. Garblepoor! / Page Two (Blacksmoker)
あのGarblepoor !が、Think Tankの“ブラック・スモーカー”から3作目となるオリジナル・アルバムをリリース。前作『Powder』('04)同様、全ての曲のプロデュース及びミックスをIwasaが担当。音使いがいちいちイケてるダビーなサウンドとブルースその物の酩酊感はもうガーブルプー・ワールドと呼べる程のフラフラした奇妙な説得力を有し始めている。「日本のヒップホップ迄は聴いてないんだけど…」というレゲエ・マニアもダマされたと思って手に取ってみて欲しい。ジャケもイルでしょ?
   
12. T.H.C Crew / Tokyo Hoya Callin' (Kemuri)
DJ Yasのレーベル“ヒバチ”からの新作は西東京北多摩保谷代表のヴェテラン・ルーキー=T.H.C Crew(Ex.Tha Greenz)の1stアルバム。Hoya Emceez=Chock & JangelとMankitsudeejayz=MKD+Igavockから成る彼らの身の上は合成着色料抜きのポジティブ&ファンキーなヒップホップであり、“音楽としてまず楽しめるもの”…なのでは? それはDJ Yas、Quietstorm 、Ando、Hide、asaらも手を借した本作が雄弁に物語っている。元メンバーのC-KongやDJ宮島、そしてJangelの別グループ=Koinuの参加もいいアクセントに。懐かしくもFresh!なオススメ盤。

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