2007年の年の瀬、クリスマス・イヴ。東京・恵比寿にあるリキッドルームで開催された「Soul Rebel Christmas」。この時間、この場所には間違いなく素晴しくホットなヴァイブスが流れていた。

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野外で行われているビッグ・ダンスの一年の締めくくりとして、毎年秋、東京は日比谷野外大音楽堂で開催されているOverheat Musicによる「Soul Rebel」。昨年は8回目を迎えビッグなサプライズ・ゲスト=Wayne Smithも登場し、「マジかよー!」という叫び声を会場のあちこちで聞いたが、その模様は2月6日にリリースされる『Soul Rebel 2007』と題されたDVDで拝むことが出来るので、お楽しみに。

日本最古と言える日本人のダンスホール・アーティストだけによるこの野外イベントは、扇型という会場の構造上、見やすいこともあって、臨場感溢れるライヴが体験出来、それはそれでスコ〜ンと抜けるような気持ち良さなのだが、さらにアーティストとの距離をぐっと詰めてもっと臨場感溢れるステージを体験してもらおう、しかもクリスマス・イヴの晩に、濃いメンツで…と企画されたのが、この「Soul Rebel Christmas」なのだ。  出演したのはRudebwoy Face、NG Head、H-Man、Pushim、そしてサプライズ・ゲストとしてMoomin、バックを担当するのはHome GrownとWadada、そしてメインMC&セレクターとしてBana(因みに開演前にはOverheatのボス、石井“EC”志津男と『Riddim』の大場俊明もセレクターとして会場内を暖めていた)。確かに「Soul Rebel」にとって肝心要の、もしくは何度も出演しているメンツなのは勿論、毎年新作を出し続け、長年に渡り日本中のダンスホール・ファンをガシッとロックし続けている先鋭ばかり。

たった3時間程度のショウケースだからグッと引き締まって感じたためなのか、もしくはたまたま全てがうまく絡み合ったためなのか、とにかくどのアーティストも20〜30分の持ち時間を全力で駆け抜け、そしてオーディエンスは時に酔いしれ、時に高らかに声をあげ、常にステージと客席は一体となっていた。Banaによるハーフタイムでさえ、休憩するどころか、さらにマッシュアップするオーディエンス。この場にダレてるオーディエンスなんて殆どいない。ほんと会場の隅々に至るまで、素晴しいヴァイブスが流れていた。

尚、この「Soul Rebel Christmas」、『Riddim』 300号/25周年記念の一環として開催されたのだが、今年はさらに様々な企みが裏ではなされているようなのでお楽しみに。

from Riddim No.299